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【感想】続編は買うが文句もある/ドラゴンクエスト3 そして伝説へ…(HD-2D版)

 実質最初に書くのは、単体の感想記事となりました
 無理に総花的な話を選ばず単体作品にフォーカスさせてもらうことにします。

 記事の性質上、内容に関するネタばらしを含みます。
 公式が宣伝に使っていたり、発表している範囲については、詳細を知っているものとして扱います。一方で、ゲーム配信で禁止されている区間の情報は話さないようにし、よほど既知のもの以外は触れていません。特に、公式が秘匿してほしそうな情報はちゃんと伏せています

 数行あけてから目次を開始しますので、読みたくない方はなんらか脱出して下さい。
 次の記事をアップしたら、すぐここにリンクも張ります。

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その次(確定版)



前提

プレイ環境

 使用ハードはPS5版。日本語。
 プレイ難度は平時ずっとHARD。クリア後のレベル上げするときだけEASY。
 あと本当に個人的な好みでボイスは全消し。やはり受け付けぬ。

プレイ歴

 ナンバリングプレイ済。10はオンで4.5(エテーネ編)までで5発売直前に撤退。オフはマデサゴーラまで。
 モンスターズ、ビルダーズ、ヒーローズ未経験。

プレイ状況

 できるかぎりのことはやった。
 第二裏ダンジョンの非人道的な道中が一番苦労した。性格診断ファイナルステージを順繰りに巡って景観を楽しんだりしてた。抜け穴だけど漢字の名前つけられるのもいいね。

総評

 でこぼこでちぐはぐ。光るところはあるが総合的には遊びづらくて万人にはお勧めできない。ドラクエに飢えている人やドラクエ3のストーリーが好きすぎる人なら購入に一考の余地あり。
 私には向いてたが、良作と言えるかはかなり疑問。

操作性、というか移動

 おいふざっけんなこの野郎! と、早々に最悪ポイントから触れてみた。

斜め見下ろしマップ

 移動についてはあらゆるプレイレポが酷評しており、私も概ね同じ意見になっている。斜め見下ろし型マップになったことで北向きは見やすく、南向きが異様に見づらい不公平な仕様になった。
 お陰で探索・移動の際に、なるべく北向きに動くことで無駄を避けようという戦略性が要求されるようになった。これが、新要素「秘密の場所」「フィールドキラキラ」の数の多さや中身の良さも相まって「やれば得なブースト戦略」ではなく「やらねば損な生存戦略」の域に達している。
 これが加速するのは、船、ラーミアと乗り物が増える時。各々動きが非常にモッサリしており、操作そのものの快適感がない!

船に乗りたくない

 特に船がひどい。
 動き出しがやけにリアルな加速度方式で、最高速に達するのにやたら時間がかかる。しかも地図を開いて戻ってきたら、また速度ゼロからやり直しなのである。そんで戦闘でまた速度ゼロになって、じわじわ加速からやり直し。やっと目的地を見つけて上陸するとき、岸にきちんと側面から接岸するために不毛な回転で時間をとられる。次にまた離岸して発進する時には、舳先が逆に向いてるからまず回転させるところから。
 俺がやってんのは船舶運転シミュレーションちゃうねん! ドラクエや!

ラーミア

 そしてラーミア。船よりはだいぶマシだが、こちらも辛い。
 もともとドラクエ3の製作過程として、初期段階ではもっと速かったラーミアが「『おおぞらをとぶ』の曲調に沿ってゆっくり飛ぶように」と変更されたのはエピソードがあり、結果的にそれはラーミアの神秘性を高めるのに大いに貢献したと思う。

 だがそれは昔の話。
●ハードの制約がキツいことにより、そうそう快適でないことが許容されていたこと
●どうしてもラーミアでないと行けない地域が「キアガの大穴」「バラモスの城」「竜の女王の城」の3箇所しかないことで、ラーミアに乗り続けるのは選択的な趣味だったこと
が主な理由で、ラーミアの遅さが問題にならなかった。

 本作でのラーミアがイカンところは、概ねこれの裏返しで
■当然に高速化してしかるべしという風潮。(言い方を譲歩したとして、プレイヤーの慣れ、甘え)
■世界中の高台に「秘密の場所」、「フィールドキラキラ」が置いてある。(悟りの書、山彦の帽子まで!)
によって、神鳥への敬意が薄れゆく造りになっていた。

