ひとりぼっちの修学旅行-クラス全員から無視されていた15歳の僕へ。
3年生の春のこと。
中学生活で1番の思い出に残るはずの修学旅行で、僕は友達が一人もいなかった。
僕は何台もつらなる観光バスに揺られ、誰ともしゃべらずに表参道の人波を見つめていた。
窓際の席からは、キラキラして、おしゃれで、楽しそうな恋人たちや、外国人の旅行者たちが笑いながら行き交うのが見えた。

かたや、クラス全員から無視され、それを知っている教師からも手を差し伸べられない坊主頭の少年。
観光バスのガラス窓、ほんの数ミリメートルの厚さ。
それは、水族館のサカナ側とヒト側を隔てる厚さ30センチの特殊アクリル板のように、トーキョーの世界と地方中学生の世界とを冷たく隔てていた。
どんなに頑張ったところで、
一生あっちの世界になんて行けるわけないんだ、
と思ってた15歳の僕へ。
きみは想像もつかない場所に行くことになる。
嫌々取り組んでる英語も、数学も。
大学時代、バイト代を注ぎ込んで買ったタケオキクチ、ポール・スミス、ジャンポール・ゴルチエも。
新卒で放り込まれた印刷会社で必死で覚えたPhotoshop、イラストレーターも。
勃興期のデジタル広告、デジタルマーケティングの面白さの虜になり、毎日午前2時まで机に向かった日々も。
全部、ぜーんぶ
何ひとつ無駄になることなんて、ないからね。
バスの窓から表参道を眺めていたあの日から20年後、大好きだったファッションの世界で、きみは仕事することになるから。
初めてファッションビジネスに足を踏み入れてからもう10年以上になるけれど、一度として忘れたことはない。興奮とワクワクと、不安とワキ汗に包まれた初出勤の日を。
「1番好きなことを仕事にしない方がいいよ、どうせガマンしたり、ガッカリしたりする事ばかりなんだから。2番か3番を選ぶのが結局は1番賢いんだ」
そんな事を言う奴がいたら、言ってやるといい。
ごめんなさい、1番好きな事を仕事にしたことない人の言う事なんて、ちょっと遠すぎてわたしの耳には、届かないみたいですっ(笑)って。
頑張って。
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以下のエッセイでは、僕が同級生をいじめた経験を振り返りました。
こちらは、現在の僕の仕事を切り取ったひとコマです。
孝輔の記事に目を留めてくださって、ありがとうございました。
皆さまの「スキ」や「ちょっとした感想」に、でかい身体で小躍りして喜んでしまいます。
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