見出し画像

【感想】ドラクエ1・2HD2Dリマスター版を遊んだ。気に入った。

ドラゴンクエスト1・2を、買って遊んだ。
発売日は遊べなかったが翌日からのめりこんだ。

最初に結論を書く。非常に面白かった。
以下、ネタバレ配慮のための改行などを挟んで本編スタートする。

(3の記事と同じ注意書き)
 記事の性質上、内容に関するネタばらしを含みます。
 公式が宣伝に使っていたり、発表している範囲については、詳細を知っているものとして扱います。一方で、ゲーム配信で禁止されている区間の情報は話さないようにし、よほど既知のもの以外は触れていません。特に、公式が秘匿してほしそうな情報はちゃんと伏せています

 数行あけてから目次を開始しますので、読みたくない方はなんらか脱出して下さい。














前提

表記の注釈

 記事内でナンバリングの「1」「2」「3」と書いたときは、今回のHD2Dリマスターシリーズのことを指す。以前の作品は「オリジナル」や「FC版」「SFC版」「SFCリメイク」など、適宜注釈を挟む。
 4(Ⅳ)以降については文脈で判断していただきたい。

プレイ環境

 使用ハードはPS5版。日本語。
 プレイ難度は平時ずっとHARD。クリア後の検証プレイのためにEASYや死なない設定を使った。
 あと本当に個人的な好みでボイスは全消し。
 以上、3と全く同じ

プレイ歴

 ナンバリングプレイ済。10はオンでVer.4.5(エテーネ編)までで5発売直前に撤退。オフはマデサゴーラを撃破済み。
 ナンバリングのリメイクはやったりやらなかったり。
 モンスターズ、ビルダーズ、ヒーローズは実質未経験。情報はある程度知ってる。

 あとこれ以降、記事内でナンバリングの「1」「2」「3」と書いたときは、今回のHD2Dリマスターシリーズのことを指す。以前の作品は「オリジナル」や「FC版」「SFC版」「SFCリメイク」など、適宜注釈を挟む。

プレイ状況

 非常に労力を有すること以外のことはやった。
 トロフィー全回収。
 撃破ターン数を教えてくれる裏ボスは、運が上振れした回で10ターンまで縮んだので、満足している。
 アイテムコンプリートは1はできるが2は無理です諦めました弱い子でごめんなさい。はぐれメタルシリーズは私のような軟弱者には絶対無理です。

総評

 総じて、クセはあるものの要素要素がよくまとまっている。「こういうのを求めていた」というニーズに合致している。言葉を選ばなければ3の上位互換である。
 癖のあるゲーム性はヒトを選ぶが、よく考えられて作られている。出力された部分だけでなく、その根底の設計思想が良い。
 UIやそこに至る心理的な誘導は、3の悪い点が修正されつつ、根本では反省が足りない。前回の記事で【でこぼこでちぐはぐ】と書いた。これを真似ると今作は【でこぼこでちぐはぐ】な個所と、【でこぼこだが整合している】箇所が混在している。
 ストーリー面は、後出しジャンケンを有効活用した力作であった。これも、3のオルテガ補完編で片鱗を見せた、プレイヤーに納得を与える筆力が発揮されていた。

以下、記事の多くは3もプレイ済みの観点から書く。

操作性とその感想

3よりも多少遊びやすく再調整されて私は嬉しい。

マップは見づらい

 斜め見下ろし、方角固定マップが見づらいことは言い続けたい。
 なんなら、前半は概ね北行きが多い3と違い、1と2は移動の方角が結構散っている。

 北方向ばっかり視界が開けて、南側は何が何やら。陸上はまだマシだったが、今度は2の新要素である海底が見づらい見づらい。

ここは一体どこなんや…

 だが、不快度合いは意外にも下がった。
 自分の心がそう言っている。

 「なんでや?」と自分の心に問いかけ、言語化を求めた。それは逆に、3のマップがなんで超不快だったのかを考えることになる。

 多分1と2は、フィールドの「キラキラ」が質・量ともに大したことがないからだ。
 そしてそもそも、フィールドのキラキラが命運を決しない程度の重要さしかないのが、ドラクエとしては心地よいからだ。

 なにせ以前の記事で3のキラキラについて

 最序盤から次の町の目玉商品クラスの武器防具が拾えるので、装備更新は拾得物にほぼ頼っていい。

確かに私が書いた

とさえ申し上げていた。
 今回は、最強武器が気前よく落ちていないので、キラキラの優先度がはっきり言って低い。はぐれモンスターもいない。
 そのため必死にならなくていいのがひとつ。

 そんで、数が少ない。キラキラも、秘密の場所も。なのでいちいち必死になるケースや、見えている目的地にたどり着くのに難儀する回数が減る。

 斜め見降ろしマップの見づらさは残っているが、見づらさ由来のストレスが合理的に減っているのが今回の悪くないポイントなのだろう。

改善された海上、しかし海底は許されない

 これは2にしか関係ないが、船の動きがずいぶんよくなった。
 正しくは3のアップデート版からだった。

「意味」があったのだ。
 きちんと意味を生かしてくれた。これがいい仕事だと思う。

で済んだらよかったのに。よかったのに!

