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未来が花のようにひらく夜|着物のおばあちゃん生徒さんと「そらあるき」で過ごした時間

未来が花のようにひらく夜|着物のおばあちゃん生徒さんと「そらあるき」で過ごした時間


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花との出会いが、僕を静かに変えてくれた。
北九州市小倉で、大人・シニア向けの“訪問ピアノレッスン”を専門にしている、くまちゃです。
ご自宅で、あなたの音が花のように咲いていく時間を育てています。

レッスンが終わったあと、
着物のおばあちゃん生徒さんと一緒に「そらあるき」で晩ごはんを食べながら、 ゆっくりと夜の時間を過ごしました。

その夜は、まるで未来が花のようにひらいていくような、
静かで、やさしくて、あたたかい時間でした。

未来の花が優しく開いていきそうな「空も飛べるはず」ピアノBGMの小倉城桜祭り夜桜散歩の動画をそっと置いておきます。


着物のおばあちゃん生徒さんが
赤いスイートピーのリズムを頑張って覚えている様子

レッスンの余韻と、そらあるきの夜

■ 赤いスイートピーのピアノレッスン

この日のレッスン曲は「赤いスイートピー」。
レッスンの3日前からちょっと練習していたという
着物のおばあちゃん生徒さん──あけみさんが、
いつものように楽しそうに僕へ相談してくれた。

「歌うように弾くって、難しいのねえ」

その言葉に、僕はゆっくりと頷きながら伝えた。

「大事なのは、リズムを覚えること。
少しずつでいいので、今日お話しすることを
今からノートにまとめていきましょうね」

あけみさんは、
「弾む」「伸ばす」「早く弾く」
そんな大事なポイントを、一つずつ丁寧に書き留めていく。

歌詞に合わせて、
ゆっくり、ゆっくり何度も繰り返し弾いて覚えていくのが、
あけみさんのスタイルだ。

僕は今日も、その姿をそっと見守っていた。

レッスンが終わると、
いつものように僕がピアノをあけみさんに聴かせる時間になる。

  • 人生のメリーゴーランド

  • JANE DOE

  • unravel

音が部屋に広がるたび、
あけみさんは静かに目を閉じて、
まるで季節の風を感じるように聴いてくれていた。
(と僕は勝手に思っている)

演奏が終わると、
あけみさんはゆっくりと目を開けて、
柔らかい声でこう言ってくれた。

「今日もほんとに素敵な演奏だったわ。
あなたの音は、どんなに強い音でも、
どこか優しさを感じるのよね。ありがとう。」

その言葉が、
今日も僕の胸の奥でそっと花のようにひらいていった。

ゆったりと心が花開いていくような
スローテンポな「JANE DOE」の演奏動画をそっと置いておきます。


■ そらあるきに向かうまでのエピソード

練習が終わったあと、
着物のおばあちゃん生徒さん──あけみさんが

「くまちゃ先生、今日これから一緒に晩御飯はいかがかしら?」

その言葉に、
レッスンの余韻がふわっと灯りをともす。
僕らは自然な流れで「そらあるき」に向かうことにした。

あけみさんがタクシーを手配してくれたのだけれど、
30分待っても来ない。

どうやら、
僕らが練習場の中で待っていたことに
運転手さんが気づかなかったらしい。

でも、こういう小さな行き違いがあっても、
僕らは慌てない。

「まあこんな日もあるよね」

と笑い合いながら、
ゆったりと構えているのが、僕らのスタイルだ。

ようやくタクシーに乗り込み、
小倉北区清水1丁目にある「そらあるき」へ向かう。

途中で運転手さんが 「清水陸橋の下ですかね?」
と確認してくれて、その方向へ向かったのだけれど──
(そっちは、東筑紫学園高等学校の方向だった)

