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【ゴッホ】山かと思ったらひまわりでした!イマーシブシアターの”標高”

突然ですが、この画像は何でしょう!

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正解はめちゃくちゃに近づいたゴッホのひまわりでした。

現在東京都美術館で開催中の「ゴッホ展〜家族がつないだ画家の夢〜」展。ラストの部屋にあるゴッホの名作イマーシブシアターでこちらの映像を見ることができます。新宿SOMPO美術館にある日本唯一のひまわりの超ズームアップ!!CGの山の地形図に見えたのはなすにきびだけじゃないはず。

よくある話ですが、イマーシブって何なの?絵画をわざわざ大画面にあんまり良くない画質で映し出して何がいいの?なすにきびもいつもそう思うことが多いのですが、、、今回のこの映像にはなるほど、こういうイマーシブもあるのか、とちょっと興味深かった。

2010年以降世界で散発的に開催され、コロナ禍以降、日本ではteamLAB《Borderless》から決定的になったアートのイマーシブシアター。ここ2、3年で美術史に残る名作への没入体験シアターが増えてきている。代金が高いこともあり、なすにきびは未だにがっつり行った事がありません。没入という事自体もあまり良い印象を持っていないのだけれど、よく考えたらイマーシブシアターの原点ってこれか!となった。↓

知っている人は知っているかもしれない。ディズニー子供用知育アニメ。レオ、アニー、クインシー、ジューンという音楽やダンスが好きな少年少女4人がロケットに乗って冒険するお話で、クリムトとか、ルソーとか、ムンクとか、、、色々な名画の世界までにも入り込むのが大きな特徴。音楽に合わせて絵画の模様や登場モチーフが動いたり、レオたちに話しかけたり、、、なすにきびは物心ついた頃からこのアニメが大好きだったのですが、このアニメこそまさに没入している話でした。イマーシブシアターを思いついた人もこのアニメが好きだったんではないでしょうか。

こう、没入というとモネの睡蓮を見るときみたいに、なんとなく縮尺が絵の中に入って人間の大きさになるように広がっていくもんなのかなーとか思うけれど、特にそんなこともないし基本的に映像がデカくなっていますよね。大きさなんて自由なんだから、先ほどのひまわりみたいにミクロレベルまでズームアップしてもいいわけだ。今ノミくらいのサイズです!とか縮尺がわかれば個人的に面白いと思うけれど。

なんやかんや、厚塗り絵の具がどのくらい厚いのかがわかるイマーシブは個人的に好きだった。因みにナショナル・ギャラリーにあるひまわりは4〜5ミリの厚さがあるらしい。他にも近づいて楽しい、もしくはCGの山並みみたいに見える絵ってないだろうか。絵画の”標高”を考えてみる。

◯今回きていたゴッホ

まずゴッホの他の作品で考えてみると《種を蒔く人》、《星月夜》など厚塗りが有名なゴッホですが今回の展覧会にきているもので、特にすごかったのがこちら。↓

《耕された畑(「畝」)》。
写真でもわかる厚塗り具合ですが、実際のものを見るともうびっくりします。見ていて楽しい!!畑(「畝」)というのでもちろん土の部分は塊感たっぷりに描くというのは分かるけれど、なぜか空もがっつり厚塗り。空気遠近法とかはもうガン無視です。肌感ですが、中央左の雲の部分の白い絵の具が一番厚く塗られていた気がする。ひまわりとどっちが標高が高いのだろう?

◯ジョルジュ・ルオー

《ピエロ》1925年

絵画の標高を考える時にすぐ思い浮かんだ。ゴッホやセザンヌ影響を受けて画法は寄りつつも、主題はモローの後を継いでより宗教的な画面を描いたルオー。厚塗りにつぐ厚塗り。その崇高な精神と絵の具の厚みがしっかりとリンクしています。怒りなのか、悲しみなのか、、、その画面はあまりにも堂々としていて、見た時に「こわい!」となることも結構ある。

前から思っていたけれど出光美術館、汐留パナソニック美術館、アーティゾン美術館など特に企業系美術館で日本で見られる作品がめちゃくちゃ多いのはなぜなんでしょうか。

◯白髪一雄

《昏杜》1990年

戦後の前衛美術団体、具体の一人で今なお国内外に人気を誇る白髪一雄。筆致自体も分厚く、その力がそのまま”標高”にもでている画面。そのスピード感と迫力は、ロープにぶら下がって足で描くという面白い技法によって生まれています。↓

これずっとやってみたい!楽しそう。イマーシブにするなら、画家のぶら下がった軌跡を生で追う没入体験をしても面白いかもしれない。

◯鍵岡リグレ・アンヌ

2023年アーティゾン美術館での展覧会「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開」で紹介もされた現代日本作家。グラフィートという重ねた色層を削りとる古典的な壁画技法に布のコラージュを加え、そこに色層を重ねる技法で描かれる不思議画面。写真でもわかりますが、結構な厚塗り具合で手前側に飛び出しています。この絵に限った話ではないですが、保存が大変そう。

という感じで、色々な標高が高そうな絵たちでした。

個人的には自分がミクロサイズに感じられるようなイマーシブ体験は割と好きなので、今後増えてほしいなー。技術力にもよりますが、東京ドームのようなめちゃくちゃでかい空間でのイマーシブ体験もどうなるか気になります。

他にも面白い標高の高い絵を知っていたらぜひ教えてください

ゴッホに戻ると、やっぱり彼の厚塗りは色々な筆致の方向性もわかりやすくて、明快な色彩も相まって見ていて楽しい気持ちになる!
東京都美術館、「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」展は12月21日まで。

おわり

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