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「5時までに」のあの時、何が起こっていたのか

◎勉強が終わらなくて置いて行かれた日【考察】
───  5時までに、はなんだったのか

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これは、大人になった私が
あの頃の出来事を振り返り、読み解く話です。
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あの時、母はなぜあの行動を取ったのか。
私はずっと「意地悪だった」と思っていた。

でも、大人になってから、少しだけ違う景色が見えてきた。

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子どもの頃、私は「勉強しない自分が悪い」と思っていた。
だから、ずっと探していた。
自分の悪いところを。
どうすれば直るのか。
何がいけないのか。

検証して、直して、また失敗して。
何度も繰り返した。
でも、直らなかった。

私は大人になり、ある時ふと疑問が湧いた。

これは、本当に私が悪かったのだろうか。

─────

子どもが、かつての私と同じ年齢になった頃。

似たような場面があった。

「遅くなるから、勉強してしまったら?」

私は言った。

嫌な顔、するんだろうなぁ。
そんな想像をなんとなくしていた。

子どもは、こっちを見ると
ほとんど表情を変えずに言った。

「そうだね、そうしよう」

机にノートを広げ、勉強を始める。

えっ?
やるの?

なぜだろう。
子どもの表情は、苦しそうではなかった。

私は同じ言葉を聞いても、動けなかった。
「やりたくない」とも、少し違っていた。

─────

母は悪人でも、意地悪でもなかった。
必死だった。

保育士としての経験もあり、
「このままではダメになる」と思ったのだろう。
その思いが、「連れて行かない」という判断につながったのだと思う。

ただひとつ問題があった。
母の考えた方法は、私には致命的に合っていなかった。
どれだけ動機が正しくても、子どもの脳と心は、それでは動かなかった。

─────

これは、「誰が悪いか」の話ではない。

子どもの立場から見た痛みも、
母の立場から見た必死さも、
そこに確かに存在していた。

ただ、ひとつ思う。
そこから這い上がるのは、いつも子どもだ。

そしてきっと、母もまた、
かつてそうだったのだろう。

——こうして連鎖は、繰り返される。

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