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【31】 そして、終わりにした | どうしようもなく、どっぷり浸かった恋の話

その日、大阪で会っていた。
決まっていた約束だった。

いつもと同じ場所で、同じように会う。

「久しぶりやな」
少し嬉しそうに笑う。
「うん」

ご飯を食べて、他愛もない話をする。
ちゃんと笑って、ちゃんと返す。

それでも、どこかだけ違っていた。

帰り道、街を少しだけ歩く。
自然と視界が滲んだ。

「どうしたん?」
ふと、そう聞かれる。

少しだけ間があく。

「……ごめん」
小さくそう言った。

「え?」
戸惑った声。

「ごめん」
うまく言葉にならなかった。
「ちょっと…もう…」
それしか言えなかった。

少しの沈黙。
「……何かあった?」
小さく、そう聞かれる。

何か言おうとして、やめた。

「ごめん」
それしか出てこなかった。

少しだけ視線を落とす。
「そっか」
小さく、そう返ってくる。

責めるでもなく、
引き止めるでもなく、
ただ受け止める声だった。

それが、余計に苦しかった。

しばらく何も言わないまま、時間だけが流れる。

そして、
「わかった」それだけだった。

「じゃあ」
そう言って、少しだけ距離があいた。

「またな」は、もうなかった。


🎵 Wake Me Up When September Ends / GREENDAY


次回

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