新シリーズ:のどか、クロ、そして仲間たちの『不思議な日常』第4話:レンズ越しに消えた、ひこうき雲の謎
登場人物:
のどか: 毎回登場します。元気で面倒見がいいのどか。ダンスが大好き。いつも愛猫のクロが一緒です。いままでもいろいろなシリーズに出演しています。
クロ: 普通のキジトラ猫。時々主役級の働きをするかも。
ゲスト出演: 今日はさきちゃんです。今日の私服はこれ。

始まり、始まりー
第4話:レンズ越しに消えた、ひこうき雲の謎
「ねえ、のどか! これ見て、ついに手に入れちゃった!」 いつものカフェ『ミスティ』のテラス席。さきちゃんがバッグから恭しく取り出したのは、一見すると少しフレームが太めのお洒落な黒縁メガネだった。

「それ、例のスマートグラス? 普通のメガネにしか見えないね」 のどかが覗き込むと、さきちゃんは得意げに鼻を鳴らした。 「ふふん、これが最新技術よ。テンプルのここを触ると、現実の世界にいろんな情報が重なって見えるんだから」

「へえ……。あ、それよりさきちゃん、注文した『厚切りキャラメルトースト』冷めちゃうよ。これ、ここの名物なんだから」 のどかが促すと、さきちゃんは「あ、そうだった!」と慌ててフォークを動かした。焼きたてのパンの香ばしい匂いと、とろりと溶けたキャラメルの甘い香りがテラスに広がる。

「おいしー! 幸せ……。ねえ、のどかも一口食べる?」 「いいよ、私はこの後の散歩を楽しみにしとくから」 のどかの足元では、相棒の黒猫クロが、何をするでもなく街行く人々を眺めていた。時折、耳をピクピクと動かしているのは、何か「普通の人には聞こえない音」でも探しているのだろうか。

食事を終えた一行は、スマートグラスを携えて街へ繰り出した。午後の柔らかな日差しが、日本の古い街並みと近代的なビルが混ざり合う路地を照らしている。

「ちょっと私にも貸して」 のどかはさきちゃんからデバイスを借り、そっと装着してみた。視界の隅に小さなシステムログが流れ、現実の景色が解析されていく。 ふと、のどかが空を見上げた時だった。
「……えっ?」 肉眼では抜けるような青空なのに、レンズを通した視界の中だけ、不自然なほど太く、鮮やかな「真っ赤なひこうき雲」が描かれていた。それはビルの屋上をなめるようにして、街の北側へと伸びている。

「さきちゃん、空に赤い線が見えるんだけど、これアプリの演出?」 「え? 何も設定してないよ。私に貸して……ううん、やっぱり何も見えない。のどか、何が見えてるの?」 さきちゃんが不思議そうに首を傾げる。しかし、のどかの視界の中では、その赤い雲の終点近くで、白いワンピースを着た少女がひらりと手を振っているのが見えた。

「クロ、あっちだよね?」 のどかが問いかけると、それまで丸くなっていたクロが弾かれたように立ち上がり、迷いのない足取りで走り出した。 「あ、待って、クロ!」 のどかとさきちゃんは、赤いひこうき雲を追いかけるようにして、入り組んだ路地の奥へと足を踏み入れた。

辿り着いたのは、再開発から取り残されたような小さな空き地だった。そこには、錆びついた古い円柱型の郵便ポストが一本だけ、ぽつんと立っている。 スマートグラス越しに見ると、そのポストの周囲だけがセピア色の粒子に包まれ、まるで時間が止まっているかのようだった。

「……あの子が、ここにいた気がする」 のどかは導かれるように、ポストの影に手を伸ばした。すると、コンクリートの隙間に、一通の古びた封筒が挟まっているのを見つけた。

「何これ、手紙? のどか、開けてみてよ」 さきちゃんに促され、のどかは封を解いた。中から出てきたのは、何十年も前のものと思われる一枚のモノクロ写真。そこには、若かりし日のカフェ『ミスティ』の店長が、大切そうにバイオリンを抱えて微笑む姿が写っていた。

一行は店に戻り、店長にその写真を届けた。店長は一瞬絶句し、やがて震える手で写真を受け取った。 「これは……私がずっと前に失くしたと思っていたものです。あの子が……あの子がまだ、覚えていてくれたんだね」 店長は遠い目をして、かつてここで交わした「音楽の約束」について語り始めた。

店内に夕刻の優しい光が差し込む。 のどかがスマートグラスを外すと、そこにはもう、赤いひこうき雲の影も、不思議な少女の姿もなかった。 「技術は、たまに粋な計らいをしてくれるんだね」 のどかが呟くと、クロがのどかの足に体をすり寄せ、満足そうに喉を鳴らした。魔法のような日常の欠片を、そっと心に仕舞い込んだ、穏やかな一日の終わりだった。

おしまい

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こう爺ワールド
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監督:こう爺
お話とプロンプト:Gemini 3
画像と動画:Whisk
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