休職するとき有休使う?転職への影響も【社労士&経験者が解説】
適応障害で休職してた社労士、きゅうまるです。
「会社をしばらく休むことになった」
そんなときに出てくる疑問のひとつが、
「有給休暇を先に使った方がいいのか? それともすぐ休職に入るべきなのか?」
というものです。
これは実は「こっちが正解!」と決まっているわけではなく、会社の制度や生活の状況、本人の考え方によって変わります。
社労士としての視点と経験者としてのリアルな考え方から、押さえておきたいポイントを整理してみます。
ちなみに、休職全般のデメリットやリスクを完全版としてまとめたこちらも、ぜひご参考ください👇
有給休暇と休職のちがい
まずは制度の性質を確認しましょう。
📌年次有給休暇
労働基準法で定められた権利。休んでも「出勤扱い」になり、給料も満額支払われます。
📌休職(私傷病休職の場合)
法律で義務づけられたものではなく、会社の就業規則によって定められている制度。原則は無給で、その代わりに健康保険から「傷病手当金」を受け取ることができます。
つまり、有給=会社からの給与、休職=健康保険からの手当金 というイメージです。もちろん、傷病手当金はざっくり給与の2/3程度なので、基本的には有休の方がもらえる金額は高いです。
多くの会社は「有給を先に消化」
実務では、休職に入る前に残っている有給を消化させるケースが多いです。
労働者にとって ▶有休中は給料が満額もらえる
会社にとって ▶ 有給の残日数を後でまとめて請求される心配がなくなる
そのため診断書が出て長期療養になりそうなとき、人事から「まずは有給を消化してください」と案内されることはよくあります。
(「消化してください」よりも、「消化しますか?」というニュアンスが多いです)
傷病手当金と「待機期間」
ここで大事なのが 傷病手当金の「待機期間」 というものです。
💡待機期間とは
傷病手当金は、休んで給与が出ない場合でも、最初の3日間は支給されません。この3日間のことを「待機期間」といいます。
この3日間は「労務不能」である必要があり、連続して休んでいることが条件です。
ポイントは、有給を使っても「労務不能」であれば、待機期間にカウントされる ということ。
たとえば「有給を3日間 → その後休職」とすれば、休職に入った直後から傷病手当金を受け取れる可能性があります。
つまり、「何ももらえない日がなくなる」ということです。
逆に、最初から休職に入ってしまうと、最初の3日間は無給となってしまいます。
※待機期間のことも含め、ざっくり傷病手当金のことをコチラにもまとめています👇
どっちを選ぶかはケースバイケース
ここで、それぞれの簡単なメリット・デメリットを整理してみましょう。
※ちなみに、最後の「社労士&体験者からひとこと」の章のところの方が、リアルな考え方がわかるかと思います。
✅有給を先に使う場合
🎁メリット
●給料が満額支払われる。待機期間を埋められるので、収入の途切れがない。
🌧️デメリット
●有給を使い切ると復職後に有休が残っていないため、通院などに備えられないことも。
✅ 休職を先にする場合
🎁メリット
●有給を温存できる(復職後の通院や体調不良の備えになる)
🌧️デメリット
●最初の3日間は無給(待機期間)となってしまう。※その3日間は傷病手当金の支給がない。
●有休が時効で無くなってしまう可能性がある
有休の時効は2年ですが、前年度からの繰り越しで残っている有休は、すぐに消滅してしまう可能性があるので注意が必要です。
ちなみに、次章の「社労士&体験者からひとこと」の方が現実的には参考になるかもしれません。
社労士&体験者からひとこと
まとめると――
📌収入の安定を優先するなら「有給を先に」
📌復職後の備えを優先するなら「休職を先に」
どちらを選ぶかは、会社の就業規則と本人の生活設計によって変わります。
ちなみに私はどうしたかというと、休職前に全て有休を使い切りました。
理由は以下の通りです。
▶︎少しでも収入を確保したい
▶︎休職後のことなんてどうなるかわからない。復職できない可能性も考えると先に使わないともったいない。
▶︎収入を大きく見せたかった(傷病手当金は収入として扱われない)。
⇒何故かというと、転職した場合に前職の給与(収入)が低いと、休職していたことがバレる可能性があるため。※個人的にココけっこう重要です
休むことは決して悪いことではありません。
大事なのは、「制度を知って、正しく使えること」
そうすることで安心して療養に専念できるはずです。
「ちょっと気になるな」と思っていただけたら、ぜひフォローしてもらえると嬉しいです。
きゅうまる
私のこれまでの経緯や想いについては、こちらに詳しく書いています👇
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