実際にお店があるのは、
金田陸橋」の下、セントラルユニの向かい側

「あけみさん、運転手さんのおかげで、
お店の場所を覚えるいい機会になったね」

なんて話をしながら、
僕らはゆっくりとお店の入り口へ向かっていった。

ゆっくりと過ごすことの大切さを感じたい人におすすめの
➡無言でも安心できる人|僕が大切にしている距離感の話はこちら

ジブリの世界に迷い込んだような
そらあるきの入口の様子

■ 隠れ家的なそらあるきの雰囲気に心が癒される

小倉北区清水1丁目にある
そらあるきの入口に着くと、
僕はいつものように、お店の門構えを写真に収める。
そして、あけみさんと一緒に写った写真も一枚。

そらあるきの入口は、
他の空間とはまったく違う空気をまとっている。

たとえるなら──
ジブリの物語に出てきそうな、
素敵な雑貨や観葉植物であふれた、
自由で、どこか懐かしい空間。

初めて訪れた僕は、
この入口の佇まいに心を奪われていた。

「素敵な門構えをしたお店だなあ。
きっといいお店なんだろうなあ」

そんなことを思いながら、
そっとドアに手をかける。

木の温もりが伝わってくるような、
静かでやさしい夜の入口。
(ドアは思っていたよりも、ずっと軽くて、お年寄りにも優しいお店のようだ)

その瞬間、
外の世界のざわめきがふっと遠のいて、
心がすっと軽くなる。

あけみさんと一緒に、
その“隠れ家のような空間”へ足を踏み入れた。

そらあるきの入口で着物のおばあちゃん生徒さんと
一緒に写真をとっているくまちゃの様子

■ そらあるきの夜に流れる、あたたかい時間

そらあるきの中に入ると、
壁一面に「アラアキ・リョウスケ」さんの作品が
所狭しと飾られていた。

あけみさんは、目を細めながら嬉しそうに言った。

「わたしね、アラアキ・リョウスケさんにお会いしてから、
このお店のことを知ったのよ。
とっても素敵で、かわいらしい絵たちよね」

その声には、
絵に対する愛情と、
このお店に対する親しみが静かに滲んでいた。

お店の奥へ進むと、
ちょうど帰りがけの大学生の男の子二人組がいて、
僕らが来たことに気を利かせてくれた。

「ここ、片付けたらすぐ使えるので、よかったらどうぞ」

そう言って席を譲ってくれた。
ありがとう、学生さん。

そして、彼らが座っていた隣の長椅子には、
お店の看板猫である黒猫ちゃんが
まるで“この店の裏の主”のように、
悠然とくつろいでいた。

静かな灯りの中で、
絵と、猫と、人の優しさが混ざり合って、
そらあるきの夜はゆっくりとあたたかさを増していく。

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そらあるきのとろろご飯定食の様子
お惣菜6品がついて、どれも優しくてあったかい味がしたなあ

■ そらあるきで過ごす、未来がひらく晩ごはん

席に着いた僕らは、まずメニューに目を通した。
そらあるきのメニューは、
薄い古本冊子のように使い込まれていて、
ページをめくるたびに、どこか懐かしい匂いがする。

こういうところにも、
“ジブリの隠れ家”みたいな雰囲気が漂っている。

(あけみさん的には、色合いが暗くてちょっと読みづらいらしい)

「ここの海鮮あんかけオムライスがおいしかったのよねえ」

とあけみさんが言うので

僕らは海鮮あんかけオムライスを注文しようと思って
お店のお姉さんを呼んだのだけれど──

そのタイミングで、 あけみさんがお姉さんに
「お酒のおつまみになるようなものはあるかしら」
と楽しそうに話し始めた。

するとお姉さんが、
「日替わり定食だと、6品とメインがついてくるのでおすすめですよ」
と教えてくれた。

それを聞いて、僕はすぐに決めた。

「じゃあ、僕はとろろ乗せご飯の定食をよろしくね」

あけみさんは、
「私はごはんはちょっと入らないので、
ごはん抜きで日替わり定食をお願いできますかしら」
と、いつもの丁寧な口調で注文していた。

僕のドリンクは、
「クラフトジンジャー」と「ガトーショコラ」のケーキセット。

あけみさんは、
いつものように、ゆっくりとお酒を楽しむ準備をしていた。

そらあるきのガトーショコラの様子
濃厚なチョコケーキに優しいデザートと木の実が素敵だったなあ

■ そらあるきで語る「未来への物語」

料理を待ちながら、
僕は最近あった出来事を、ゆっくりとあけみさんに話していった。

あけみさんが以前、
「あなたにも私にも、4月半ばから大転機が来てるのよ」
と話してくれたあの日から、
不思議と僕の周りに“人”が集まり始めた。

調律師の加藤さんと、
偶然、小倉駅ピアノの前で再会したり。

門司港にある六曜館で、
ピアノ仲間の井上くんのライブを聴く機会ができたり。

小倉駅ピアノで、
メロディーくんとばったり会ったり。

(もちろん、いつものピアノ仲間の男の子とは、
いつものように会っている。)

