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大学時代、底が見えなくなっていった|ギャンブル依存症を受け入れて生きる③

ギャンブル依存症を受け入れて生きる③|大学時代、底が見えなくなっていった

大学に入って、バイトを探した。
選んだのはパチンコ屋だった。

詳しくなれると思ったし、他のバイトより給料がよかった。なんの抵抗もなかった。むしろ自然な選択だと思っていた。

バイト先で友達ができた。
同じ大学の子たちだった。

でも、みんなパチンコやスロットをやっていた。
一緒に行くようになった。

今思えば、完全に包囲されていた。

でも当時はそんなこと気づかない。
楽しかったし、仲間もいた。それだけだった。

半年ほどは続いた。

でも、だんだんバイトに行くのも面倒くさくなってきた。
バイトに行って、学校にも行ったら、スロットをする時間が少なくなる。

だったら、バイトやめてスロットで稼げばいいって、単純に思った。

今考えたら恐ろしい発想やけど、当時は本気でそう思っていた。

それからは毎日パチンコ屋に通った。

奨学金6万円が軍資金だった。
最初はそれで回していた。

でも、負けが込んでくると足りなくなる。

気づいたら生活費をつぎ込んでいた。
家賃も使った。食費も使った。

カップヌードルカレーにご飯を入れて、3日ほどしのいだこともある。それが食事だった。

家賃が払えなくて、鍵を開かないようにされたこともあった。

それでも、やめられなかった。

親の仕送りも使った。
彼女にも借りた。
友達にも頭を下げた。

地元の友達に連絡したとき、一人が言った。
「あいつに金を貸してもダメやけん」って。

でも、みんなは貸すんじゃなくて、自分たちのCDやDVDを売って、お金を作ってくれた。

それを受け取ったとき、涙が出た。

もうやめよう。
ちゃんと働いて、迷惑かけないようにしようって、心から思った。

でも、すぐに元に戻った。
どうしてもやめられなかった。

何度も同じことを繰り返した。
反省して、やめようと思って、また行く。
その繰り返しだった。

なんで俺はこんなにダメなんやろって、毎日自分を責めた。
意志が弱い、根性がない、人間として欠陥がある。
そう思っていた。

ギャンブル依存症という言葉すら、当時は知らなかった。

ただ、自分がどうしようもない人間だと思っていた。

大学4年になる頃、彼女は働いていた。

気づけば、彼女に数十万円も借りるようになっていた。

ある日、彼女が泣きながら言った。
「お願いだから、もうやめて。ちゃんとして」って。

その時ばかりは、本当に懲りた。
彼女のためにも、こんな生活はやめよう。
ちゃんとした人間になろう。

そして彼女と結婚して、幸せな家庭を築こう。
心から、そう誓った。

それでも、ダメだった。

お金がなんとかできたら、その気持ちはどこかに消えてしまう。
また、すぐに元に戻った。

情けなかった。
惨めだった。

罪悪感と自己否定が重なって、だんだん気持ちも鬱っぽくなっていった。

バイトを探す気力も失った。
生活費をどうにかするために、またスロットで勝つしかないって思ってしまう。

悪循環だった。抜け出せない蟻地獄…
どんどん状況は悪化していくばかりだった。

それでも、彼女は見捨てなかった。

どれだけ裏切っても、どれだけ泣かせても、
それでも信じてくれた。母親と同じように。

今思えば、親も、彼女も、友達も、僕は周りの人達に恵まれていた。

なのにその有難さに気づくこともなく、
心から感謝することもなく、
自分のことしか考えられなかった。

思いあがった生き方をしていたなって思う。

でも、あの頃の僕には、そうする選択しかできなかったとも思う。

僕自身も、僕の周りも、可哀そうだったなって、
今は客観的に思える余裕ができた。

「これからがこれまでを決める」

この言葉が好きだ。

過去を後悔するよりも、
これからどう生きるかで、過去の意味が決まる。

あの頃があったからこそ、
今の自分らしい生き方ができるようになったと言えるように、
これから生きていきたい。

これからもきっと、ギャンブルへの誘惑は付きまとう。

それを受け入れるしかない。
自分は無力だって、受け入れるしかない。

過去も現在も、そんな自分を責めるんじゃなくて、
どんなに情けなくてかっこ悪くても、

それでも自分は価値ある人間だって思って、
前を向いて生きていく。

それが、今できるみんなへの恩返しだと思うから。

そして、結婚を見据えて付き合っていた彼女とはどうなったか。

実は、彼女はもともと大学進学に反対していた。
「働いて、結婚しよう」って言ってくれていた。

でも俺は、
「大学に行って、自分の生き方を見つけたい」って言って行った。

その結果が、これだった。

彼女のその後は、次の記事で書く。

次の記事では、社会人になってからのことを書く。
就職して、また同じことを繰り返して、
どんどん底が深くなっていった時期のことを。

同じように苦しんでいる人に、少しでも届けば嬉しい。

最後まで読んでくれてありがとう。
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