【妄想Divers】#012 脳のOSと、私の漠然とした妄想

意識の深層で意識を支えている、「なにか」
脳科学は部分的には確かに進んでいる。
各部位の機能については、少しずつ解明されつつある。
しかし、すべての経験を束ねて「私」という連続した存在を保ち続けている根源的な仕組みについては、まだほとんど何もわかっていない。
夜、静かに目を閉じると、ふと思う。
クオリアの更新は、1秒間にたった3回から10回程度しか起きていない。
それなのに、世界は途切れることなく、柔らかな光のように続いている。
この見えない隙間を埋め、すべての感覚と記憶を静かに統合し続けているものが、脳の奥底にあるのではないか。
アプリのように個別の機能を受け持つのではなく、すべての経験を包み込み、「私であり続けること」そのものを支えている根源の層があるのではないか——。
それが脳に関するオペレーションシステム、いわゆる
「脳のOS」
なのではないかと思った。
記憶は決して完璧な絵ではない。ただ、その都度そっと再び描かれている。それでも胸の奥で「あの瞬間は確かにあった」と、静かに輝くような感覚が残る。
そのとき、ぼんやりと浮かんだ。
もしかしたら脳の奥底には、静かで清らかな何かがあって、ずっと「私」を守り続けているのかもしれない。
まだ形もはっきりしない。ただ、ひどく清らかで、どこか懐かしい存在のような気がしてならない。
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