44歳ワーママ、短期離職からの再挑戦⑤
前回までのあらすじ
今回のお話は、下記投稿の続きです。
前回までのあらすじが気になる方は、ぜひご覧ください☆
意を決して、12年勤めた会社を退職し、異業種に転職した私。
ところが、転職した会社は、入社1ヵ月でクビになった。
振り出しに戻るどころか、短期離職という経歴がついてしまい「マイナスからの再出発」をしなければならなくなった。
人事部からの「40代での転職は厳しい」というアドバイス
今からさかのぼること5年前、私は、39歳の時に子供を出産した。
我が子を出産した2、3日後に、会社(=12年勤めた会社)の人事部担当者からメールが届き、産院のベッドの上で開いた。
「ご無沙汰しています。会社から大切なご連絡があります。産休中の社員の方にもお伝えしたく、人事部よりご連絡しています。ご都合がよい日にオンラインミーティングの時間をいただけませんか?」
タイミング的に、コロナ明けだったこともあり、「会社からの大切なご連絡」の内容は、何となく想像がついていた。
「あぁ、ついに、来たか…」
出産した産院を退院して数日後、人事部の担当者とオンラインミーティングで話をした。
人事部担当者:
「コロナの影響もあり、会社の業績も厳しいままなので、会社の全社員対象に、早期希望退職制度を実施することになりました。」
私:
「会社の状況は重々理解できますが、可能であれば、私はこの会社が大好きなので、この会社に残って頑張らせてほしいです。」
人事部担当者:
「そうですか。。。今年40歳になられますよね?
40代になると、転職が難しくなるので、30代の今のうちに転職した方がよいですよ。
このまま会社に残っても後悔されることになるかもしれません。
本当に早期退職制度を希望しなくてよいですか?」
この時の人事部担当者の意図する真相は、今でも分からない。
「会社からの指示で私を退職させたかった」のか「私にこのタイミング転職しなかったことを後々後悔してほしくない」という気持ちからなのか…
その時、出産したばかりの私にとって、
「転職」は、あまりにハードルが高かった。
だから、会社に残ることを選んだ。
その時の早期退職制度では、特例で積み増しされた退職金がもらえることもあり、ベテラン層はもちろん、若手も中堅も含め、多くの社員が退職していった。
ただ、私は、この時の「早期退職制度で退職しなかった」ことは後悔していない。
それまで頑張って貢献してきた会社に愛着があったし、生後わずかな新生児のお世話をしながら転職する余力なんて全くなかったからだ。
復職し、管理職ワーママに
育児休職期間が終わり、復職してみると、会社は残った社員をもとに組織再編され、それまで外注していた業務を内製化し、経費削減を進めていた。
私は、新組織下で再編成された営業部の、バックオフィス業務担当チームに配属された。
コロナの影響で、会社は、支店オフィスを引き払っていたため、支店所属だった私は、必然的に「フルリモート&時短勤務」という働き方になった。子育てにはこの上ない環境だった。
ただ「育児中だからと言って、まわりから特別扱いされたくない。フルタイム社員と同じように頑張って、頑張った分だけ評価されたい。」そんな思いで、残業含めて、できることは率先してやったし、ただひたすら部署や会社に貢献した。
復職して2年が経とうとしていた時、
「来期のチームリーダーをやってみないか?」と上司から打診された。
当時、私の子供はまだ2歳だった。
会社では、徐々に出社回帰が進んでおり、私以外のチームメンバーは、全員オフィスに出社して、私だけがリモート勤務、という体制だった。
果たして「私だけ、フルリモート&時短勤務&2歳の子供を育児中」という状況で、チームリーダーが務まるだろうか?
