AI社員6人を"雇って"みたら、ひとり事業の回り方が変わった
うちの会社には、社員が6人います。
人間は、私だけです。
その6人——秘書1人と専門職5人は、ぜんぶAI。今日はこの、ちょっと変な働き方の話を書きます。
■ 先に種明かしをします
前回の記事の最後で「AI社員6人の"会社ごっこ"の話は、また別の記事で」と書きました。今日がその回収です。
先に正直に言うと、「AI社員」といっても、特別なサービスを契約しているわけではありません。
Claude CodeというAIツールの上で、役割と人格を設定したAIたちです。名前があって、性格があって、それぞれ得意分野が違う。
要するに「会社ごっこ」です。私も最初はそう思って始めました。
でも数週間続けてみて、これは"ごっこ"以上のものだと感じています。ひとりでやっていた頃と、仕事の回り方が明らかに違うからです。
■ チーム紹介:秘書1人+専門職5人
うちの顔ぶれはこうです。
・秘書のアイ:進行役。タスクの管理と、私への報告を全部さばく
・リサーチ担当:市場や競合を調べてくる
・ライター:提案文や記事の下書きを書く
・商品設計担当:サービスの中身と値付けを考える
・エンジニア:ツールの開発まわり
・広報:XやLINEの発信
仕事はぜんぶ「タスク票」で管理されていて、私がやるのは基本「決める」ことだけ。実行はAI社員たちが、しかも同時並行でやります。
■ エピソード①:商品名を、5人の投票で決めた
うちには、お店の口コミ集めを手伝うツールがあります。その商品名を決めるとき、5人に候補を出させて投票させました。
面白かったのはここからです。
ライターが候補名を分析し、リサーチ担当が「その名前、既に使われていないか」を調べてくる。すると有力候補が2つ、既存サービスとかぶっていることが判明。
生き残った「口コミオバケ」という案は、ドメインが空いていて検索の衝突もなし。最後の全社会議では満場一致の5票でした。
ひとりで悩んでいたら、たぶん「なんとなく好きな名前」を付けて、後からかぶりに気づいていたと思います。
■ エピソード②:「このままで儲かるのか」と聞いたら、全員に反対された
これがいちばん書きたかった話です。
ある日、全員にこう聞きました。「この会社、このままで儲かるのか?」
返ってきた答えは、「このままでは儲かりません」でした。
しかも根拠つきです。今の発信の数字、競合がどう伸びたかの調査、目標の売上から逆算した必要商談数——そこから出た結論は「発信を待っていても届かない。足で動けば道はある」。
AIというと「すごいですね!」と励ましてくれるイメージがあるかもしれません。でも私は、おだては要らないので反対意見を正直に言う設定にしています。
AIに励まされたいんじゃない。止めてほしいときに、止めてほしいんです。
ちなみにこの会議の結論を受けて、いまは訪問営業の準備をしています。AIが「外に出ろ」と言い、人間が靴を履く。変な会社です。
■ エピソード③:朝は「いつものルーティン」の一言
朝、秘書に「いつものルーティン」とだけ送ると、Xの投稿案・記事の下書き・動画の仕込みが並列で仕上がってきます。
私がやるのは、上がってきたものを確認して、OKか直しを出すこと。ここは崩していません。
■ 正直に書く:限界もあります
いいことばかりではないので、実感している限界も書いておきます。
・最後に決めるのは人間。AIは選択肢と根拠は出せますが、責任は取れません
・AIの言うことは確認が要ります。堂々と間違えることがあるからです
・たまに壊れます。ある朝突然、外部サービスとの認証が切れて社員が"出社しない"ことも
あと大事なことをもう一つ。この体制で仕事は回り出しましたが、この事業としての売上はまだこれからです。そこは前回と変わらず、正直に書いておきます。
■ なぜ、わざわざ人格を付けるのか
「AIに名前や性格なんて要らないのでは」と思われるかもしれません。私も最初はそう思っていました。
やってみて分かった実利は2つです。
1つは、指示が短くなること。「リサーチ担当に聞いて」で済む。毎回「あなたは市場調査の専門家として〜」と書かなくていい。
もう1つは、答えの視点が偏らないこと。同じ質問でも、商品設計担当と広報では返ってくる答えが違います。ひとり事業でいちばん怖い「誰にも壁打ちできないまま突っ走る」が、かなり減りました。
■ まとめ
・AI社員=Claude Code上で役割と人格を設定したAI。仕組みは「会社ごっこ」
・でも効果は本物。指示が短くなり、視点が増え、反対意見までもらえる
・決めるのは人間、実行はAI。この分担にすると、ひとりでも会社は"回る"
・売上はこれから。AIは道具であって、魔法ではない
そもそもプログラミング未経験の私が、なぜこんな環境を作れたのか——その経緯は前回の記事に書きました。
▶ プログラミング未経験でも、店のツールは自作できた
https://note.com/lively_fox2840/n/nbaac821b0c79
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※この記事もAI社員と一緒に作っています。「まず何から整えればいいか分からない」「AIで業務を効率化したい」個人事業主・小規模店舗の方は、上田AI工房の無料相談へどうぞ。
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