どうも、僕の人生の流れが
大きな変化の時期を迎えているようだ。

そして不思議なことに、
みんな僕と会えたことを
どこか嬉しそうにしてくれているのが伝わってきて、
僕もなんだか嬉しくなる。

ピアノを通した仲間とのつながりって、
やっぱりいいものだ。

そんな話をしながら、
僕はふと思い出して、藍島の話をした。

「最近ね、藍島に行ってきたんだ。
猫ちゃんがいっぱいいる“猫島”でね、
森本商店のおばあちゃんと知り合いになったんだよ」

そのおばあちゃんが、
庭にある“なんじゃもんじゃの木”の話をしてくれた。

“膝と腰が悪くて北九州市の病院に通ってるんだけどね、
北九州の街でも、なんじゃもんじゃの木が見られるのよ”

その話を聞いてから、
僕は今年、季節の植物について
いろいろ勉強してみたいと思うようになった

そのことをあけみさんに話すと、
嬉しそうに微笑んで、

「まあ、じゃああなたがいろいろ勉強したことを
私にも教えてね」

と返してくれた。

「ちなみに、なんじゃもんじゃの木はね、
夜宮公園の近くの通りに“なんじゃもんじゃ通り”っていう場所があって、
今の時期ちょうど見ごろみたいだよ」

そう伝えると、
あけみさんは目を丸くして、

「この街で長いこと生きてきても、
知らないことってあるのね」

と、しみじみと話した。

そらあるきの静かな灯りの中で、
未来へひらくような会話が
ゆっくりと続いていった。

着物のおばあちゃん生徒さんが
レッスンで勉強した赤いスイートピーのリズムを書いたノートの様子

■ さなぎから羽化していく予感を感じる夜

おいしそうなご飯が運ばれてきたところで、
あけみさんが、ゆっくりとグラスを置きながら語り始めた。

「私ね、あなたのところには、
これからどんどん豊かな流れがやってくると思うの。

あなたがやってることは、革新的でね。
他の人が考えもつかないようなことのように感じるわ

だからそれを応援するのが、
私の楽しみでもあるのよ」

その言葉は、
まるで未来の扉がそっと開く音のようだった。

「あなたのペースで無理せずに、
でも思いついたことは、なんでも好きなようにやってみるといいわ

あけみさんの声は、
静かで、あたたかくて、
僕の中の“まだ形になっていない何か”を
そっと後押ししてくれるようだった。

その言葉を聞きながら、
僕の胸の奥で、ふわっと何かがほどけていく。

今までしてこなかったことを、
これからやっていくんだろうなという予感。

季節の植物を知って、
その移ろいを感じながら過ごす未来の自分の姿。

そして、
まだ見ぬ何かが、
静かに前へひらいていきそうな感覚。

きっと今日の夜のこの会話も、
大転機の一部なんだろう。

そらあるきの柔らかな灯りの中で、
長いあいだ眠っていた“さなぎ”が、
静かに羽化していく予感がした。

未来へ向けて人生が開いていきそうな
「人生のメリーゴーランド」の演奏動画をそっと置いておきます。


そらあるきで出会った年季の入ったKAWAIの電子ピアノの様子
すごく味のあるいいピアノだった

■ そらあるきで出会った「KAWAIの電子ピアノ」とのふれあい

「そらあるきの2階にはね、素敵な空間があって、ピアノも置いてあるのよ」

あけみさんがそう教えてくれたので、
僕らは一緒に2階へ上がってみることにした。

階段を上がった瞬間、
思わず声が漏れた。

「この空間は、まるでヨーロッパの古い酒場みたいな、
何とも言えない風情があって、いいなあ」

ビビッとな赤や水色に塗られたドアが無造作に置かれていたり、
落ち着いた濃いブラウンで統一された、
デザインの微妙に違う椅子たちが並んでいたり。

どこを見ても、
“時間がゆっくり流れている空間”という感じがした。

そして部屋の中心、壁際には
年季の入ったKAWAIの電子ピアノ が静かに佇んでいた。