悩みに悩み、悩みまくった結果、
・私にできるこなら、やってみよう。
・管理職経験を積めば、今後、転職するときのアピールポイントにできる。
という2つの想いで、チームリーダーを引き受けることにした。
チームリーダーとして試練の日々
私は、もともと「人の面倒を見ること」に向いていないという自覚があった。
人のお世話が好きだし、人とのコミュニケーションも好きだが、それゆえに、役割として「人の面倒をみること。結果を出すこと。人の矢面にたつこと。」が必然の状況になると、プレッシャーになり逃げだしたくなってしまう。
また、私の「完璧主義」「真面目」「外面がよい」「思い入れが強くなってしまう」「強いことが言えない」という性格もあり、リーダーポジションには向いていないと自覚していた。
だからこそ、私には、リーダーの素質は少なく、むしろ「リーダー補佐」や、「リーダーを全力で支えるポジション」こそが自分に向いていると思って生きてきた。
そんな私だったが、自分の弱点克服、同僚や会社への貢献、自分の将来のキャリアアップなど、色々考えた結果、チームリーダーを引き受けることにした。
「マネジメントスキルを身につけたい。」
「理想のチームリーダーになりたい。」
その一心で、リーダー職に関するノウハウ本を色々と読み、自分の理想のチームマネジメントを実現しようと日々模索し、試行錯誤の日々だった。
心身不調メンバーのサポート
会社は相変わらず、半年に1回、組織変更をし、そのたびに上司も変わった。上司からの業務サポートはほぼ期待できず、チームの業務やメンバーの労務管理含め、他部署との調整など、リーダーとしての業務は増える一方だった。
新プロジェクトをいくつも並行して進めなければならず、チーム全体の業務量も増える一方だったが、チームメンバーは、愚痴を言いながらも、終わりの見えないトラブル対応も、日々の業務も、放り出さずに最後まで責任をもって対応してくれていた。
また、会社の度重なる急な方針変更にともない、実際に業務を回す現場にもしわ寄せが多く発生し、人力で乗り切らざるをえないことも多かった。
そんな状況の中で、私のチームメンバーの一人が、心身不調となってしまった。
そのメンバーに対しては、私も上司も、会社の人事部も産業医も「休職してゆっくり心身を休めてみること」を勧めたが、メンバー本人の強い希望で、「当面は、フルリモート&フルタイムで勤務し、そのメンバー自身のペースでゆっくり回復を目指す」ことになった。
「心身不調のメンバーをサポートする」というのは、サポートする側にも心身の余裕がないと難しい。業務を肩代わりしたり、プレッシャーにならない程度に適度に声をかけたり、じっくり話を聞いたり…テキトーな気持ちでは対応できない。
本来であれば、人事部や、部長クラスが対応すべき労務管理の領域だと思う。私のように、知識があまりない素人にできることは限られている。
でも、会社の人事担当者は入れ替わりが激しいし、人事担当者の人徳もない。
会社組織は半年に1回変わり、私の上長となる部長もその都度変わるなかで、繊細な心身不調メンバーのサポートから私が抜けるのは避けたかった。なんか、お人よしの責任感の強さから、そう思った。
ただ、そのメンバーのサポートに加えて、終わりの見えないトラブル処理続きの業務をチームで進めていくなかで、「このままでは私も心身不調になりかねない…」と思う日も増えていった。
「人生における優先度」が変わっていた
前職で「チームリーダーになる」と決意した時、そして、「スカウトされた会社に転職する」と決意した時、私は、「人生における優先度を間違えている」ことに気が付かないまま、その大きな決断をしてしまっていた。
私が、大学を卒業して社会人になったのは、就職氷河期と呼ばれる時代だった。当時、成績が特に優秀というわけでもなく、目指している業界や職種があるわけでもなく、なんとなーく関心を持った会社に片っ端からエントリーして、どこかに内定をもらえたらいいなーという時代だった。
(優秀な人は、ちゃーんと計画的&戦略的に就活し、大手企業から内定ゲットしてた。)
新卒入社の時は、就職活動で唯一内定が出た会社に入社した。そこから数社での就業経験を経て、中途入社したのが、12年勤めた会社だった。