 加えて速度以外の問題として斜め見下ろしマップの問題が再燃する。高高度飛行と斜め視界が掛け合わさり
■南方がさらに見にくくなる
■着地地点が分かりづらく、制御もやけに難しい
■①画面に映る視界と②実際のラーミアの位置と③地図を開いたときの現在地表示の三者がまるでバラバラ
という負の連鎖が巻き起こる。スクエニはこういうオシャレで非実用的なUIを作らせると天下一品である。
 上がってくる止め絵で判断するな! ディレクターはまず200時間遊んでから判断しろ!

美しくて不便で鈍臭いのが今作のラーミア

乗り物って目玉なのでは?

 ドラクエ3の、いやドラクエの、いいやJRPGで、…
 新しい乗り物を手に入れて、探索範囲が拡がり、怒涛のワクワクを恥ずかしげもなく晒して、膨大な脳内行きたいところリストを必死に潰しこむのって、楽しい時間でしょ?
 今回はそこで信じられないほど、興が削がれました。大きな魅力を自分たちで潰したんです。

…えっ? アレフガルドでも海上に多量の目的地、あるの?

操作性、その他

ナビゲーションやヒント

 おいそのビックリマーク消せ!

あの人に話すとイベントが進むんだろうな~

 いやあってもええけど、オプションで消させろ!! もし誰か消し方知ってたら教えて! いやもう遅いか!?
 当たり前のように「ここでイベントが始まるので整列して下さい」のバミテープが貼ってあるところで何に熱中すればよいのか教えて欲しい。せめて、ゲーム内テキストで警告(「この先から悪寒にも似た殺意を感じる。それでも先へ進みますか?」とか)するわけにいかんかったか?
 まがりなりにも、デフォルトでついてた「アリアハンの王に会おう」みたいなのはオプションできちんと消せたので、後はビックリマークまできちんと気を回してもらいたかった。
 この件が脳内リソースを支配しすぎてしまい、オーブの回収方法をマイクロマネジメントしてくるルビスの使いにまで苦情を差し挟むのは二の次三の次となってしまった。

装備品関連の仕様

 個人的には分かりづらい箇所だが、全部が全部ダメだとも思わない。
 移動中の装備変更の方法は大きく分けて二つある。どちらもメインメニューから、ひとつは「そうび」コマンド経由での変更。もう一つは「どうぐ」コマンドから各自の道具や共有装備袋の物品を選んで、それら物品側から誰かに装備させる方法。
 前者はキャラクターを中心に据えて「こいつのベスト装備は何か」、後者は新アイテムを拾った時に「これは誰に渡せば有効活用できるのか」にそれぞれ向いている。道中は「どうぐ」から配分するのが妥当だった。

 と、文字にすると整理できるが、プレー中はなかなか最善手がわからない。地球のへそに勇者を投入するために装備をかき集めたくて、仲間の手持ち道具から何かいい盾はないかとモタモタやっていた。
 他にもボタンごとの機能が分かりづらく、例えば性格調整のために金のクチバシを外そうとして四苦八苦するなど、慣れるまで不毛な時間を費やした。

道具袋の自動並び替え

「どうぐ」コマンド内の並び順自動整理が、いっぺんに全員の持ち物に適用されるのもストレスだった。
 眠りの杖を一番に置いてたはずなのに、共用袋内部をID順にしたら、個人持ち物の中身も順序が変わります、というやつてあった。とっさに魔道士の杖が発動して小さな火球が飛んでいく〜
 大事なもの袋も勝手に変わるので変化の杖の場所が使いづらいところに動き、エルフの隠れ里での買い物にいらん手間を要したりもした。

新要素・ゲーム性編

ゲームバランス・味方

 大変雑なバランスに見せかけて、割と楽しめた。
 大半の工程は新職の魔物使いが解決してくれる。かつての盗賊実装の時もそうだったし、DQ10オンラインでもだが、新職業は基本優遇されるのはこのシリーズで恒例である。
 素直に乗ってみたところ、分かりやすくビッグウェーブであった。「まもの呼び」が令和の「どとうの羊」と化して暴れてくれるのである。単体ボス相手なら無尽の強さを誇る。
 再度言うが、追加職業なんてのは使ってナンボ、旬のうちにしゃぶり尽くすのが、ピュアに楽しい仕掛けになっている。

