クレームの犯人探し

(一部事実を変更して書いています)
先日の勤務日、店長から新しい業務連絡がありました。内容は、お客様から寄せられたクレームについてです。

本を探してほしいと店員に声を掛けたところ、態度が悪かった、接客を丁寧にすることを徹底してください、と書かれていました。


あなたなら、どう考えますか?

ここで、少し考えてみてください。

あなたが店長だったら、何を考えますか。
あなたが店員だったら、何を思いますか。

私、書店員はまず最初にこう思いました。
「私かもしれない。」と。
繁忙期に入り、毎日が時間との戦いです。
少しでも現場を回しやすくするために、何を削れるかを考え、出した答えが「笑顔の削減」でした。
もちろん、本気で笑顔をなくしたいわけではありませんが、それほどまでに余裕を失っていたということです。もっと気を引き締めなければ、と思いました。


このクレームは、
本当に一人の店員だけの問題なのだろうか

店員には接客以外にも、品出しや返品、売場づくりなど、多くの業務があります。時間内に終わらせるため、お互いに助け合いながら仕事を進めています。そして今は繁忙期、正直、何かを削減しなければ努力だけではカバーできません。

そんな中で思い出したことがあります。
数年前、本社の方針で、お店に設置されていた検索機が減らされました。今は広い店内の端に一台あるだけです。

「これからは、お客様自身のスマートフォンで検索アプリを使っていただこう。」
そんな目的だったと記憶しています。

当時は、アプリをダウンロードできるQRコードも店内に掲示されていました。しかし、その後、検索機は減ったまま、QRコードも姿を消しました。
結果として、お客様が店員へ尋ねる機会は増えました。もちろん、この施策には他に私の知らない理由があるのかもしれません。

導入したあと、その変化は検証されたのでしょうか。
お客様は使いやすかったのでしょうか。
現場の声は届いていたのでしょうか。


次はお客様の立場で考えてみる

広い店内を歩き回っても、本が見つからない。
検索機を探しても、以前より少ない。
店員さんは忙しそうで声を掛けづらい。
ようやく声を掛けたのに、どこか余裕のない対応だった。もし、そんな流れだったとしたら。


「気をつけましょう」で
終わってはいけない気がする

クレームは、その最後の出来事だけを切り取ったものではありません。その前に積み重なった小さな不便や迷い、遠慮があったのかもしれません。

だから私は、このクレームを読んで「気をつけましょう」で終わらせてよいのかを考えました。

実は、その時間帯に勤務していたスタッフは、みんな口をそろえて言いました。

「私かもしれない。」

もし一人だけがそう思うなら、その人の接客を見直す必要があるでしょう。しかし全員が「私かもしれない」と感じたのなら。
それは個人の性格ではなく、環境にも目を向ける必要があるということではないでしょうか。
私は、クレームは人を責めるためのものではなく、仕組みを見直さなくてはならないタイミングだと思っています。
もちろん、接客を丁寧にすることは大切です。

その一方で、同じことを繰り返さないためには、「誰が悪かったか」だけではなく、「なぜ、その状況が生まれたのか」を考えることも必要です。

クレームは、人を責めるためにあるのではありません。

環境を見直すタイミング。
私は、そう考えています。


以前「検索」についての記事を書いています。
よろしければこちらもご覧ください。


私が改善していいのであれば
①検索機を増やす
②それが難しい場合はQRコードを掲示する
③QRコードの下にはダウンロードと操作方法を示し少しでも使うハードルを下げる
④かべに貼るだけでなく手渡しできるようの小さな案内を作る

これも以前提案はしていますが、スルーの状態。
実際に作るのも簡単だが、QRコードが店内にないので、作ることができません。手元で見られる状態、想像できる状態まで持っていかないと、物事は進みづらいと痛感しています。
検索の問題は、今後も改善されないままかもしれません。

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