どこにい行けばええんや…

(早口)海底がわかりづらいんや!
 まずは斜め見降ろしの角度が限定的でかなり真横カメラに近い画面デザイン。もうこれほぼ一人称視点やんけ。これで回転できないんですよ奥さん。
そして目印のない海底世界でのオブジェクト探しが始まる。キラキラはまだいいとして、洞窟や祠などの施設類は見逃すとロスが大きい。
 当然だがストーリー必須の行き先は、一度見失うと結構ドツボにはまる。おそらくテストプレイして出た結論なのだろう、一部の目的地は登場人物が地図に目印を書き込んでくれる。あっ、でも海底研究所は昨日適当に探索したときに見つけてました。それより聖域のほうがどこだどこだってなってわかんなかったんだよぉぉそっちこそピンポイントで言えよ。

 あと、海底の非・必須施設。私が何で怒ってるのかわかる? ヌシのすみかと、海底宝物庫のこと。

見切れてるから誤魔化されてるけどヌシのすみかもだぞ

 結局3か所しかないなら、方角で名前つけちゃダメでしょうが!
 それも海底でそれ。あの、見づらい角度と色合いで、しかも目印のない海底でこれ。自分の目が信じられずに「えーーと、ここ探しましたかね?」が幾度となく繰り返され、だいぶ無駄な時間と引き換えにしたわりに、経験値・ゴールドはさほどでもなかった。

目玉要素の見せ方は上手、魅せ方が下手

 そして目玉っぽく実装したことに関する配慮が下手。勢いで突っ走った後のフォロー部分が弱い、そんな体質は改善されてないですね…

マップ以外は平和かつ安定

 ちょっと雑なほめ方になるが、こういうのを求めていた。
 操作法やSEなどについては、具体的にどの箇所がどうとかではなく、自然に入ってきて不快感がなくて気にならないことが大事。めっちゃオシャレなアイコンや画面遷移が欲しいわけじゃない。
 動かせて、遅すぎなくて、二度手間が頻出しないのがいい。

 もちろん、UIやシステムにさらなる意図をかぶせて、もっと高度な作品を作ることも否定するわけではない。
 むしろ、直前にそういう作品の記事を書いている。

 ただし通常は、UIに求めるものは、ストーリーの補佐、システムの補助であると思っている。おしゃれさや奇抜さを目指して、使いづらさに結び付くのは本末転倒だ。
 上記記事のように、特異なUIを褒められるのは、その前提として「使いづらさ」に結び付いていない時だけだと思う。
 その点で、今回のドラクエのシステムは(海中を除き)身の程をわきまえた、伝統的で完成度の高い操作環境だったと結論付けたい。

バトルバランスとメンバー

 ここからわりと褒めるターン。
 まずは難易度編。尖っているが決して雑ではない。

【でこぼこだが整合している】

 この要素にこそ当てはまる言葉か。
 まず1は、道中もボス戦も非常にわかりやすい「出題と解答」の繰り返しゲームになっている。
 そもそも初期状態で「うけながし」があるので、敵が物理型ならこいつで籠城しなさいという明確なメッセージになっている。これがラストダンジョンのエンカウントでも全然使える手段なのである。

 その後も特徴的な個所は多い。
 囲まれて炎を連打されるあのバトル。その直後の氷ボス。さらに直後は両方が飛んでくる決戦。
 道中でザキが乱舞する洞窟。
 高い回避率を誇る敵のラッシュ。
 レベルを上げてごり押す以外の対策が明確に見える。
 時にあざといぐらいでもある。システムから特定の解法を強制されるのが嫌なら、このゲームは「ドラクエ」なのだから、レベルアップなどによる別の対策だって組める。

 この1の超尖った出題・解答がベースになって2が存在する。
 炎を吐きつつイオラを連打し、体力が半減したら呪文がイオナズンになるアイツ。
 眠りとマホトーンを使い分けるあの野郎。
 お供とホイミを回しあいながら、エースに強力な一打を撃たせる軍団。
など。

