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「会社を辞めたい」を15分だけ整理するミニワーク|辞表を書く前にやる3列メモ


決断ではなく、今日の頭の中を外に出す15分

辞めるか決める前に、15分だけ頭の中を外に出す

「もう会社を辞めたい」

そう思っているのに、

「本当に辞めて大丈夫だろうか」
「あとで後悔しないだろうか」

と考え始めると、なかなか答えが出ない。

仕事中も、帰宅してからも、同じことを何度も考えてしまう。

そんな日もあると思います。

この記事でやるのは、退職するか、会社に残るかを決めることではありません。

やることは一つです。

いま頭の中にあることを、15分だけ外に出して整理する。

そのために使うのが「3列メモ」です。

「何が起きているのか」
「自分は何を感じ、何を考えているのか」
「まだ何が分かっていないのか」

頭の中で混ざっているものを分けてみると、次に何を確かめればいいのかが見えやすくなります。

短時間の整理は、それだけで退職の答えを出すものではありません。

これから判断するための材料を、一つ増やすための時間です。

長い自己分析はしません。

まずは、紙1枚と15分から始めます。

用意するのは、紙1枚と15分だけ

特別なノートや専用のテンプレートは必要ありません。

用意するのは、次の2つです。

  • 15分を測れるもの

  • 3列に分けて書けるもの

タイマーは、スマートフォンや時計で十分です。

書くものも、紙、ノート、スマートフォンのメモアプリなど、使いやすいもので構いません。

紙なら縦に線を2本引いて3つに分けるだけ。

スマートフォンなら、3つの見出しを作れば準備完了です。

きれいな文章を書く必要はありません。

単語でも、箇条書きでも構いません。

また、仕事について書くときも、本名や上司・同僚の氏名、顧客名、勤務先の非公開情報、口座情報などを詳しく書く必要はありません。

自分の頭の中を整理できる範囲の情報だけにしておきます。

準備ができたら、3つの列へ何を書くのかを決めます。

3列メモは「事実・気持ち/考え・確認したいこと」に分ける

使うのは、次の3列です。

1列目:起きていること(事実)
2列目:今の気持ち・考え
3列目:次に確認したいこと

正しく分類できるかを試すテストではありません。

頭の中で一緒になっているものを、いったん別々の場所に置くための道具です。

1列目:起きていること(事実)

ここには、なるべくあとから確認できることを書きます。

たとえば、

  • 今週は3日、帰宅が22時を過ぎた

  • 今月、急な仕事の追加が3回あった

  • 上司との面談が半年ほどない

といったことです。

まずは「良い・悪い」と評価せず、何が起きているのかを書きます。

2列目:今の気持ち・考え

ここには、自分が感じていることや、頭に浮かんでいる考えを書きます。

  • また急な仕事を頼まれるのが嫌だ

  • この働き方を続けるのはつらい

  • 自分だけ評価されていない気がする

  • 会社を辞めたい

まだ確かめていない推測が混ざっても構いません。

愚痴のような言葉が出てきても、まずは書いてみます。

気持ちを否定するのではなく、事実とは別の場所に置いて見えるようにすることが目的です。

3列目:次に確認したいこと

ここには、今はまだ答えが分からないことを書きます。

たとえば、

  • この忙しさは今月だけなのか

  • 異動できる制度はあるのか

  • 有休はあと何日残っているのか

  • 自分の条件に近い求人はあるのか

といったことです。

ここで答えを出す必要はありません。

「これは、まだ確認していない」

と気づければ十分です。

たとえば、

「この忙しさがずっと続きそうで怖い」

と思っていたなら、

起きていること(事実)
今週は3日、22時を過ぎて帰宅した

今の気持ち・考え
この状態がずっと続きそうで怖い

次に確認したいこと
この忙しさは一時的なのか

というように分けられます。

3列メモの目的は、「事実だけが正しく、気持ちは間違っている」と考えることではありません。

起きていること、感じていること、まだ分からないことを、それぞれ見えるようにすること。

これが基本です。

たとえば、こんなふうに3列へ分ける

もう少し具体的に見てみます。

ここでは、最近仕事が忙しくなり、急な依頼や帰宅の遅い日が増えている架空の40代会社員を例にします。

起きていること(事実)