 ただ、わりと「まもの呼び」前提の構成になって一本調子である。詳細は省くが、中盤以降は「ビーストモード」との連携ができることもあり、使用者を上手に周囲で盛り立てる遊びになる。クリア後は転職乱発で魔物ラッシュしたり、「まもの呼び」が向かない相手には「山彦覚醒ビーストメラゾーマ」「隼ドラムビーストヒュプノスハント」などで遊ぶことになる。
 おっと、先祖返りしてきたか?

 ほかに目に付くのはやはり、ルーラの大幅な仕様変更であろう。
 消費MPゼロで、特殊な状況以外でどこからでも使える。さらに町以外のシンボルにも飛べるようになり、節目の祠や休憩所どころかダンジョンまで
登録されるようになった。
 この「ヌルさ」に批判も殺到しており、それについて気持ち的には同感だが、百歩譲って程度問題として片付ける。

 だが、リレミトとほぼ差別化できていないのはいかがなものか。
 ルーラの性能を魔改造することは見逃せても、その影響を真摯に検討していないと思わせる姿勢は大変情けなく感じる。
 例えばダンジョン内でも頭をぶつける場所だけはルーラ不可能とかだとどうだろう? 逆にリレミトに「戦闘中に敵から100%逃げられる」みたいな機能をつけて消費10にしてみるとかは?
 何かいい落としどころがあれば、読者諸氏はコメント欄にシュバッていただきたい。

 他にはレベルアップ時の全回復という仕様のこともあるが、一応11など先行作品も同じなので、触れる必要はなさそう。

ゲームバランス・敵

 元がFC作品ということもあり必須ボス戦が結構少ない本作だが、かなりボス戦が増えた。列挙すると、

  • 魔法の鍵入手時

  • テドンの村

  • 地球のへそ

  • ネクロゴンド火山

  • ルビスの塔

 これらが従来の「親分子分親分やまたのやまたのボストロバラモスにさんが大魔神三悪魔」に追加された。いや原作結構おるわ。

 全体に若干サプライズ気味(ビックリマークうぜぇ!)で、出現にはおおむねオールドファンも楽しめたと思われる。が、正直言うと増やしすぎである。

 順を追って話したい。
 ドラクエ3のハイライトシーンは、誰がなんと言おうと神鳥ラーミアの孵化であり、そのための6つのオーブを集めるために世界を旅することが重要な山場となる。
 そして6色のオーブ回収のために必用となるノルマをまとめたのが次の表である。

こんなもん作るくらいには熱意がある

 上の表が、オーブごとの入手ノルマと、おおよその達成難易度である。「広域探索」は「最後の鍵取得の旅を除く」とするのが正確ではある。
 一見したとおり、シルバーオーブの難易度がズバ抜けている。
 他も特色がある。低難易度の2色は明るい海賊と暗いテドンの対比が世界観をよく表現している。
 中難易度はさらに際立ち、一人旅を強制されるブルーと、ヤマタノオロチという壁が立ちはだかるパープルが別々の双璧をなす。
 イエローは単体では商人を手放すのに手がかかる程度だが、ほかのオーブなどにフラグがちりばめられており、街の発展を楽しみにしながら長期間つきあうことになる。

 だが今作で、グリーンとブルー(とシルバー)にボスが追加された。
 するとどうなっただろうか。

漢字が結構潰れてるな…

 見ての通り。ボス必須が2色から4色に増えた。パープルが持っていた唯一無二に近い個性が剝ぎ取られ、劣化ブルー、劣化グリーンになったのだ。よりによって、互いにほぼ逆の個性を持っていたブルーに被せられて大問題が生じている!!!!
 さっきも書いたが、変更したいポイントじゃなくて、変更することによる他のよく似たところへの影響を考えてくれ! そういうことって仕事の基本ではないのか? 一定程度ドラクエ3に知見を持った人物が誰か指摘できなかったのか?
 もうちょっと頑張れよ。

