【短歌】アナアキスト
今詠んでいる短歌が全て恥ずかしいものになるぐらいには詠み続けたいと思う。
元々馴染みがあったのは、俳句(5−7−5の季語あり)の方である。
大学時代に俳句部に半年ほど所属していた。
知らぬ人に 話したくなる つつじかな
髪高く 結いたくなりし 初夏の朝
戸を開けて 耳の涼しく なりにけり
まどろんで 覚めても同じ 蝉の声
ちょっと人間関係の色々で、具体的には落語研究会の方の彼氏に夢中になり、俳句部は辞めてしまった。もったいないことをした。何やってんだよ私。
それから全然作れてなかったけど、なんとなく短歌や俳句が気になる日々は続いていた。穂村弘さんの短歌集を読んだり、友達が短歌会に入っていたりして、ちょっと気になってはいた。でも俳句に比べると短歌って14文字ほど長いから、尻込みしていた。福岡の「本のあるところ ajiro」には歌集もたくさん売っているからまた行きたい。
本格的に短歌に出会ったのは、2021年の2月。丁度妊活を体調の関係でストップしなくてはならなくて、頭の中が暇だった。俳句と短歌の両方をやってやろうと思った。
誰に習ったわけでもない短歌。どっちかというとショートショートである。
大奥に バレンタインが流行り出し 見て見ぬ振りをする五代目将軍
排他的経済水域忖度し 二手に分かれて泳ぐ太刀魚
二次会もいい人がいい人のまま終わり 23時の渋谷は閉じる
俳句はビギナーズラックでどこかに入選した。
雪だとも 言わず立ち去る 配達員
でもその年の5月に、初心者のままで辞めてしまった。私の悪い癖である。
今、もう一度短歌を始めたのは、より長い小説を書くためだ。物事への解像度は短歌によって培われると思っている。
短歌は上手な人は本当に素敵な短歌を詠む。
それに比べると私なんて全然下手だと思いたくなるが、大事なのは過去の自分と比べてどうであるかであろう。まずは100首良い感じの短歌を読んで、自分のカルタが作れるぐらいにしたい。
そう思って、作ってみたらなんともジャンキーな短歌ばかりになってしまった。
食パンに卵を割り入れるくぼみ 涙腺みたいに頼りない土手
春 冬の隙間に割り込むエナジー マックシェイクを思い切り吸う
来世ではコーヒーカップに乗りたいな シャリの布団に金のゆりかご
また、普段自分が出せないエロスや変態への憧れ(?)も現れるようになった。
変態はこんな気持ちかマネキンのシャツに手を入れ値札まさぐる
「下ネタは君には早い」お互いにヒーローヒロインぶっていた日々
ヨコシマとタテジマのちがい思いつつうつ伏せになり整体師を待つ
ジャンキーで変態でどうしようもない自分が発現してしまった。
そしてジャンキーの一環でドーナツの短歌ばっかり作っていたら7つ集まったのでちょっと「短歌が上手い人がやる」っぽい感じにしてみたら、なんともそれっぽい感じになった。

今の私には、自分の下手さとか未熟さがあんまりわからない。だからなんか怖いもの知らずで、「短歌っぽくない?」みたいな感じで突き進んでしまってる。それがまた怖い。
でも詠み続けてたり、上手い人の短歌とか見てたら、今のこの感じ、恥ずかしくなるんだろうなあ、いやいや頼むから、恥ずかしくなっててくれ。
恥ずかしくなるまで、とりあえず続けたい。
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