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私があげた花を、ちゃんと喜んでくれた

田んぼの水が、太陽の光を反射してキラキラしていた。

アメンボがすいっと動くたびに、
小さな波紋が広がる。

私は泥の中に足を入れて、
苗をひとつずつ植えていく。

足は重いけど、少し楽しかった。

「そこは、もう少し間をあけてね」

祖母がやさしく声をかける。
その声を聞きながら、私はひとつずつ苗を埋めていった。

少し離れたところでは、祖父がトラクターに乗っている。

私は泥だらけの手を振る。
祖父も、笑いながら手を振り返してくれた。

────

5月。

私は田んぼにいた。
田植えの時期。

祖父が機械で田植えをするが、狭いところには機械が入らない。
手で植えるのは、祖母と私の役目だった。

祖母に教わりながら、一つ一つ苗を丁寧に地面に埋めていった。

その間、祖母や祖父が笑顔で声をかけてくれる。

私は泥だらけになった手を祖父が乗っているトラクターに向けてヒラヒラと振ってみせる。
祖父は笑顔で手を振り返してくれた。

田んぼの水面が太陽の光を浴びてキラキラ輝き、
アメンボの動きで波紋が広がる。

苗を全部植えたあとは、私の自由な時間だった。
おたまじゃくしを追いかけ、すくい上げる。

田んぼのそばには、たくさんの小さな花が咲いていた。
その花を選んで、重ねていく。

祖父と、祖母が好きそうな花をそれぞれ一生懸命選んだ。
そして、小さな花束を2つ作った。

「おばあちゃーん、おじいちゃーん!」

両手に花束を持って、二人の元に走って行く。

ひとつは、トラクターに乗っている祖父に。
もうひとつは、祖母へ。

「おお。みのりさんからの贈り物。
じいちゃん嬉しい」

「かわいい花束ありがとう」
「帰って飾ろう。せっかくの贈り物だからね」

家にもどると、祖母と一緒に
ふたつの花束を飾った。

「じいちゃん、毎日見るぞ」
祖父の言葉に私はぴょんぴょん飛んだ。

しばらくの間、ふたつの花束は、
玄関のガラス瓶に飾られていた。

あのときの花は、ちゃんと祖父と祖母に届いていた。

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🫧この形の私

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