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[連載小説]第十八話 / 犬だけど何?野良犬の俺がホームレスのアイツと出会ってすみかをゲットする話 / 第三章スカイドッグスター⭐️SNS戦略

第三章スカイドッグスター⭐️SNS戦略

前回の話はこちら


ここまでのあらすじ


元捨て犬のビーグル犬『イヌ』
飼い主の健太のばあちゃんが心臓発作で倒れた。イヌの活躍で、ばあちゃんは救急搬送。
野良犬になったイヌは、歌手の夢を持つホームレス青年ソラと出会い意気投合。バディとなった。
寅造とともにホームレス生活から再スタート。
老健施設でのイベントの後、イヌは健太、ばあちゃんと涙の再会。

ソラ、健太、イヌはバンド『スカイドッグスター』を結成。
スカイドッグスターは、SNS戦略として、DigDogに動画をアップ。
フォロワー5000を達成した。
それを記念し打ち上げすることになった。


第十八話
打ち上げはバーベキュー

「寅造じいちゃん、この前は演奏ありがとうございました!」
「おれたちも楽しかったよ。源ちゃんも秀樹くんとも『また、やりたいねー』って言ってたんだ」
「良かった〜。で、打ち上げの件なんですけど…」
「それなんだけどな…源ちゃんたちコンビニのバイトの手が足りなくて、二人同時に抜けられないから『こっちでやらないか?』って言われたんだ」

「そうすか。わかりました。源さんの所にお邪魔させていただきますね。じゃあ、俺たちが肉や野菜を買って行くんで焼き肉にしましょうか?」
「うん、じゃあ今度な」 

そのパワーワードを、俺の耳が聞き逃すはずがない。
「焼肉?!やったー!」



打ち上げは、源じいちゃんのコンビニの屋上でバーベキューをすることになった。
ばあちゃんは来れなかったけど、おにぎりと野菜を切って持たせてくれた。

「多めに作ったから、後で持って帰ったらいい。ソラくんや世話になった方々にお土産ね」
煮しめとかの惣菜をたくさん作ってタッパーで持たせてくれた。

保冷バッグを覗きながら、寅造じいちゃんが言った。
「おかず美味そうだなあ。健太くん、ばあちゃんにお礼を言っておいてね」
「本当、美味そうだ。寅ちゃん、帰るまで冷蔵庫入れとこうか…
待てよ。美味そうだから、1〜2個、開けてちょっとだけ味見しようかな…健太くん、『ありがとう』って伝えてな」

源じいちゃんは煮しめを紙皿にとりわけた煮しめを一口食べると、

「それにしても上手いね、この煮しめ!寅ちゃんも食ってみろ。ずっと弁当ばっかりで、こういうの久しぶりだろう?」
「だな。最近はスーパーの惣菜か弁当だけだからね…」
「上手いだろ?健太くんのおばあちゃん、料理上手だなあ」
「ありがとうございます…お口にあったなら喜ぶと思います」
「寅ちゃん、こっちのほうれん草の和え物も食ってみろ…」
「……」
「なんだ?!寅ちゃん、泣いてんのか?泣くこたねえだろ…お袋さんを思い出したんか?…
おばちゃんの煮しめも美味かったよな。俺まで泣けてきたよ…」

「さあ、肉も焼けましたよ!どんどん食べてください!」
「おじさんたちは、肉より煮しめとかの方がすすむよ。肉は、若い人たちでどんどん食べな。おじさんたちの分、『イヌ』にも取り分けてやれ」

「うわー、ありがとう源じいちゃん!」
俺は、いっぱいシッポを振ってお礼をした。 


「お前たち、そろそろ路上ライブやってみたらどうなんだ?」
源じいちゃんの言葉を聴いた秀樹さんも「それがいいよ。路上ライブしたら」と勧めた。

秀樹さんが熱く語り出した。
「そうそう、新宿南口バスターミナル前は最近多いだろ。まあ、申請出さないで歌うバンドもいてごちゃごちゃしてるとか言ってだけど、東急歌舞伎町タワーが出来て、あっちは堂々とバンドも歌えるって言ってたよ。いつオープンだったかなぁ?調べてみろよ」
「そういや、寅ちゃん詳しいだろ」
「何十年前の話してるんだ…
『ウルサイ!』って、苦情出て中断になったりな…まあ、若かったからな…もう、そんな元気ねーよ…」



その日は、お腹いっぱいになるくらいに肉を食った。もう大満足!
打ち上げは終わった。
片付けをした後、健太が車でアパートに送ってくれた。

部屋に入ってソラに言った。
「それにしても、どうしたのかな。
途中からさ、寅造じいちゃん元気がなかったよな」
「オレもそう思ってたんだ。疲れちゃったのかな?結構、こん詰めていたからね…」

翌日、寅造じいちゃんは、めずらしく仕事を休んだ。
具合がわるいのかな?
ソラも心配しながら会社に向かった…。



第十九話に続く


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