【北米エンタメニュース】「グッドスマイル、100ドル以上の商品の郵送受付停止」「紀伊國屋書店がフィリピン5店目出店」「AnimeNYC今年も盛況」
日々の北米エンタメ市場などのニュースなどのまとめです。今週は
日本郵便、グッドスマイル、100ドル以上の商品の郵送受付停止
紀伊國屋書店 フィリピン5店目をセブに出店
AnimeNYC今年も盛況 2026年は8月20-23日開催
です。
Kakao Entertainment、2025年上半期に11の海賊版サイトを閉鎖
日本同様、韓国も海賊版サイト退治に注力しています。Kakao Entertainmentは2025年上半期に11の海賊版サイトを閉鎖し、1億6000万の違法作品を削除したと明らかにしました。
アニメと伝統がつなぐ地域発信の力―海外メディアの注目ポイントー地域発プロジェクトが海外メディアに注目される理由
面白い記事でした。「アニメやゲームに関連する場所」というだけでなく、いかに海外の人々のイメージする「日本」とマッチする要素を組み合わせることができるかが、海外メディアが取り上げるポイントになり、訪日客を呼び込むきっかけになるかというものです。
アニメ/マンガ・ローカライズとEU規制──翻訳にできることもあるかも?
ドイツでアニメ関連のイベントのサポートなどを手掛けるKatahoさんのご提言です。
X上で突如アニメや漫画の「国際標準」という話題が飛び出しましたが、「世界標準のエンタメ」を作ろうとして、一時的に覇権をとっても失速するのがエンターテインメントの世界だと思います。しかもSNSや人々の意識の変化で「どのコンテンツが規制されるか」というのも流動的になりつつあります。とすると、豊富なライブラリーを持つ日本の場合、翻訳や周辺説明で各国の事情にあわせて、漫画が生み出された背景も説明しつつ、楽しんでもらうという方向のほうがいいのではないでしょうか。
その点ではKatahoさんご指摘のようにローカライズに頑張ってほしいです。以前はアニメや漫画の「日本独自」部分は消されていましたが、今はむしろ積極的にそのまま伝えられ、アニメや漫画発の日本語が各国語に浸透し始めています。もちろん以前のように「海外文化」と気がつかず楽しんでいる人もいるでしょう。いずれにしろ、日本発のエンターテイメントを楽しむ総数が増えることが重要だと思います。
日本郵便、グッドスマイル、100ドル以上の商品の郵送受付停止
関税の影響がじりじりと現れてきています。日本郵便は8月28日以降、100ドル以上のパッケージの配送の受付と停止すると発表しました。それにともない、グッドスマイルカンパニーや東京オタクモードなど、日本からアニメや漫画のグッズを米国の輸出するメーカーも米国の店舗向け配送を停止すると発表しました。トランプ関税で、輸入品の金額が800ドル以下の場合、関税を免除し簡易的に輸入できる「デミニミス・ルール」が停止されることが背景にあります。これはいままで輸入していたものを米国で作れということだと思うのですが、なかなか難しそう。
劇場版「鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」韓国で大ヒット
劇場版「鬼滅の刃」がアジアを席巻しています。韓国では8月22-24日に1260万ドルの売り上げになりました。来場者は160万人。すごいですね。
フィリピン、マレーシアでも人気なようです。
もちろん原作の魅力、アニメーションのすばらしさ、声優の演技、アニプレックス含め関係者のマーケティングといろいろ注がれた力はある中で「なぜ鬼滅の刃は日本でこんなにも人気なのか」という記事が出ています。AnimeNewsNetworkのいろいろな読者からの質問に答える「アンサーマン」というコーナーです。いまのヒットからは考えられませんが、確かに鬼滅の刃のスタートは「家族を殺された少年の復讐譚+家族を救いたい」という動機であり、例えばNARUTOとかBLEACHとかONEPIECEとかの冒険ものの物語とは少し違うのですよね。ただその動機はユニバーサルに読者に刺さるものでした。それでいて、主人公はすごく1970年代の熱血ヒーローなので、誰もが素直に受け入れやすい。映画が欧州、米国でどこまで伸びるか期待です。
紀伊國屋書店 フィリピン5店目をセブに出店
紀伊國屋書店すごいですね。海外事業が好調で、フィリピンで5店舗目をセブに出店します。既存店では「漫画、画集、児童書、日本語テキスト」を提供しているとのことなので是非5店舗目も成功してほしい。文房具とかも売れそう。
AnimeNYC今年も盛況 2026年は8月20-23日開催
2025年8月、NYCで「AnimeNYC」が開催されました。日本のアニメや漫画、ゲームを手掛ける企業も多く参加し成功だったもよう。
https://www.comicsbeat.com/animenyc-2025-yuma-uchida-charms-fans-at-wind-breaker-panel/
AnimeNYC2025ではアニメ「WIND BREAKER」のパネルが開催され、声優の内田雄馬さんがファンを魅了しました。
AnimeNYC2025では週刊少年ジャンプの編集長のパネルも開催されました。「何が週刊少年ジャンプでのヒット作を作るのか」はいま、いろいろなエンタメ業界の人が知りたいのではないでしょうか。その答えは「何か新しく、違うもの」とのこと。
そういえば斎藤編集長は「銀魂」の担当もされていたのですね。ギリギリに原稿落としそうになりながら入稿していたエピソード面白かったです。
そしてそのAnimeNYC2025に登壇され、多くのファンを集めたのが「カグラバチ」の外薗健先生です。日本ではまだサイン会などないですが、日本以外での登場のほうがもはや多いという状況。
こちらはその外薗先生へのインタビューなどをベースに、週刊少年ジャンプが、日本の漫画産業がいかに傑作を生みだし続けているかを取材されて書かれたNewYorkerの記事です。題して「いかにして週刊少年ジャンプは世界で最も人気な漫画を生み出す工場となったのか」。
コロナ禍で大学がオンラインになり、週刊少年ジャンプのコンテストの応募されたということなので、何が転機になるかわかりませんね。先生へのインタビューや仕事場への取材も踏まえ、「カグラバチ」がこれまでの週刊少年ジャンプの仕事のやり方の中からいかに生まれているかが描かれます。
外薗先生、「日本と設定される、海外の誇張された日本が好きで、自分の仕事にもアウトプットしている」というのはやっぱりなーと思いました。しかしジャンプの仕事が「スプリンターのペースでマラソンするようなもの」というのは本当に厳しい。もちろん最近は編集部も健康とかに気を遣うようになっていますが、ファンとしてはとにかく物語の最期まで気のすむまで健康に描き続けてほしい所存。
筆者の方は、これまで日本の漫画家が西洋の文化にインスパイアされて漫画を描いてきたということも指摘されています。その点でも洋画に影響を受けている「カグラバチ」はいま最前線を走る正当な後継者ですね。
私は「カグラバチ」の難しい設定とか世界観はいまいちわからずみなさまの解説を読んでいるのですがとにかく毎週かっこいい絵を見せてくれるのでそれだけでいいです。あと大人が頑張っている。
この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。
オーバーラップの上場はおめでたいですね。ファンドの売り出しがあるので上場直後の株価はさえないかもしれないですが、中長期的にはぜひ評価されてほしい。
今週はここまでです。引き続きよろしくお願いいたします。
