配色を直しても、垢抜けなかった — Webデザイン初心者がつまずく「文字組み」の話
配色を、何度も直した。
それでも「なんか垢抜けない」が消えなかった。
原因は、色じゃなかった。文字の置き方だった。
1.「配色のせい」だと思っていた
前回の配色編では、色は「誰に・何を届けたいか」から逆算して決めるという話を書いた。
ターゲットの一日を想像して、若葉色を選んだ。3段階の濃淡で画面を組み上げて、お試し購入ボタンだけ赤と黄で差し色にする。論理的に決めたつもりだった。
それでも、画面を眺めると、なにか違和感が残った。
「なんか、まだ素人っぽい」
背景や差し色をいくら微調整しても、その感じが消えない。色のせいだと思って、何度も色だけを直していた。
でも、原因は色ではなかった。
文字の置き方だった。
2. 文字組みは「センス」じゃなく「順番」
垢抜けない文字組みには、共通点がある。
「全部の文字が、同じ強さで並んでいる」状態。
タイトルも本文もキャッチコピーも、サイズが似ていて、色も同じで、強弱がない。読み手は、どこから読めばいいのか分からない。
プロは、情報に優先順位をつけている。
要点は3つ。
(1) 助詞(て・に・を・は)を一段小さくする
「お試しセット【を】注文」と書くとき、「を」だけ小さくすると、視線が「お試しセット」と「注文」に集まる。

(2) 数字や固有名詞を主役にして大きく
「3,000円で始まる、無農薬野菜の食卓」と書くとき、「3,000円」だけを2サイズ上げると、印象が変わる。

(3) 一番伝えたい一文だけを残して、あとは削る
書きたいことを全部書くと、結局なにも伝わらない。「これだけは伝えたい一言」を決めて、ほかは削る。

センスではない。順番のルールがあるだけ。
3. 余白は「何もない場所」じゃない
初心者ほど、画面を情報で埋めたくなる。
「せっかくスペースがあるんだから」「もう少し説明を足したい」「ここに写真を入れたら」——気がつくと、画面が情報でぎっしり埋まる。
でも、余白は視線の通り道だ。
「間」があるから、主役が際立つ。
詰めすぎが、素人見えの最大要因。
行間を1.5にする、要素と要素のあいだを少しだけ空ける、見出しの上下に空気を入れる。
「意図して空ける」だけで、同じ文章が急に読めるようになる。

4. あしらいは「足す」より「削る」
線、囲み、装飾、アイコン。
文字組みに自信がないほど、足したくなる。
「ここに線を引けば締まるかな」「囲みを入れれば目立つかな」——足せば足すほど、画面はうるさくなる。
プロのあしらいは、「視線を導くため」だけに、最小限置かれている。
引き算で整える。
「これがないと伝わらない」一つだけを残して、ほかは消す。
それだけで、文字組みは静かに整っていく。

5. なぜ「ちょっとの工夫」で変わるのか — Design with Story
文字組みは、小手先のテクニックに見えて、その実は「読む人への配慮」そのもの。
どこを大きくするか、どこを小さくするか、どこに余白を置くか——その判断は、「相手にまず何を受け取ってほしいか」の判断と同じ。
つまり、文字組みは「想いを翻訳する」作業。
「今日いちばんのあなたに、今日いちばんのデザインを」
kyouichi design works のコンセプト「Design with Story」は、配色だけでなく、文字組みにも宿っている。
文字の大きさひとつで、読む人への配慮が伝わる。
それが、垢抜けと素人見えの分かれ道だった。
さいごに
あなたのサービスの「いちばん伝えたい一言」を、いちばん伝わる形に組み直すお手伝いをしています。
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文字組みの前に決めておくことは、こちらに書きました。
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— kyouichi design works / kris
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