猫と人間の1万年史|猫が古代エジプトで神になる
本記事は、学芸員資格保有者が執筆しました。
猫と人間の1万年史シリーズの『平安‐江戸時代編』も合わせてご覧ください👇
「なぜ猫はこんなに人間に近しい存在なのだろう?」
犬のように訓練されたわけでもなく、牛や馬のように労働に利用されてきたわけでもない。それなのに猫は、何千年もの間、人間のそばにいつづけてきました。
その答えは、猫と人間の関係の始まり方そのものにあります。犬や家畜とは根本的に異なる、とても珍しい形の「出会い」が、現在の私たちと猫の特別な距離感をつくったのです。
この記事では、猫と人間の共生の起源から、古代エジプトで猫が「神」となった背景、そして歴史を動かした驚きのエピソードまでを、時代の流れに沿ってご紹介します。
🐈 猫と人間の出会いはいつ、どこで?

猫と人間のつながりの起源を探るうえで、大きな手がかりとなる発見があります。地中海の東端に浮かぶキプロス島のシロロカンボス遺跡で、今から約1万年前(紀元前8000年頃・新石器時代)の地層から、人間に寄り添うように埋葬された猫の骨が発掘されました。
この発見から、猫と人間の関係は少なくとも1万年前の西アジア周辺で始まったというのが、現在の有力な説となっています。
では、なぜその時代にその場所で、猫と人間は出会ったのでしょうか?
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