 バランスというより、ストーリー上の位置づけになってしまった。
 えーと、敵の強さの話しよう。結構早期から、大半のモンスターが2回攻撃してくるのは、いい驚きをもって迎えられた。でも『力溜め→打撃』はカンベンな! ミルドラース第二形態の『大防御+捨て身』のクソコンボ思い出したわ。

はぐれモンスターとバトルロード

 魔物使い実装とセットで実装された目玉。
 世界中の町、ダンジョン、秘密の場所(後述)にたたずむシンボルモンスターが「はぐれモンスター」である。既に毒気の抜かれた彼らを保護することができる。報酬として、保護数が「まもの呼び」の威力や魔物使いの特技習得に関わるほか、かつての闘技場に代わる「バトルロード」に保護モンスターを出場させ、勝てば運営から豪華な賞品賞金をゲッツできる。

 保護に至る一連のノルマが結構凝っており、単に近づけば保護できるコはチュートリアル的な一部のみである。ほとんどは「近づいたら逃げる」や「人間に擬態している」などの状態で保護を拒否している。また、時間帯(DQでは3以降伝統となった昼夜切り替えによる)によっては不在の魔物もいる。
 このへんの簡単な生態調査、駆け引きが案外自分の性に合ったと思う。またこれも魔物使いがいれば(転職経験では不可)魔物の逃走が封印されるので、面倒が嫌ならやはり魔物使いを一人連れて行こう。
 擬態については面白いアイデアだとうならされた。最初はそもそも擬態している魔物だとは思えず「変なNPC追加したな~」くらいにしか思っていなかった。だがあるときふとネタが割れ、さらに解決方法が閃き、のちのち解決手段を入手することを夢見て楽しく冒険が進められた。その解決手段も、原作ではほぼ一回しか出番がなかったモノ由来だったことから、優良な追加用途だと感じた。

 魔物の保護は蒐集癖へのアンサーのみならず、「まものよび」の威力と、「バトルロード」の出場モンスターにも影響する。
 バトルロードは穿って考えると悪趣味なのだが、そこは観戦中のNPCから「モンスターの気持ちの張り合いと健康のため」にやっているという、昨今の風潮に配慮したフォローが入っていた。こういうところに配慮する余裕があるならリレミトやパープルオーブにも配慮しろ。また闘技場やすごろく場のギャンブル要素的なものへの社会的、法的な風当たりが徐々に強くなっているため、それらを排除してバトルロードに落ち着いたという見方もできる。

フィールドの新要素

 ご存知、フィールドキラキラと、秘密の場所について。

 キラキラは9~11にも似たのはあるが、あちらは復活制、こちらは一回限りなのでよく似た他人だ。
 そして一部が、海や、船でしか行けない崖の下や、ラーミアでしか行けない高台にある。
 序盤からそれらを見かけるので、「いつか乗り物が増えたら取りにこれるんだろうな」というワクワクを抱えて待っていたら、前述のアレである。そんなモノは気にせず、コンプリートも諦めたらいいのにと思われそうだが、今からドラクエ3をやろうなんて人間は、そういうことを言われて諦められる人間性をしていないので、無意味な提言である

 秘密の場所も、立ち位置は全く同じである。内部は宝物の他に「はぐれモンスター」も住んでおり、蒐集癖が刺激される。

 海にいなけりゃな!!!!
 しかもそれが擬態型でもう一回来ることが確定しなけりゃなお良かったんだけどな!!!!(海のはぐれモンスターのうち2体が擬態型)

 そしてこのキラキラや、秘密の場所内で拾えるアイテムだが、これが凄い質と量をしている。
 最序盤から次の町の目玉商品クラスの武器防具が拾えるので、装備更新は拾得物にほぼ頼っていい。さらに種・木の実類も多いのですぐに使っていけばチリツモで結構な恩恵になるし、小さなメダルも相当数落ちているのでこちらも要チェックとなる。

 そしてこれらがフィールドにたくさんあることで、累計でゲームの難易度を大きく揺るがす要素となる。
 ここで例の地図UI問題、乗り物UI問題が絡み合い、ユーザーにすさまじい牙をむくわけですな、ハハハ!

