(短編小説)年下の異才・矢崎君③
これまでの自伝の登場人物について、
掘り下げてみようという短編小説です。
今までと同じく事実ベースではありますが、
登場する人物名・団体等は一切存在いたしません。
(登場人物)
新井 ・・・ 筆者の分身
矢崎 ・・・ 5歳年下の同級生
「今日どーする、やる事ないけど?」
「やる事ないのはいつもだけど、、、
そーだ、スーパー銭湯が出来てたからさ。
ちょっと行ってみるか?」
「却下!!
朝風呂・朝酒は遊び人のやる事や!」
「えぇぇ、、、」
食べ放題のゆで卵を、
体調崩すまで食べてみたり。
食べれもしない、
100円たこ焼きを買いだめしたり。結果的に大量に破棄
悪い事こそしなかったが。
やりたい事をやりたい放題、
やる男である。
そんな彼にも、タブーはあるんだ。
そう思うと、新井は少し意外だった。
きっと、そういう教育を受けたんだろうな。
そう思いはするものの。
教育と言うなら、
彼には、他に教えておいて欲しかった事。
色々あるんだけど、、、
余計なお世話には違いないが。
そう思わずにはいられなかった。
専門学校時代仲良くしていた、
5歳年下のちょっと変わった同級生・矢崎君。
能力値は極めて高いのだが、
色々と常軌を逸している男である。
彼とは卒業後も、よく会っていた。
ただ、会って何をするという訳でもなく。
飯食ったり。
ボーリングしたり。
テニスやバトミントン。
困ったらカラオケ。
「何かをする」と言うよりは、
「暇をつぶす」感じで会っていた。
ただ、けっこう会っている割に。
彼とは真面目な話や、
生活にまつわる話にならない。
そこそこ、長い付き合いなのに。
「人生」にまつわるよーな話は、
話しかけの時点で、
いつも潰されていたのである。。。
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Q.「将来の夢」はありますか?
「あー夢だけは持ち続けたいね。
だって、夢だけはね。
誰も奪えない心の翼だからw」
(アニメ・聖闘士星矢 OP引用)
Q.「結婚願望」はありますか?
「今日より明日より愛が欲しいよね。
夢より愛する人が欲しいわ。
全てがーーw」
(アニメ・北斗の拳 ED引用)
Q.もう、大人だと思いますが。
これからどーすんの?
「そーやってさ。
大人のフリして諦めてるからさ。
奇跡の謎が解けないんやでw」
(アニメ・ドラゴンボール ED引用)
Q.・・奇跡を起こしたいんですか?
「奇跡をー 起こせっっ!!」
(再度 聖闘士星矢 OP引用)
始終、こんな感じである。
前にも書いたけど、
彼は本当に、アニメオタクではない。
もっとも新井にしても。
そーいう付き合いを求めてたフシはある。
彼に会いたくなるのは、
挫折とか失恋とか、悩んでる時が多かった。
彼と会うと、そんな諸々が。
どーでも良い事のように思えて、
心地がよかったのである。
ひょっとしたら、彼もそうなのかもしれない。
彼とて、人間。
悩みがないわけがない。
自分と会う時は、バカ話に終始して。
憂さ晴らしがしたいのかもしれない。
「そーなのか」と聞けば、
「んなわけあるか」と返ってきそうで。
聞いてみようとは思わなかったが。
卒業後の彼との関係は、そんな間柄だった。
しかし、新井の方はと言えば。
段々と真面目な話もふっていた。
同級生の結婚に焦って、
婚活に励みだしてからは、
2人でコンパに参加したりもした。
「今、付き合ってる人が4つ年上で。
連れ子が2人いるw」
彼からも、そんな話が出た事もある。
ただ、こんな話であっても。
彼の話しぶりは、いたって「軽い」
だから、新井も軽く対応する。
4歳の連れ子へのプレゼント選びに
付き合った時も、
「4歳の男の子だろ?
ライダーかウルトラマンの人形でも
あげとけや!」
「戦隊シリーズ派だったらどーすんだ!」
「戦隊ものは1年で終わるだろ!
ライダーやウルトラなら、
シリーズ変わっても再登場あるから、
流用可能!!」
こんなバカ話に終始する。
この話にしても、
数ヶ月後に会った時には、
「そーいや、お前。
バツイチ子持ちの彼女、どーなった?」
「いつの時代の話をしとるわけ?
俺は現在、完全フリーよ」
この有様である。
「貴様、、、
ヤマダ電機のおもちゃ売り場で、
ライダーかウルトラかで数時間かけた、
あの1日をどーしてくれる、、、」
「新井さんイチ押しのウルトラ、外れやったで。
結局、ミッキーが一番喜ばれたしw」
「会った事もない4歳児の趣味に責任もてるか!
単に貴様のリサーチ不足だろうが、、、」
バツイチ子連れの彼女と、
どんな風に終わったのかは、一切分からない。
コイツでも、悩んだり悲しんだり。
そんな場面はあるのだろうか?
そーいう悩みを話す対象は、
自分以外にいるのか、いないのか?
彼との軽いやり取りは、
新井にとっては救いになっていた。
けど、彼にとって新井とのやり取り。
救いになっているのだろうか・・?
願わくば、そーあって欲しいと思いながらも。
会うと真面目な話には、
どーしてもならない2人だった。
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新井が結婚して、子供が出来た辺りから。
彼とは、あまり会う事がなくなった。
年に数回のライン等でのやり取りも、
年々少なくなってきた。
彼も、もう40代だが。
結婚もしてないはずで、
最近どうしているのか、気になった。
「ごぶさたしてまーす。
生きてますか?」
昔のように、極力軽いノリでラインをしてみた。
数年、ごぶさたしてたので。
返事がない事も、覚悟していたけれど。
「相変わらず元気だ!
お主は家族もろとも元気にしとるか?」
わりと、すぐに返ってきた。
となれば、近況を聞きたくなるのは人情だ。
「そっちは変わりはないのか?
結婚とか、仕事とか?」
返事は、またも早かった。
「宇宙の帝王に家族など!
キェェェ、デスビーム!!」
フリーザかw
相変わらず、真面目な話はできないようだ。
きっと、変わりはないのだろう。
今度、ゆっくり会いたいな。
近いうちに誘ってみるか、、、
数年ぶりなバカ話ラインは、
この後1時間ほど続いた。
彼が変わってなさそーな事が、
新井は嬉しかったのかもしれない。。。
P.S.
彼の名誉のために、最後にもう1回だけ。
彼は、決してアニオタではないw説得力ないか
【そんな矢崎君も登場する本編です】
【短編第1話~】
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