箱根本箱で過ごす時③~秘密基地で読書にふける 2026-5
②の続きです。前日は本に囲まれながら、こだわりの夕食を食べて温泉につかってまた本を読んで…いつしか寝ていました。
さわやかな朝
本だらけのホテル、箱根本棚に泊まった翌朝、さわやかな気分で目が覚めました。
窓を開けると、部屋にすがすがしい風が入ってきます。外では緑が揺れて、鳥がチチチ...とさえずっています。なんてすてきな朝!
朝からヒノキの部屋露天風呂に入って贅沢な気分に。

天下人風の朝ご飯
朝食をいただきます。朝ご飯は、徳川家康の食事をイメージした「将軍飯御膳」。野菜をふんだんに使用した身体にやさしい朝食で、これなら健康オタクの家康さまもニッコリです。

デザートは近くにある柴田牧場からの、とれたてミルクのヨーグルト。
フレッシュで弾力のある濃厚さ!

本棚の中で読書?
食後はまた読書の時間。
いたるところにある本棚は、単なるブックシェルフではありません。
よく見るとギミックが仕込まれています。
本棚の中に人が入りこめたり、そこにイスが置いてあったりするんです。
写真のこの場所は3度見くらいしましたが、わけが分からず、そばに行ってのぞき込みました。

それから中に入り、椅子に座ってみましたよ。
なにこれ、本棚の中での読書?自由な発想にクラクラします。
自分が本の王国の一部になったみたい。
本棚の上で読書?
2階の本棚のところにも秘密の隠れ家のようなスペースを発見。
この本棚、もしかして人が登れる階段になってるのかも?

そう思いつきましたが、よくわからないため、急こう配の棚を両手を使っておそるおそる登りました。
そうしたら、登りきった本棚の上に人が一人ようやく入れるくらいの小さなスペースを発見。
やっぱりあった~!
ロビーをこっそり見渡せる隠れスペースです。

ここがその秘密基地。自分だけの城です。
高いところが好きな人にとってはワクワクする場所ですが、ここにたどりつくには、階段の途中から棚を登らないといけません。
高所には気を付けて
2階の階段の途中にあって、見つけづらいし、思った以上の高所です。
下までのぞめるため、実際の体感は、画像で見る以上のこわさです。
苦手な人にはお勧めしません!建物内にお子様がいなくてよかった!

実際、私も一人でいるときだったので、上ってみようと思ったわけです。階段さえこわがって歩けない高所恐怖症の友人は、階段の本棚の上に登ったとなるとショックを受けてしまうに違いありません。
友の平和のためにも、登ったことは秘密にしておこうっと。

お気に入りの本を発見
私は、むしろ高いところが大好き。
喜んで階段を使いますが、そのたびに棚の本に目が行くので、スムーズに上り下りできません。

階段の途中に一冊の本を見つけて「あ!」と足をとめました。
この棚にあります。

私が見つけたのは、九鬼周造の『「いき」の構造』。
日本の「いき」や美学について西洋哲学的に語った本です。
ちょっと難しいけれど、だからこそ何度も読み返して少しずつ理解していける、深遠かつ軽妙な本。

うん、このお宿にしっくりくる本だわ。
12000冊の中からこの本を見つけた時には、群衆の中から恋人に再会できたような気持になりました。
九鬼周造さんのお墓参りにも何度か行きましたよ(墓マイラーなので)。

いくらでも果てしのない宝探しができるこのお宿。
初めて本棚の前に立った小さい時のように、心ときめかせて本と向き合うことができました。
<その④・最終章につづきます>
