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nanadays
異常気象 北の夏が暑くなる
異常気象 北の夏が暑くなる。
私が幼い頃、北の夏は短くて、どこか優しかった。
真夏でも最高気温は24℃くらいだった記憶がある。
それでも十分に暑かった。
縁側で冷えたスイカを食べ、扇風機がゆっくり首を振り、風鈴の音がひとつ鳴る。
それだけで夏を越えられた。
夜になれば空気は静かに冷え、薄い毛布を肩まで引き上げて眠った。
あの頃の夏には、ちゃんと逃げ場があったのだと思う。
だから、昔を思い出すたび少し怖くなる。
いま、北の夏は変わってしまった。
6月なのに30℃を超える。
「暑いね」で済ませられない熱気が、街にも、家の中にも、身体にもまとわりつく。
異常気象。
けれど、その言葉だけでは足りない気がする。
地球が泣いている。
いや、怒っているのかもしれない。
かっか、かっか、と。
燃えながら怒っている。
人間の便利さや欲望の熱を、黙って抱え込み続けた結果なのだろうか。
季節の輪郭が少しずつ崩れ、当たり前だった雪や風や涼しさが、贅沢品のようになっていく。
北国だから涼しい。
そんな常識さえ、ゆっくり溶け始めている。
それでも今年も夏は来る。
私はきっと汗をぬぐいながら、遠い日の風鈴の音を思い出すのだろう。
あの頃の夏は、確かに優しかったと。
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