お願いするたび、重くなる🔥4
それは、“ただの呼び出し”じゃなかった。
私にとっては、これから重いものを背負わされる
合図だった。
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私は職員室に呼び出された。
毎月というわけではないけれど、
年に何度も――決して少なくない頻度で。
それが、私の日常だった。
理由はいつも、”給食費の未払い“。
父は外では気前よくお金を出す人だった。
部下にお酒を奢り、親戚にはお金を渡す。
しかし家族には、ほとんど回さなかった。
自分の酒、タバコ、ゴルフ――自分の楽しみにだけお金を使う人だった。
お金がなかったのか、
忘れっぽいのか分からない。
でも私にとって一番つらいのは、
未払いで呼び出されることではなかった。
「また、お父さんに言わないといけないのか」
考えただけで、胃が重くなる。
どう言えば怒られないだろう。
声のトーンは?表情は?
途方にくれた。
「お母さん、給食費のこと、どうしよう」
困り果てた私は、ある時母に相談した。
すると、母は言った。
「あなたの給食費でしょ。自分で頼みなさい」
母の気持ちはわからなかった。
父が怖くて、矛先を避けたかったのかもしれない。
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夜になり、玄関の扉がガラガラと開く。
父が帰ってきた。
晩酌の前に言わなければ、忘れられ、絡まれる。
足が震え、真っ直ぐ歩けない。
精一杯の声を絞り出す。
「お父さん……あの……ちょっといい?」
「なんだ」
父の声は初めからもう鋭かった。
手の先が冷たい。
声が震える。
「あの、学校から言われたんだけど……給食費、払ってください……って」
「金のことばかり言いやがって」
「気分が悪い!」
涙があふれる。
「ごめんなさい」
わからない、どうしていいか、何もわからない。
突き返されては何度も部屋に行き、お願いする。
そのままには出来なかった。
何度もお願いする。
「お父さん、お願い」
「はん」
「もう寝ろ」
それでも確実に払ってくれるわけではなかった。
母が、代わりに出してくれることもあった。
けれど、それだけでは救われなかった。
私はまだ小学生だった。
腹が立つ気持ちは湧かず、ただ父が怖かった。
お願いする度に、背中に何個も重い石を
乗せられているようだった。
それでも、お願いするしか選択肢はなかった。
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🫧この形の私