12年勤めた会社に入社したきっかけは、大げさに言うと「私の人生を変えた商品を開発・販売している会社だったから。」
「その商品を開発・販売している会社で働いてみたい!」と思っていた時に、ちょうど、その会社から求人が出ていたため、飛びついて応募し、ご縁あって入社することになった。
入社後、業務は大変だったが、勤務年数が増えるにつれ、会社の中でできることが増え、周りから頼られることも増えていった。
また、チームリーダーを任されたことで、自信もついた。
そんな時、転職エージェントからスカウトされた。
スカウトで紹介された会社の求人で魅かれたのは、以下のポイント。
・異業種で、専門性を高めてキャリアアップできるチャンス
・実働7時間で、出社しても保育園の送迎に間に合う
・育児、介護、リモート勤務への理解もある
・取締役との距離が近く、頑張り次第では、昇給に大きく反映される
そして、この時点での「私の転職軸」は、以下の通り。
・将来性がある会社で働きたい
・適正な人事評価制度がある会社で働きたい
・私がスキルアップできる会社で働きたい
・年収は下げたくない
・極力残業せず、原則定時退社の会社で働きたい
・リモート勤務できる会社で働きたい
選考段階で聞いていた「人事評価制度はこれから作っていく」という点を前向きにとらえると、スカウト求人は、私の転職軸を満たしているように見えた。
就職氷河期から社会人生活がスタートした私は、この転職が成功すれば、これまでの「時間を切り売りした対価として給与をもらう」のではなく「専門性の高い仕事をする対価として給与をもらう」ことができるようになると考えた。
そうすることで「やっと、仕事らしい仕事ができるようになる。自分の専門性を高め、誇れる仕事ができる。」と夢を膨らませ、前向きにこのスカウトを受ける決心をした。
こうして、私は意を決して転職をし、転職エージェント経由で異業種の会社に入社したわけだが、入社した結果、選考段階の話と実際は大きく異なった。
具体的には、以下の通り。
・将来性はよくわからない(会社は人件費の削減を始めた)
・人事評価はない(役員の気分次第で人事評価が決まる)
・年収は下がった(私の確認不足が原因かもしれない)
・持ち帰り残業あり
・原則出社で、リモート勤務は不可
キャリアアップについては、私が今回クビにならなければ、もしかしたら、将来的に実現できたかもしれない。ただ、仮に、キャリアアップできたとしても、上記失ったものや代償の方が多く、転職成功とは言えない気がする。
自分のキャリアアップ実現に目がくらみ、そもそも、今、そしてこれからの人生で優先したい「ワークライフバランス」を軽く見てしまっていた。
ワークライフバランスこそが、今の、そして、これからの私の最優先軸だったのだ。
(4)次の転職で手に入れたいことは何か?
転職失敗後、改めて考えた、私の転職軸は下記の通り。
<優先度 1位> ワークライフバランス
子供と過ごす時間を大切にしたい。
<優先度 2位> 勤務地
子供の小1の壁や夏休みなどの長期休暇に対応できるようにしておきたい。できればリモート勤務したい。
<優先度 3位> 職種、仕事内容
今までの業務経験が活かせればOK
<優先度 4位> 年収
今までより下がらなければOK。状況によっては、扶養の範囲内でも。
「子供はいずれ巣立っていく。だから、子供が巣立った時のためにも、自分のキャリアアップも大切」という考え方もあると思う。
「小1の壁」について深く知らずに転職を決めた時、再度転職活動を始めたばかりの時は、そう思っていた。
ただ、私は、もう44歳なのだ。
子供との時間、子供の成長に伴う環境の変化(小1の壁とか)、自分の体力と体調、子供の将来や夫婦の老後資金…
自分のキャリアアップよりも、大切にしたいものがある。
自分のキャリアアップを「諦める」とか「犠牲にする」という気持ちはない。
なぜなら、かけがえのない子供や夫と過ごす時間、そして将来が私にとっては一番大切だと気が付いたから。
今さら気づくなんて、遅すぎるけれど、時間は戻せないから仕方がない。
これからを生きていくしかない。
今日もここまでお読み下さり誠にありがとうございます!
次回は、「改めて考えなおした転職軸をもとに、どんな転職活動をしていったか?」を書く予定です。
