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junnakazawa
【26】 本音を話せた夜 | どうしようもなく、どっぷり浸かった恋の話
幼馴染からの連絡。
『ちょっと行かへん?』
2人でご飯に行った。
「あいつと、どうなん?」
聞かれることはわかっていた。
それでも、一瞬だけ止まる。
「んー」
「いや、もう分かるって」
「やばい?」
「やばいっていうか」
少し笑ってから、
「普通に、2人いいと思う」
少しホッとする。
「そう思ってくれてたよな」
「最初からな」
あっさり返される。
「なんかさ」
言葉を探す。
「合いすぎて、色々」
「……うん」
「楽やし、楽しいし」
そこまではよかった。
「でも逆に、違うとこが見えると、めっちゃ落ち込む」
少し笑って
「それは好きやからやろ」
軽く言われて、何も返せなかった。
「まぁ、あいつ、うまいとこあるからな」
「それは分かる」
笑ったのに、ちゃんと笑えてなかった。
「分かってるのに、楽しくなってるのが痛い」
小さくそうこぼす。
「彼氏は?」
「……別れるつもり」
「あいつも多分そうなると思うで」
その言葉だけ、
変に現実っぽかった。
しばらく黙ってから、
「でもな」
小さく続ける。
幼馴染は、静かに聞いてくれた。
「ずっとはしんどいから」
「今だけ楽しみたいだけなんよ」
「無理してるから、そのうちしんどくなるの、わかってる」
言ったあとで、自分でも少し苦しくなった。
「そうなん」
「そう」
確かめるように言った。
少しの間があって
「今だけなんかなあ」
幼馴染が、腕を組みながら言った。
「うん、その先はない…なぁ」
「無理せんでもいいのに」
「無理しな置いてかれるもん」
幼馴染は、まだ何か考えていた。
「ま、今は楽しいから」
そう言って、少しだけ笑った。
そして、黙った。
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