佐藤天彦ほどの棋士が藤井猛と同じで良いのか
Q.同一棋戦の三連覇以外で、他にタイトル経験がない棋士を2人答えなさい
答えは佐藤天彦九段と藤井猛九段である。
そう、実はこの2人、現時点でタイトル獲得数が同じで、どちらも三連覇以降のタイトル獲得がないのだ。(他にいたらすみません。)
両者とも将棋の歴史に燦然と刻まれるべき2人であり、藤井九段は竜王三連覇、そして藤井システムやKKS、藤井矢倉、対ゴキ中の▲5八金右超急戦などを編み出し将棋の序盤戦術を大きく進化させた。
「四間飛車を指しこなす本」や「角交換四間飛車を指しこなす本」などにお世話になった人も多いだろう。(かくいう私もそうである)
佐藤天彦九段は名人戦三連覇、過去には横歩取りの△2四飛ぶつけ、現在では振り飛車のスペシャリストとしてプロアマ問わず評価の高い棋士である。
優雅な見た目からは想像もつかないような泥臭い粘りや、彼が持つ独特の世界観も人気の一因だろう。
その佐藤天彦九段が若手時代、C級2組の順位戦で指し分けに終わった年がある。その時、当時研究会仲間?だったかの藤井九段の言葉をご存知だろうか
「天彦の指し分けは降級点と同じ」
痛烈である。
当たり前だがC2だってみんな弱いわけじゃない。現に今のC2をみてほしい。
佐々木大地七段や本田奎七段、八代弥七段など錚々たる顔ぶれが何年もC2で足踏みを食らっているのだ。まさに魔境である。
藤井九段は比較的早く昇級していった方だが、そういったことは藤井九段は当然身に染みてわかっていただろう。にも関わらず、そんな強い言葉を掛けたのだ。それほどまでに藤井九段は佐藤天彦という棋士の才能を認めていた。
この言葉の裏には「佐藤天彦は俺よりも才能がある」と感じていたのかもしれない。
藤井九段の見込み通り、後に彼は名人三連覇という偉業を成し遂げる。
しかし、だ。
名人を失冠して以降、佐藤天彦九段はタイトル獲得に至っていない。
それどころかタイトル挑戦すらないのである。
活躍していないという訳ではなく、安定して強いのだが、ここ数年はタイトル挑戦がない。
藤井猛という大棋士にあれほど強い発破をかけさせるような棋士が、藤井猛と同じタイトル獲得3期で終わって良いのか。あろうことかタイトル挑戦にすら至らずに終わっても良いのか。
良いはずがないだろう。
しかも藤井九段は失冠後にタイトル挑戦までには至っているので、現時点の実績では負けているという向きもあるかもしれない。
至極個人的な感覚だが(これまでもそうだが)、同一棋戦を防衛し続けるより、タイトルを失った後に再び獲得したり、別棋戦でもタイトルを獲得する方が凄いという感覚がある。一度勢いを失った状態やゼロから再度獲得する方が防衛よりも難度が高いように感じている。
だからこそ、佐藤天彦という棋士にはもう一度タイトルを獲得して欲しいのである。藤井猛にあそこまで言わせるような男なのだ。藤井猛を上回ってこそではないだろうか。
昨日の順位戦では佐々木勇気八段相手に完敗だった。しかし、新たな振り飛車という相棒を手に名人戦挑決プレーオフまで駒を進めている。
佐藤天彦程の棋士だ。仮に今回挑戦や獲得に至らずともチャンスはすぐにやってくるだろう。
しかし、だ。私は一刻も早く彼のタイトル獲得を観たいのだ。
そう思わせるだけの才能、カリスマが佐藤天彦にはある。
天彦よ、藤井猛を超えろ
書いてて思ったけど俺は何様やねん。
最後に、指摘をいただきました。深浦九段も王位三連覇のみらしいです。すみませんでした…
