20代で”超絶ブラック企業”を体験したからこそ、無敵になった私
こんにちは、社畜管理職のおじです。
いわゆるブラック企業という言葉。
いまでは当然のように使われていますが、20年ちょっと前の私が新卒で入社したころは、その言い方はそこまで一般的ではなかった気がします。
大学を卒業して、いよいよ就職。ただ時代は就職氷河期!
文系Fランク大学卒業で、とくにこれといった資格もなかった。
唯一あったのが教員資格。
それを活かして私が入社できたのは、地方の小さな学習塾でした。
この会社が…まさにブラック!今考えると超絶ブラック企業でした。
初日OJTで次の日ソロデビュー!「うまいことやれ!」がいつもの答え
最初のブラックエピソードは「教えてもらえない」ということ。
マニュアルは当然ない。
先輩からの申し送りもほぼない。
「授業の準備とか…どうやるんですか?」と聞くと、返ってくるのは「はぁ?忙しいからうまいことやっておけよ!」という、無責任極まりない一言。
初日に先輩の授業を見学させてもらっただけ。
これがいわゆるOJT。
そして翌日から。
「これで、もうわかったよな。次の授業は1人でやってみなよ。」
いきなりの講師デビューです。
めちゃくちゃです。
できるわけがない。
学生あがりで勉強もろくにわかってない。
子どもたちにどういうふうに接したら良いのかもわからない。
当然まともに授業などできず、90分をあんなに長く感じたのは人生で初めてでした。
残業代ゼロの深夜に「必殺技」を叫んだ夜

そういう状態なので、自分で学ぶしかない。
まずは私が教えていた英語の勉強。
学生時代、授業なんて「単位を取ればいい」くらいにしかやっていなかったので、英語の講師でしたが単語とか全然覚えていない。
だから次の日の予習を終えると、夜な夜な単語を覚える日々でした。

中学生から高校生まで、そして学校の補修クラスから受験対策授業のクラスまで幅広いため、学習範囲も広い!
聞き馴染みのない英単語ばかりで…全然頭に入らない。
まじで「え?なにこれ…必殺技?」みたいな単語もあって本当に困りました。
そしてやっかいなのが、学ぶ時間の問題。
日中は授業準備と教室に来た生徒の対応。
授業を終えてからは実施したテストの丸付けや、先輩からの指示があった教材の準備、そして授業結果の報告に対して上司のフィードバック(という名のダメ出し)が1時間以上っていう日も…。
なので、自学の時間は当然残業時間。
深夜0時はまだ可愛いもの。3時・4時なんて当たり前でした。
疲れ果てたあとの自学は集中力も低下してなかなか覚えられない!
深夜テンションになりすぎて、誰もいない薄暗い会社で
「ビィ~、サティ~ス…ファイッ!」
「イン・ディ・ヴィデュアルッ!」
と、英単語を必殺技っぽく叫んだりしていました笑
そして当然、自学の時間は「自分の責任」なので、残業代はなし!
サービス残業の常態化でした。
知識だけでは成績が上がらないという真実
頑張ったお陰で英語の知識は頭に入りましたが、それだけでは授業の結果がでないのです。
学習塾はいわゆる客商売です。生徒数が増えないと売上も増えません。
そして生徒を増やすためには、
「この塾に通うと成績が上がる」
「この塾は有名大学に◯名合格者がいる」
といった権威性が必要。
私も授業を一生懸命やりましたが、生徒数は増えるどころか減っていったり、生徒の成績もあんまり伸びなかったりと…講師として十分な結果を出せていませんでした。

