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バツイチおっさんの日々|ほどなく、お別れです(映画と小説)

離婚してから、小説をよく読むようになった

小説を読んで、映画をみて
映画をみて、小説を読む

映像化の楽しみと、原作との違いを
行ったり来たりしながら味わっている


「ほどなく、お別れです」
の小説を、二冊読んだあと

そういえば、ひとりで行くことにも
だいぶ慣れてきたなと気が付いた祝日に
映画館に行ってきた


漆原さんが、「漆原さん」していて
とてもよかった

美空の「えっ?」は、何回観ても面白い
あの一瞬の間が、なんとも言えず好きだ

そして、社長の話
あの言葉には、少しだけ背筋が伸びた

おばあちゃんとお姉ちゃんのシーンでは、
気がづけば、涙が落ちていた

お葬式のコーディネーターの話なので
どうしても「別れ」が中心になる

でも、ただ悲しいだけじゃなくて
人が人を想う気持ちが、静かに流れている
涙活には、ちょうどいい映画だと思う


「区切りをつける」

小説でも映画でも心に残った言葉

「生きるお葬式」みたいなCMがあった気がするけど
やっぱり、故人のことは、たくさん話したほうがいい

言葉にすることで、
少しずつ、整理されていくものがある

故人のことはいろいろ話したほうがいいと思った


小説では、漆原さんは個人事業主だった
映画では、その設定が少し変わっていた気がする

でも、社長との関係性は同じだった

信頼されていること
仕事に対する美学があること

会社員として働く自分には、
その矜持が、やけに刺さった

そして、思った。
——社長は社長で、大変だなと


小説に出てくる椎名さんが好きだ

漆原さんに、ちょっかいを出すけど、どこか憎めない
美空に対しても、兄弟子のようなことを言ってくる

ああいう人、いるなと思う

それと、僧侶の里見さんも好きだ

椎名さんとのやりとりや、
美空へのさりげないフォロー

泣き虫なのに、ちゃんと支えている

映画では、この二人が出てこなかったのが、
少し、さみしかった


主人公をフォローする美里さん
映画に出ていて、とてもよかった

ただ愚痴を聞くだけでもなく
ただ慰めるだけでもなく

少しだけ前を向かせるように
そっと導いていく

ああ、いい先輩だなと思った

小説で思い描いていたイメージにも
とても近い女優さんだった


葬儀コーディネーターの話なので、
どうしても「葬儀の物語」と思いがちだけど、

主人公・美空を取り巻く、
いろんな人間関係もしっかり描かれていた

例えば、『そして、バトンは渡された』は、
いい人しか出てこない、という話をよく聞くけど

この小説も、どこか似ている
いい人ばかりが、出てくる

でも、ふと思った
それは、美空のフィルターがかかっているから、
そう見えているだけなのかもしれない

実際に、椎名さんみたいな人に出会ったら、
最初は少し、苦手に感じるかも


自分は、癖が強い人と仲がいいと、よく言われる
でも、自分としては、それが普通だと思っている
きっと、自分にもそういうフィルターがかかっている

基本、性善説で生きているからかもしれない
しらんけど

そうはいってもあいもかわらず、
中年クライシス中で、自分探し中だ

この小説を読んで、映画を観て、一番感じたのは

とりあえず、親より先に死なないということ
そして、よりよく生きていきたいということ

あと、どうも母親が苦手だけど
少しぐらいは話しようと思った



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