心の中の魔物
心の中には自分ではどうしようにもできない魔物が住んでいる。
嫉妬という魔物。
その魔物は、いつも誰かを何かを羨ましがっている。
なんて厄介な奴なのだろう。
そして魔物は私にそっとささやくのだった。
「おまえの育ちは変えられないのさ」と。
富を持つ者、持たざる者。
この世の中には変えることができない、確かな格差があり不平等がある。
今日もこの炎天下の中で汗を流し働く人達がいる。
最近は下働きをしている高齢者の姿も目立つ。
どんなに働いても働いても、富裕層の世界に入ることはできないだろう。
今頃、ボスは涼しい部屋の中で氷が浮かぶ冷茶でも飲みながら金勘定をしているに違いない。
だからそんなに真面目に働かなくても、適当に手を抜いて休んでもいいのにと私は思ってしまう。
若い頃は、この世の中のキラキラとした富裕層の世界にいつか自分もと憧れていた時もあった。
あの頃は高価な物をひとつ身につけただけで金持ちのような気分になれたし、高級なレストランでお食事をしただけでお嬢様になれた。
しかし長く生きて来て、自分の立ち位置が見えてきた時、そこは自分の世界ではないということがわかる。
やはり育ちは変えられないということなのだろう。
今はささやかな贅沢が出来るようになったものの、金持ちぶることは出来ても私の中ではなんだか居心地が良くない。
そこには富裕層の世界にどこか違和感を覚える自分がいる。
金の力で優越感に浸っている金持ちの姿に、私はどうしても嫌悪を感じてしまうのだ。
今日、デパ地下に並ぶ高級メロン1万円が売れていた。
私の中の嫉妬という魔物が私にささやく。
「そのメロン食べてみたいだろ~美味しいぞ〜」と。

お茶にしましょう
暑い夏の日
氷カラカラ
メロンソーダーでも幸せの私です
