廃工場に自由に上れる! デュイスブルク北景観公園(Landschaftspark Duisburg-Nord) /デュイスブルク・ドイツ 13
こんにちは。
今回はデュイスブルクにある廃工場を景観公園にした「デュイスブルク北景観公園(Landschaftspark Duisburg-Nord)」へ。

デュッセルドルフの北に位置し、重工業を担うルール工業地帯に属するデュイスブルク。1901年から稼働していたティッセン製鉄所は、1985年4月4日に高炉5が最後の稼働を終え閉鎖しました。
その後、ランドスケープアーキテクトのペーター・ラッツ(Peter Latz)教授の設計により、自然と人工物が調和し、時間と共に新しい次元を形成する「景観公園」が誕生。

「ツォルフェアアイン炭鉱産業産群」と違うところは、価値の比重を「景観」に置いていること。閉鎖された後も工場は「街の景色」としてそこにいて、地元の人の憩いの場になっている。そんな感じ。
(記事「世界で最も美しい炭鉱。『ツォルフェアアイン炭鉱産業遺産群(Welterbe Zollverein)』 / エッセン・ドイツ 10」)
無料(有料のガイドツアーも用意されています)で、24時間オープン!勿論、犬と一緒にお散歩もできます。

入ってすぐ目に飛び込んでくる直径45m、深さ13mある緑のガスタンクは、

スキューバーダイビングスクール。欧州最大の屋内ダイビングプールらしい。閉鎖空間の水…恐怖しかない…
ダイビングライセンスのない初心者でも体験できるプログラムがあり、また警察や消防隊のダイバーのトレーニングプールとしても使用されているそうです。

さ、目指すは自由に上れる高炉5。

工場見学って大抵の場合、ヘルメット被ってガイドと一緒に、というルートが用意されているけど、ここは自由!誰にもコントロールされず24時間いつでも上れる!嬉しい!

上るよー

眼前にハウル、動く城。量感に圧倒される。

配管の美しかったこと。ギーガーを思い出した。



向かい側には夕陽に照らされて美しい高炉1と2。

順路などないから、趣くままに歩く。たったこれだけのことなのに、とっても開放的な気分になれる。



影で遊びながら、

線を愛でながら、

ズンズン上るよ。

人が上ってるの見たら、結構宙に浮いてる感あるのね。

湯屋の外壁を思い出す。

このぷっくりした熱風炉が見たかった。


高炉の頂上は70m。ザワザワしてくる高さです。

役目を終えた工場は静かに佇み、木々がそれらを包み込んでいる。お互いが優しく混じり合い、独自の美しさを放っている。

おりまーす。


裏側にまわって、



遊歩道を歩く。





ゾウさんの鼻のようなパイプは滑り台。

子ども達が何度も往復して楽しんでいました。

ハンモックや、

以前コークスと鉄鉱石が保管されていた場所にはクライミングガーデンも。
ここはドイツアルペン協会がトレーニングをする場で、非会員にもクライミングイベントが用意されています。


自転車に乗ったり、ジョギングしたり、ベンチに座っておしゃべりしたり、ワンコと散歩したり〜皆それぞれの時間をゆったり過ごしていました。

夕方になると、UKの照明デザイナーJonathan Parkが手掛けたライトが古い製鉄所を彩ります。緑はガス、赤は火と熱、青は水を表現しているそう。

ライティングされたぷっくり熱風炉に会いたいから、もう一度上る!

暗くなると迷路感も増し、より幻想的でした。





クロコダイルの愛称をもつ巨大クレーンは水辺でゆったりと夜を楽しんでいました。


ダイビングプールも緑。

古くて壊れかけているものに美を見出す。それは、そのものの「特性」を見極めそれを伸ばし活かす眼差し。人に対しても同じよね。

緑が濃くなる季節にまた行きたい、そんな景観公園でした。