 まだ終わらない。とどめがある。世界各地の「秘密の場所」だが、擬態モンスターのこともあるので再訪が余儀なくされることもあるが、なんとゲーム内で場所を記録できない。当然ルーラもできない。
 あれだけルーラ先が激増して、地図ありきみたいなゲームにしといて、目玉っぽい新要素が「場所はもう一回探してね」ときた。
 マジか? ルーラさせろとは言わないが、訪れたら地図上に目印ダメだったか? 新要素ぞ!!!????? 爆弾岩だらけの大森林で樵のフリしてるあいつ、どこだよ!!!???

新要素・ストーリー編

オルテガ

 本作で最も丁寧な仕上がりがあった個所。
 原作では容量の都合をはじめとした都合で描写されたなかった部分に、ついにメスが入った。
 オルテガの足取りである。

 もともとオルテガについては、初回リメイクであるSFC版で追加要素があった。
 まずは元のFC版でカンダタと同じパンツマスクだったのが改善され、野生の勇者父の姿となった。
 というのは些細な話で本命は、『神龍への願い』によってオルテガが蘇生できるようになり、父子が本当の再会を果たすことができたことである。

 ただ私は当初、このようなオルテガ救済には否定的だった。
 物語の中で美しい散り様を見せたオルテガが復活するのは、唐突でご都合主義が過ぎると感じた。このようなとってつけた救済は、その後も、ドラクエ4DS版の第六章でも繰り返され、世間の評判も「感動」と「寂寥」の両極がぶつかり合っていた。

 今回のオルテガについては、その論争の一つの答えであったと思う。公式としては、あくまで救済による感動を唯一解として定義した。しかし唐突さを排除するため、冒険開始時から徹底してオルテガの軌跡と存在感がアピールされ続けた。
 アリアハン王は旅立つ勇者にオルテガの面影をはっきりと感じていた。
 ムオルで、サマンオサで、ドワーフの隠れ家で、牢獄で、オルテガを大事に思う者たちに出会えた。特に、かつては断片的な情報だけが残されていたムオルが、他のエピソードとしっかり接続した。
 ネクロゴンドの火口には、世代を超えた宿敵がいた。この追加ボスは「必要」だった。

 この興奮はアレフガルドで加速する。
 ラダトームではオルテガが戦った成果を人々がはっきりと言葉にした。
 リムルダールにはついにオルテガの手記が残され、冒険中のオルテガの心に最も近づけた瞬間が更新された。
 そこから、豪華に装飾された演出に後押しされ、ゾーマ城にて本編のオルテガは出番を終える。

 そのうえでの復活劇なのである。
 ここまでされたら、蘇生否定派の私でも文句は言えない。

勇者専用装備

 この時代の勇者の装備品が、未来にあたる1や2の伝説装備になるという。
『ロトの剣』『ロトの鎧』『ロトの盾』『ロトの兜』である。
 それはたいていの場合『王者の剣』『光の鎧』『勇者の盾』と、

『鉄仮面』である。
 いや鉄仮面かよ。フルフェイスで、6ではかっこよさが容赦なくマイナスされる鉄仮面かよ! 最強装備だからってロトの兜(Ⅱ)に店売り鉄仮面が投入されることは、長らく愛され系ネタとして残ってきた。

 それが今回、更新された。
 ムオルで入手できる『オルテガのかぶと』が『光の兜』にパワーアップするイベントが挟まり、ゾーマ戦どころかクリア後も有力な勇者専用装備にランクアップした。
 いや危なかった。これがなければ今回の初回クリア装備候補に猛牛ヘルムすらありえたのだ。ローレシア王子の闘牛のような戦闘スタイルには大いに合致するが、これ以上愛されポイントを増やしてもちょっと過剰になるところだった。

公式の体制

スタイルたちがあらわれた

スタイルーーーーーー1匹
スタイルーーーーーー1匹

ギラ系や鞭系でいっぺんに攻撃できない

 この2匹がスタイルAとスタイルBである。
 これがやりたかったんです。

 ついに「男」「女」と言わずに「スタイル」と言うようになってしまった。堀井雄二神も直々に呆れていたし、呆れていたのにこの風潮には屈せざるを得なかったのである。
 でもプレーを初めてみんなすぐわかったよな。というか安心したよな。