 私見では1と2は傾向こそ近いが、尖り具合は1が上だと思う。
 2のほうが角がとれたバランスになっている。ただし出題内容は1より秘匿気味、かつ複合的である。
 つまり、1は基礎問題、2は実践問題というのが、制作側の意図だろう。
 そもそも1は一人旅なので、特に防御面では、いわゆる完全耐性が作りやすい。一切氷ダメージが通らないとかローテーションを読み切って永久機関を作るだとかである。
 一方の2は最大4人なので、4人全員に同じ完全耐性を持たせるのはちょっと難儀する。理性のリングを8つ揃えると混乱は防げるが、そういうとき、敵がマヌーサかマホトーンも持ってたりするか、こちらの回復役の素早さが足りなくてじり貧を起こす。
 このジレンマをひとつひとつ確認し、どのリスクを背負って何の対策をとるか、どこまで装備で解決してどの回復アイテムを手持ちしてどんな立ち回りを用意するのか。
 そうしたら誰の手数を浮かせられるのか。それは敵の防御を突破する手段たりうるのか? ローレシアに補助を注いで物理で殴らせるか? いや仁王立ちしてもらって魔法で遠距離射撃させるか?
一人の時にはなかった選択肢の存在が、解答の足かせにもヒントにもなる。
 楽しく戦えた。いい時間をありがとう。
 ところでさ、3回行動×ビーストモードで雑に6回動いてHPの低い味方を集中攻撃してくるバズズ2戦目ってアストロン連発してビーストが切れてるターンだけ行動するので合ってる? あの一戦は楽しくなかったんよ。

新キャラ

 1でも2でも、結構変わったのが仲間との共闘。
 初代は一人旅のゲームでそれ以上でも以下でもない。今作ではおおむねそのまま、大幅な調整も入った。

…いや、そのままかなあ

距離感

 ちなみにローラ姫を連れていくことについて、私は隠し要素であると同時に育成要素だと感じている。ローラ姫自身ではないが、一人しかいないローレシア王子のステータスや運用に関わることであり、また、城内の宝箱(特に最後の鍵必須のやつ)とのバーターになっている。二週比べてみて「まあそういう要素なのだなあ」と納得した。
 そのうえで、こっちは事前情報やら発生条件からしてあまり『目玉』感はなくおまけ要素(テキストは充実していた)レベルだとも思う。

 真の目玉は、2の追加仲間である、サマルトリアの王女。

聞いてねえ!(事前公表のゴリゴリの目玉)

 待てや!
 そもそもの2の主人公チームは、1主人公の子孫が3つの家系に枝分かれしたことに端を発しておりそれぞれから一人づつのプレイングキャラクターが配置されていたものだった。
 ゆえにサマル姫が入ったことでなんかバランスがおかしくなっていませんか? これ戦後、勇者を二人輩出したサマルトリア王家だけ発言力が爆上がりしませんこと?

 いやまあええわ。4人バトルになったのは、賑やかで楽しくなった良さもあるが、2のノスタルジーが欠けたのも否めない。
 ていうか、3が4人バトルだったんだから、そことは差別化するためにも3人チームを堅持してもらったほうが嬉しかったのが本音。

 なのだが、4人での楽しさを無視するつもりもない。元のローレシアとムーンブルクが特化型で、サマルトリアの王子が魔法剣士的な立ち位置だが、ドラクエの全要素を回収できているわけではない。
 特に後年に追加された特技・呪文は、元メンバーに持たせづらいものも多い。ヒュプノスハントは筋肉王子が使うにしては小細工が過ぎる。ハッスルダンスは実家を焼かれた亡国の姫に踊らせていいビートをしていない。レミラーマを覚えられる素質がある奴は迷子になってリリザの宿屋で寝てない。
 遊べる環境を近代的に整備するためには、ある程度の改変は必要になるのだ。

 そのうえで、連れていくにしてもサマルトリア妹は王家間のバランスが悪いので不可、ただし由緒がローレシアに負けない家系縛りというのなら、……それこそ竜王のひ孫の親族とか世界樹の関係者とか精霊ルビスに縁のある者とかになってしまう。
や り す ぎ

ストーリー追加要素

道中の整備

 ドラクエの楽しみの一つは船を入手することで行動範囲が一気に広がり、それと同時に目的が不明瞭になりつつもそこを模索していくことで探求心を満たすことがワクワクの山場であると思っている。
 ナンバリングは船が手に入らない1と10、そして速攻で手に入る7が例外的だろう。

 2では船が手に入ると、次の大きな進行目標は五つの紋章集めになる。この点、以前の3ではボスの追加でオーブ間の差別化に失敗したとクレームを発したが、果たして今回はどうだったか。

って、紋章の入手場所まで変わってるやつあるぞ!