マスターにお願いすると、
「どうぞ」と快く弾かせてくれた。

僕はそこで、

  • 人生のメリーゴーランド

  • JANE DOE

  • unravel

  • prelude

を弾いた。

そらあるきの2階は、
灯りも空気も落ち着いていて、
僕はまるで家でピアノを弾いているかのように
リラックスして演奏できた

音が空間に溶けていくたびに、
このピアノと、この場所が
僕の中に静かに根を下ろしていくような感覚があった。

きっと僕はまた、
このピアノに逢いに来るだろう。

演奏が終わると、
あけみさんが嬉しそうに言った。

「あなたがここのピアノを気に入ってくれてよかったわ。
ご家族を連れてきて聞かせてあげてもいいだろうし、
あなたの思いつくようにしたらいいと思うわ」

その言葉が、
未来へひらく夜の中で、
そっと背中を押してくれた。

いつも僕の心に寄り添ってくれる
小倉駅ストリートピアノの“あの頃”を少しまとめた話はこちら

僕の大切な仲間である小倉駅ストリートピアノの様子

■ そらあるきとまた出逢える予感がしている

お店を出る前に、
僕はマスターにお礼を伝えた。

「素敵なピアノですね。
だいぶ年季が入ってるみたいですけど、これってどうやって手に入れたんですか? メルカリですか?」

と、いつもの僕らしく、少しユーモアをまじえて話しかける。

するとマスターは、
懐かしむような表情で語ってくれた。

「実はこの電子ピアノはね、
以前お店に通ってくれてた大学生のお嬢さんが、
北海道の方に行くことになってね。
私にゆずってくれたものなんだよ」

その言葉には、
このピアノが歩んできた時間の重みと、
誰かの思いがそっと宿っていた。

「今ではだれも弾く人がいないから、
君に弾いてもらえてよかったよ」

そう言ってくれたので、
僕も心からの気持ちを伝えた。

「僕、いろんなピアノを触ってきていて、
それぞれの響きを感じるのが好きなんですが、
この子、このピアノも素敵な音が鳴ってますね。
この子と出会えて、僕はうれしいです」

マスターは嬉しそうに頷き、
帰りのタクシーまで手配してくれた。
外までお見送りまでしてくれて、
その優しさが夜の空気に溶けていく。

マスター、ありがとう。
きっとまた、あのピアノに逢いに来るよ。

そらあるきの灯りが遠ざかるにつれて、
未来へひらく予感が、
静かに胸の奥であたたかく広がっていった。

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シャボン玉パフォーマンスをしている様子

まとめ|未来が花のようにひらく夜だった

着物のおばあちゃん生徒さんと過ごした「そらあるき」の夜は、
レッスンの余韻と、静かな灯りと、
人の優しさがゆっくり混ざり合う、
とても豊かな時間だった。

赤いスイートピーの練習から始まり、
タクシーの行き違いさえも笑い合いながら過ごして、
隠れ家のような入口をくぐり、
絵と猫と人の温度に包まれながら晩ごはんを食べた。

あけみさんが語ってくれた
「これからあなたに豊かな流れが来るわ」
という言葉は、
そらあるきの柔らかな灯りの中で
静かに胸の奥に染み込んでいった。

そして2階で出会った
年季の入ったKAWAIの電子ピアノ。
その響きは、
僕の未来のどこかにそっとつながっていくような気がした。

今日の夜に交わした言葉も、
出会った人たちも、
触れた音も、
すべてが“未来へひらくための小さな羽ばたき”のようだった。

きっと僕はまた、
そらあるきに来るだろう。

あのピアノに逢いに。
あの灯りに逢いに。
そして、未来の自分に逢いに。

この夜は、
静かに、確かに、
未来が花のようにひらいていく予感に満ちていた。

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