 専売特許でした(バグ利用除く)
 結局スタイルAかBかは、センセーショナルに騒いでやることで、そゆこと気にする人達の目に留まるようなニュースにしてやりつつ、実体として作中のセリフは「男」「女」と言い続けたり、アッサラームのぱふぱふ屋は先頭がスタイルAかBかで結果が変わったり、装備品の説明で明確に女性専用とか言われたり、その女性専用装備がやたら多くて男性専用はごく一部だけだったりする、いつものドラクエ3だった。
 あとは、ラッキーマンがラッキーパーソンに、タフガイがタフネスに名前が代わってたりするあたりは、むしろいろんなところに支障のない合理的な変更だと思うので、まあええんちゃうか。

広報

 公式はネタバレをしない。公式は情報公開をするだけである。

 私はそのつもりで生きている。

 特に最近は広報の技術や意識も上がっている。何を言うべきか、言わないべきかということについて商業的側面と権利的側面とアート的方面の全要求が合致するラインを模索し、関係者全体にいきわたる厳しい緘口令を経由したうえで、選び抜かれた情報が発信されている。
 これは我々一般人があたりまえのようにネットの海を巡回し、目を皿にして新情報を、そして漏れ出た情報を集約させる時代になったことを前提とした最善戦略であり、また、そういった淘汰圧にさらされたことによる自然選択でもある。
 公式が、たとえ広報的に不利なことを表明しても、それは発表されたものとして全員に認識されるようになり、責任から逃れられなくなる。吐いた唾どころか、噴き出した二酸化炭素の一片すら責を問われるような時代である。
 さすれば、対岸にいる我々消費者が負うべき義務とは、全責任を負う公式が何かを発言したのであればその意図を最大限に尊重し、正面から存在そのものを受け止めること、ただそれだけである。公式がネタバレしたと断じることは、ケアレスミスや低い意識によるものだと断定すると同義であり、それは現にこの情報化社会を必死に生き抜く公式および公式の中の人に対する甘やかしであり、そして、最大の侮辱である。
 公式の発言は、情報公開である!

 それこれが、発売日に物議をかもしたツイート。

 生みの親、つまり著作権的な最高権力者がこう言った。公式の中の公式だ。つまりこれは広報戦略だ。
 つまり、この発言内容はプレイ前の人が知ってもよく、市井に生きる我々が同じ内容を述べても誰にも文句は言われないのである。
 でもほんまにええんか、こんな核心ついたことネットで言って?
 いいとなった以上その前提でこちらも動くけど、時系列の件って本当に、3のエンディングで3を伝説たらしめた究極のプロットである。てかそれ配信禁止区間のネタじゃなかった?
 こんなこと言われたら、ドラクエ3の秘匿されたサプライズの半分が消滅したも同然…

ん?

へんじがない。ただの公式発表のようだ。

続編への期待

 Ⅰ・Ⅱ買います。

 新要素のうち賛否両論あった魔物使いは最大限楽しめた。それは自分の嗅覚が間違っていないことをしっかりと確認できた。
 そして香る。おそらくⅡが、待ち望んでいたゲームになるという香り。
 私は、それこそ8が出た後くらいから、2のリメイクを切望していた。SFC版からさらに一皮むけた、特技システムや成長要素をふんだんに含んだ2が出れば、大きく化けると。
 ただしUI制御、テメーは駄目だ。「どうせドラクエは老人しかやってないから多少不便なほうが昔を思い出して喜ぶだろう」とでも思っていたら大間違いだぞ。昔より不便にされたらいくら温厚でも怒るぞ。

戒めのためにもう一回貼る

謝辞

まずはゲームを形にして世に出してくださったすべての方に。
続編を鋭意制作中であろう方々に。

 また、こちらの記事の作者様ならびに関係者各位に。
 おそらく私と感性が非常に近く、それでいて意見が完全一致するわけでもなく適度な凹凸を覚えた。
 その結果、私の意図を言語化させるための標にもあり、初見時の感想を思い起こさせる起爆剤としても機能してくれた記事であった。

 そして何らかの形で現在進行形で水谷献吾を応援して下さる皆様と、最後まで本記事とお付き合いいただいた皆様に。
 そしてエンディングでサプライズを用意してくださったスタッフの方々に。

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