今考えれば、当然と言えば当然。
生徒にただ知識を与えているだけ。押し付けているだけで成績が上がるわけがない。
できないところを把握することもなく、ただ淡々と授業を進める講師がいる学習塾に行きたいという子どももいません。
だからこの結果は当然だったのです。
結局、この地獄の日々で気づいたのは、
勉強を教えられるというのはスタートラインでしかない。本当に大切なことはお客様である子どもたちを理解をすることだ!
ってことです。
お客様である子どもたちのことを理解する。
そもそも学習塾に来る子どもたちは「親に言われて渋々くる」「受験対策として来る」など、動機もバラバラ…
そして学校とは違い、嫌だったら別の塾に行けばいいだけ。
親には「先生が合わない」とか「雰囲気が合わない」とか言えば、親は別の塾を検討する。
ということは、目の間にいる生徒一人ひとりがどのような経緯で塾に来ていて、それぞれがどんなところがわからないがゆえに成績があがっていないのか?といった相手への理解が必要。
生徒への深い理解をするためには聞くしかないのです。
ここで、コミュニケーションの中でも必須スキルといえる「ヒアリング」を学ばなければならないとわかったのです。
そのやり方は教えてくれる人は当然いない…今みたいにYou Tubeで学ぶこともできない。
先輩たちを見て学んだり、コミュニケーションの本を読んだりしました。
空回りして生徒たちからは冷たい反応されることもありましたが、それを反省材料とし、自分でPDCAサイクルを回すことでこのスキルを身につけました。
塾講師は20代後半で辞めるのですが、最後の年は私が教えた受験生全員を志望校に合格させることができたので、講師としては結果を出せたと思います。
地獄の環境で強制的に手に入れた「無敵スキル」
まあこんな感じで、書き出すと終わらないくらいのブラック企業エピソードがまだまだありますが一旦ここまで。
紆余曲折・トライアンドエラーを繰り返してなんとか講師としての成績が出るようになりました。
私が体験したこの”超絶ブラック企業”の特徴は、
教える環境がない
残業代がない/サービス残業が容認されている
上司から数字へのプレッシャーが強い(1時間以上の詰め)
休みがない(受験期は休めない…最高で”半年連勤”ってことがありました…)
新卒で面接を受けたときは、こんなブラック企業とは思いもしませんでした。
子どもに勉強を教えるようなところなんだから、ちゃんとしているに違いないと、大して企業のことを調べることもなく、「仕事内容だけ」で選んだところがあります。
結果として、働く環境としては超絶ブラックだった!
私の企業研究が足りなかったのです。
ブラック企業を経験したことによって無敵に!得られた2つの具体的な力
そんなブラック学習塾から、営業職に転職!
営業職も大変と言われていますが、残業MAX・休みなしの超絶ブラック企業を経験した私だったので、正直に言うと…無敵でした!

「地獄を経験したからこそ、それ以外はなんてことない!」
正直そんな感じです。
この人生経験で得られた具体的な「無敵スキル」は次の2つです。
異常なタフネスと自己解決力(メンタル・体力)
売上が厳しかったら…残業するのだって何の問題もない!
休みが1日潰れたとしても…半年連勤と比べたら他愛ものない話!
数字のプレッシャーはあるけど、1時間以上詰められるようなことはない!どうにかなるを体験したことによるタフネス!何を言われてもへこたれない「打たれ強さ」
上司に詰められ、子どもたちからの冷たい視線にさらされながら学んだ日々は、私に究極の打たれ強さを与えてくれました。
今の新人さんたちは、少しお客様から苦言を言われただけで深く傷ついてしまいますが、私は全く意に介しません。
あの超絶ブラック環境での経験が、多少のプレッシャーや厳しい言葉では動じない、鋼のメンタルを鍛え上げてくれたのです。
無敵だからこその葛藤。それでも若者には同じ辛さを経験してほしくない
私のブラック企業体験。
その経験を当たり前とは思ってはいません。
今、私は新卒社員を育てる立場にあります。
正直…「これくらいで辛いというのか…」って思うこともあります。
ですが、卒業して新卒として入社した人にとっては「ここしか知らない」わけです。
比較対象がなく、今の体験がすべて。
それを「俺の若い頃は…!」とか話しても何の意味もないです。
そして何よりも自分が経験した辛い思いを、目の前の若者たちに経験してほしいとは思いません。
だからこそ、教える体制・仕組み・ツールをしっかりと揃えて、仕事を通して成長実感を持ってほしいと考えて、教育に携わっています。
私自身はめちゃくちゃハードな環境で育てられたので、おかげでだいたいのことは無敵でやれています。
ただ、もしかしたら…
この「無敵さ」が「時間を犠牲にする」という悪習慣を生み出し、自分で仕事を増やし、結果的に社畜として働き続けている根源的な問題になっているのかもしれません。
地獄で得たものは、タフネスだけでなく「自分で自分を追い詰めるクセ」でもあったのかもしれない…と考えることがあります。
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