「比べる」から始まる自分探し 〜高等部2年生 現場実習報告会より〜
みなさんこんにちは、進路指導主事です。
11月12日、茨城県立協和特別支援学校高等部では、
高等部2年生による現場実習報告会が行われました。
2年生にとって現場実習は、「はじめて社会に出る経験」。
前期・後期あわせて2回の実習を通して、
一人ひとりが自分の得意・不得意、
そして「働く」ということを少しずつ体感してきました。
今回の報告会では、生徒たちが堂々と自分の経験を語る姿が見られました。
その中で、進路指導主事から伝えた3つのメッセージを、ここで少しご紹介します。
1.「比べる」は、迷うことではなく“見極める”こと
2年生の現場実習のテーマは「知る」と「比べる」。
前期で社会や仕事を“知り”、後期ではいくつかの実習先を“比べて”経験しました。
「A事業所も良かったけど、B事業所も気になる」
「ここは向いているかも、でもちょっと大変だったな」
そうした気持ちは、決して“迷い”ではありません。
それは、自分の中に“判断する力”が育ってきた証拠です。
「どこが自分に合っているか?」
その答えを探すために、“比べる”ことは大切な学びのプロセスです。
進路を「誰かに決めてもらう」ではなく、「自分で見極める」段階へ。
2年生の現場実習は、その第一歩だったのです。
2.迷ったら、「Eの選択肢」を探してみよう
「Aでもない、Bでもない、Cでもない…」
そんなときこそ、こんなことをお伝えしました。
「知って、比べて、その上でも迷ったら、“5つめのE”という選択肢を見つけてみよう。」
Eとは、Explore(探す・見つける) のE。
自分で調べる、自分で見学する、自分で確かめる。
そうやって、自分の未来を自分の足で探すことが大切です。
結局、現場実習に行くのも、働くのも、自分。
だからこそ、「自分で見つけて、決めていく力」を少しずつ育てていってほしいと思います。
3.社会に出るための「当たり前」を積み重ねよう
報告会の最後には、もう一つの大切なメッセージをお伝えしました。
それは、「ルールや決まりを守る」ということ。
社会には、社会で生きるためのルールがあります。
それを守ることは、“誰かに言われたから”ではなく、
「一緒に働きたい」と思ってもらうための基本です。
「自分のルール」ではなく、「社会のルール」を理解して行動できること。
その姿こそ、職場で信頼され、受け入れられる第一歩です。
ここから“3年生のステージ”へ
報告会のこの瞬間から、もう次の準備は始まっています。
12月には、第1期現場実習の希望調査票が配付され、
2月の個別面談で実習先が決まります。
3年生のテーマは「決める」。
自分の進路を、他人任せではなく自分の言葉で決める時期です。
この3か月間は、そのための“準備期間”。
調べて、見学して、体験して――
進路を「自分ごと」として動き出す時間です。
おわりに
「働く」ことは、誰かに求められ、誰かの役に立つこと。
そして、それは一人ではなく、チームでつくり上げていくものです。
“挑戦 → 知る → 比べる → 決める → 想像する”
この6つのキーワードを積み重ねながら、
生徒一人ひとりが“自分から動ける力”を身につけていってほしいと願っています。
保護者の皆さまも、ぜひご家庭で、
お子さんと一緒に「比べる」「決める」話をしてみてください。
進路を考える時間そのものが、何よりの“成長の瞬間”です。
