なぜ私は“間違った行動”をしたのか
◎ 買えない私が、選んだ虹色の飴【考察】
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これは、大人になった私が
あの頃の出来事を振り返り、読み解く話です。
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大人になった今、あの日の虹色の飴玉を思い出すと、胸が小さく痛む。
子どもの私は、ただ友達を笑顔にしたくて、
でも自分には何も返せないと悔しさを抱えていた。
あの時の選択の裏にあった気持ちを、
今だからこそ読み解いてみる。
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あれから何十年も経ち、私も親になった。
当時の私と同じ歳になった我が子を見て思う。
『お菓子を買って貰えなかったエピソード』
『誤魔化しぐせのある変な子のエピソード』
私は最近までそう思っていたし、
両親もそうだったのだろうと思う。
けれど、果たしてそれだけだろうか。
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当時の私は、友達を笑顔にしたい一心で飴を分けた。
友達の目が輝き、笑い声があふれた瞬間。
胸の奥に温かい光が差し込むようで、
子どもながらに大きな幸せを感じたのを覚えている。
けれどその裏で、
そろばんの月謝を使ってしまった後の恐怖は、
とても重かった。
今振り返れば、
お金を盗んだのだから怒られるのは当然だと思う。
表面だけを見れば、その通りだ。
でも─
『なぜ娘は誤魔化したのだろう』
その問いを向けられることは、一度もなかった。
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私は、飴そのものが欲しかったわけではなかった。
あのときの私にとって、それは“手段”だった。
買った飴は、ひとつ残らず人に渡した。
そこには、自分が楽しむという感覚は
始めから存在していなかった。
友達が喜んでくれるなら、
なんでも良かった。
いけないことだと分かっていても、
それを上回る何かを手に入れたかった。
当時の私には、私なりの“理由”があった。
とても稚拙で、けれど私の中では確固たる理由が。
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父に言われた"犯罪者”という言葉。
それに、母からの言葉が合わさり、
私そのものは、真っ二つになった。
「そうなると思っていた」
あなたは、犯罪者になると思っていた。
はじめから、分かっていた。
私の耳には、そんな風に聞こえた。
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あの時の私は、
「何も持っていない私でも、誰かを喜ばせたかった」
「その中で、自分の価値を感じたかった」
「もらったら、返さないといけない」
そんなルールの中で生きていた。
それをしようとした結果、
許される範囲を超えてしまった。
盗みは、許されない。
あの時の私は、
確かに間違ったことをした。
それは、逃れようのない事実だ。
けれど、願わずにはいられない。
『あなたがそんなことをするということは、何か理由があるはず』
『あなたのことを知りたい、分かりたい』
『あなたの気持ちを教えて』
一度でも、そんな気持ちで向き合ってくれていたら。
あの一件は、
ただの“間違い”ではなく、
学びとして残せる方法があったのではないか。
今でも、そうであればよかったと思ってしまう。
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子どもの行動は、結果だけを見れば“問題”になる。
けれど、その奥にあるものまで“問題”にしてしまったとき、いったい何が残るのだろう。
大人だって、同じように、
行動とは別の理由を心の奥に抱えたまま、
何かをしてしまうことがある。
けれどあの時、
大人のそれは、“事情”として
扱われていたように見えた。
けれど、私のそれは、“問題”として処理された。
その違いは、いったい何なのだろうか。
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私は今でも、その答えを探している。
──もう、同じことを繰り返さないために。

※一部の言葉、やりとりは当時の感覚に基づいて再編成しています。
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