  • 今月、急な仕事の追加が3回あった

  • 今週は3日、帰宅が22時を過ぎた

  • 予定していた仕事を翌日に回した日が2日あった

  • 上司との個別面談は半年ほど行われていない

今の気持ち・考え

  • また急な仕事を頼まれるのが嫌だ

  • この働き方を続けるのはつらい

  • 自分だけ評価されていない気がする

  • もう会社を辞めたほうがいいのかもしれない

次に確認したいこと

  • この忙しさは今月だけなのか

  • 担当業務を調整できる可能性はあるのか

  • 有休はあと何日残っているのか

  • 自分の評価について確認する機会はあるのか

こうして分けてみると、

「忙しい」
「評価されていない気がする」
「もう辞めるしかない」

と一続きになっていたものの中に、

すでに起きていることと、自分の気持ち、まだ確認していないことがあると分かります。

この段階で「だから辞めるべき」「まだ我慢するべき」と決める必要はありません。

感情を否定することも、「考えすぎだった」と片づけることも目的ではありません。

自分が感じていることを残したまま、ほかの情報と分けて見えるようにします。

15分タイマーで、止まらず書き出す

ここからは、自分のことを書いてみます。

スマートフォンや時計で、15分のタイマーを設定してください。

0〜5分|頭に浮かぶことを、そのまま出す

最初の5分は、どの列に入るのかを細かく考えません。

今、仕事について頭に浮かんでいることを書き出します。

たとえば、

  • 最近、帰宅時間が遅い

  • 明日の仕事を考えると気が重い

  • この忙しさはいつまで続くのだろう

  • 会社を辞めたい

  • 転職しても同じだったら怖い

など。

短い言葉で構いません。

手が止まったら、

「今、いちばん引っかかっていることは何だろう?」

と自分に聞いてみます。

5〜12分|書いたものを3列へ置いてみる

次の7分で、書き出した内容を、

  • 起きていること(事実)

  • 今の気持ち・考え

  • 次に確認したいこと

の3列へ置いていきます。

途中で分類が変わっても構いません。

「事実だと思っていたけれど、これは自分の推測かもしれない」

と気づけば、2列目へ移します。

逆に、

「実際の残業時間を確認していなかった」

と気づけば、3列目へ追加できます。

迷ったときは、

「これは、起きていること・気持ちや考え・まだ分からないことの、どれに近いだろう?」

と考えて、いちばん近い場所へ置いてみます。

一つの列を完璧に埋める必要はありません。

12〜15分|「まだ分からないこと」を見る

最後の3分は、無理に新しいことを書き足さず、3列全体を眺めます。

特に見るのは、**「次に確認したいこと」**です。

「忙しいと思っていたけれど、実際の残業時間は確認していない」

「辞めるしかないと思っていたけれど、異動制度については知らない」

そんな未確認のことが見つかるかもしれません。

空欄が残っていても構いません。

タイマーが鳴ったら、そこで一度終了します。

15分で全部を解決することは、このワークの目的ではありません。

心身の不調や不安が強く、書くこと自体がつらい場合は、このワークを無理に続けるより、専門・公的な支援につながることを優先してください。厚生労働省の「こころの耳」には、働く人向けの電話・SNS・メール相談などが用意されています。

最後に「次に確認する1件」だけ選ぶ

15分が終わったら、3列目の**「次に確認したいこと」から1件だけ**選びます。

全部を調べる必要はありません。

選ぶ目安は、次の2つです。

  1. これからの判断に影響が大きそうか

  2. 比較的、確認しやすいか

たとえば、

  • 有休があと何日残っているか

  • 今月の実際の残業時間はどのくらいか

  • 社内に異動できる制度があるか

  • 毎月の固定費はいくらか

  • 自分の経験や希望条件に近い求人はあるか

などです。

ここで優先するのは、

「会社を辞める」
「上司に辞意を伝える」

といった行動の結論ではありません。

まだ分かっていないことの中から、事実を一つ増やすことです。

たとえば、「もう辞めるしかない」と考えていたとしても、有休残日数や残業時間、社内制度、生活に必要なお金などを一つ確認すると、それまでなかった判断材料が増えます。

その材料を見て、次を考えればいい。

今日は、そこまでです。

なお、労働条件や配置転換など職場の問題について自分だけでは判断しにくい場合は、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」という相談先もあります。解雇、配置転換、賃金、いじめ・嫌がらせなど幅広い労働問題を対象としており、相談は無料・予約不要と案内されています。

この15分で、やらなくていいこと

3列メモを書き始めると、

「せっかくだから、もっと考えたほうがいいのでは」

と思うかもしれません。

でも、このワークは15分で止めることもルールの一つです。

この15分では、

  • 退職届を書く

  • 退職日を決め切る

  • 転職先を決める

  • 家族への最終的な説明を完成させる

  • これからの人生の正解を出す

  • 3列すべてを埋める

ところまで進めなくて構いません。

そして、書けなかったからといって、自分を責める必要もありません。

「これは今日は決めない」

「ここは、まだ分からない」

と分かったことも、整理した結果です。

決めないことを決めるのも、整理の一部です。

15分が終わったら、いったんペンやスマートフォンを置きます。

今日決めるのは、退職ではなく「次に確かめること」

この15分でやったことは、3つです。

  1. 起きていること(事実)/今の気持ち・考え/次に確認したいことへ分けた

  2. 15分でいったん終了した

  3. 次に確認する1件を選んだ

まだ、

「会社を辞めたい」
「でも、本当に辞めていいのだろうか」

という迷いは残っているかもしれません。

今回のワークは、その迷いを15分で消すためのものではありません。

今日決めるのは、退職ではなく「次に何を確かめるか」です。

有休の残日数なのか。
実際の残業時間なのか。
社内の制度なのか。
生活に必要なお金なのか。

一つ確認すれば、判断するための材料が一つ増えます。

短時間の整理で人生の答えが出なくても、次に見るものが一つ見つかれば、このワークの目的は達成できています。

次は「まだ決めなくていいこと」を分ける

3列メモを書いてみて、

「まだ分からないことがいくつも残っている」

「どこまで今考えればいいのか迷う」

と感じた人は、次の記事 へ進んでみてください。

次は、**「まだ決めなくていいこと」と「今確認したほうがいいこと」**を切り分けます。

一度に全部を決めるのではなく、必要なことから一つずつ整理していきます。

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