いくらでも作るぞ

 それに加えて五つの紋章が並列ではなく、取得順序が前後半に整理された。(こそっと太い線で描いている)
 昔は太陽の紋章が「あほか????」みたいな隠し方だったのが順当なイベント入手に変わってくれた。水の紋章ももともと印象が非常に薄いヤツだったが、形になった。というか、今まで何だったんだあれ。
 そう考えるとSFCまでの紋章イベントってまだ完成度が低かったんだねえ(郷愁)

 だけどよく見よう。全紋章でボス戦が直接の入手フラグになっている。
 俺、3の時言ったよね!
 ブルーオーブにボス戦を追加したからパープルオーブの個性が消えたって、ボロクソ言ったよね!?

反省してくれ

 いや、贅沢は言えないか。さっきも言ったが、原作とSFCでは紋章五種類をちょっと持て余していた。初代もだが、あまりに軽量級だったFC版を補完するのは、令和にドラクエをリリースしなおすノルマだ。 でもボスを手癖で追加するのはやめろ。なんならここに書いてないがベラヌールの呪いイベントや満月の塔の1階と最上階とかにもすごい勢いで追加されている。どこかやめろ。
 
もうね、海底に潜れることの衝撃が相対的に小さかったんよ。

畳み方は大変よろしい(外部サイトへリンク)

 これは別記事とさせていただく。
 なお、めっちゃ褒めている。必読。

冒頭付近の一部だけちょっと書いておきます。

初代ドラクエ1と2は言うまでもなくドラゴンクエストシリーズで最初の最初にリリースされた2本のソフトである。
この時点で、群を抜いた面白さによって圧倒的な売り上げと評価を得た。名作扱いだったと言っていい。
そして続くFC版3は、名作を超えた「伝説」になった。

リンク先より

記事本体は、こちら
https://fse.tw/jQhGiPTq

リンク先のパスワードは

ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ

ぺの数は27個。

さいごに

 ドラゴンクエストの第一印象は、上品なゲーム、だった。

 FC初期の子供や若者に人気のゲームの多くは、アクション要素を含む者だった。横スクロールアクションだったり、スポーツゲームだったり、シューティングだったりと。
 それらは必ず身体性を要求し、極論すれば、リアルな体を使って跳んだり跳ねたりする原始的な遊技と接点があった。
 だがドラゴンクエストなどのコマンド式ゲームは、そういった身体性を排除している。制限時間はなく、反射神経は不要だ。厳密にはドラクエが始祖ではないものの、FC初期のアクション性一辺倒という流れへの最大の抵抗勢力として立ち塞がったのがドラクエである。ドラクエの面白さは冷静な長考の面白さと不可分であり、スーパーマリオシリーズなどで求められるタイミングのよい反応やボタン連打能力とは一線を画していた。

 それはゲームを通じて得た、ある種の読書体験にすら近いものでもある。
 これは大げさな話ではなく、当時のこういったコンテンツ…ゲームに限らず、漫画、アニメの立ち位置は現代と比べ物にならないほど低俗な扱いを受けていた。「ストーリー」や「感動」といった要素はないものとされていた。
 いまのドラゴンクエストは中高年が好んで遊ぶゲームだと言われているが、かつてはむしろゲーム全てが子供騙しの象徴で、ドラクエは正にその尖兵のように大人達から忌み嫌われていた。
 だが、ドラゴンクエストはその風潮と風評を真っ向から崩しにかかっていた。FC版3のエンディングは作品として伝説であるだけでなく、子供が遊ぶゲームの中に、大人でも認めるに値する一種の品格のようなストーリーラインを表現できることを証明していた。

 私は、ドラゴンクエストシリーズが、特に前半のナンバリング作品が、腰を据えて遊び続けられるコマンド選択式RPGとしての姿を一切変えることなく、しかし必要不可欠な説明と発展と楽しさを兼ね備えた状態で、永きにわたって遊び続けられることを祈る。

このページで利用している株式会社スクウェア・エニックスを代表とする共同著作者が権利を所有する画像の転載・配布は禁止いたします。
(C) ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

権利表記ガイドラインより

…………

記事公表の前日にこんなんアップされたらこっちの立つ瀬があらへんのよ!
え、海底はそういう理由で追加されたんか…


いいなと思ったら応援しよう!