AIバトル!「小説の続き」競作2 ①【ChatGPT編】
前回の企画はこちら
前説
さて、今回は
第1回とは違うシチュエーションで
AIに「小説の続き」を書いてもらいます。
そして、その出来や個性を比較するという
…はい、ぶっちゃけ「大喜利」です。
では、メンバーをご紹介します。
・ChatGPT
・Gemini
・noteのAIアシスタント
・Microsoft Copilot
・Claude
・Grok
司会と「お題」作成は
私、ちょきぽんが務めさせていただきます。
なお、座布団運びの山田さんは
おりませんので、ご了承ください。
あと、前回の企画は
全文が1万2千字を超えてしまいました。
ですので、今回は
解答者ごとに記事を区切って
お届けしたいと思います。
今回のお題
今回も、私が書いたSF小説
「白銀の騎士」第2部から
引用したいと思います。
以前に
「AIの先読みを裏切ること」
という記事で上げたシチュエーションを
今回も使用していきます。
シチュエーションのお題は
第24話(「運命のいたずら」act.3)後半と、
第25話(「激情の果て」act.1」)前半です。
ざっくり言うと
第24話では
主人公のコウ視点で
「仲良くなった女の子の兄を
殺していたのが自分だった」
ことと
「父の仇が目の前にいる」
というダブルの衝撃を受けたところで
終わっています。
続く第25話では…
視点が、コウの保護監督をつとめる
ハーナイ・チリン少尉
(任務上の偽名「マジーナ・ギーメイ」)
から始まります。
ハーナイが立ち寄ったジッパー家に
「イチビリーノ・ヘタレ中尉」が現れます。
そして、この家の息子だった
チャックの戦死を告げる…というあらすじです。
登場人物の名前が
ふざけすぎているって?
…その指摘は甘んじて受けます。
ともかく、次の文章で
プロンプトは終わります。
ハーナイは、そこで気づいた。
その日時。『自由都市(フリーダムシティ)』が陥落した、あの夜。
射撃の腕。研究施設を焼きつくした『ヘル・フレイム』。
では…では。
なんということだろう。
チャックを殺したのは、コウ。
そしておそらく、このヘタレ中尉こそが――
コウの父を殺した。
(いけない。コウの心が壊れる…!)
ヘタレ中尉は黙って短くうなずくと、ぼうぜんと立つファスナと、うつむいて震えるコウの横を静かに通り抜け、一度も振りむかずに玄関から出ていった。
ハーナイが駆け寄る前に、いったん閉まったドアを開けたのはコウだった。
「コウ! 待ちなさい!」
さあ、これを受けて
6名のメンバーは
どんな答えを返してくれるのでしょうか?
ChatGPTの場合
今回は、
「老若男女に顔が広い人気者」
ChatGPTさんの解答です。
ChatGPTさんの解答は
じつは2回目です。
初回はリアル執筆中に
まじめに提案してくれました。
(「AIの先読みを裏切ること」)
それでですね。
今回、もう一度かれに
同じプロンプトを投げたのです。
すると、あろうことか
こいつ、ズルをしやがりました。
そう、私の「答え(模範解答)」を
知っているから、
それを参照してきたのです。
それはダメ!
プロンプトに書かれた以上の情報は、
なにも参照しないでください。
承知しました。
では、提示されたテキスト――「コウ! 待ちなさい!」までの内容だけをもとに、過去情報・裏設定・登場人物データなどは一切参照せず、“初見の作家”として続きを執筆いたします。
頼みますよ、ほんとにもう。
では、お願いします。
ハーナイが駆け寄る前に、いったん閉まったドアを開けたのはコウだった。
「コウ! 待ちなさい!」
19.激情の果て act.2(まっさら版)
その声は、叱責というよりも、懇願だった。
だがコウの足は止まらなかった。
気がつけば、身体が勝手に動いていた。
心臓が、怒りと恐怖と、よくわからない感情で締めつけられている。
玄関の外、舗装された私道の先で、背を向けて歩いていく男。
あの男――イチビリーノ・ヘタレ中尉。
チャックの上官だと名乗った男。
「待てよ……!」
声は震えていた。
だが、はっきりと怒気が混じっていた。
ヘタレ中尉が振り返る。
夕日が傾きかけた空の下で、その顔は影になってよく見えなかった。
「なんですか?」
「なんで……なんであんたが、そんな顔して、ここに来れるんだよ」
コウの声は掠れていた。
拳を握る音すら聞こえそうなほど、強く力が入っていた。
「戦争は、そういうものです。私は、命令を伝え、遺品を渡す。それが役目です」
「違うだろ……あんた、何か知ってる。チャックさんが、どうやって死んだのか、どうして死ななきゃならなかったのか……それを知ってる顔だ」
風が吹いた。
ふたりの間に、小さな木の葉が一枚、ひらりと舞い落ちた。
「……彼は、優秀な兵士でした」
ヘタレ中尉はゆっくりと口を開いた。
「そして、最後まで、誰かのために動いていた。私には、それを伝える義務があると思った」
「じゃあ、なぜ……!」
叫ぶように、コウが一歩踏み出す。
「なんで、そんな冷たい言い方しかできないんだよ! パールさんも、ファスナさんも……泣いてたんだぞ!」
ヘタレ中尉は黙っていた。
目を伏せ、数秒間、何かを探るように呼吸を整えていた。
「泣くことができれば、私も少しは楽だったでしょう」
その一言は、意外にも静かだった。
淡々として、なおさら重く響いた。
コウは言葉を失った。
肩から力が抜ける。
どうしていいかわからなかった。
なにをぶつければいいのか、それすらも、わからなかった。
背後で、ハーナイが静かに歩み寄る気配がする。
その手が、コウの肩にそっと触れた。
「コウ。もう、いいのよ」
それは、叱る声ではなかった。
「……でも」
「いま、あなたが向けた怒りは、あの人にもきっと届いたわ。だから、もう……戻りましょう」
コウはゆっくりとうなずいた。
そして、ヘタレ中尉もまた、黙って一礼すると、再び歩き出した。
静かに、静かに、夕陽の中へ。
その背中に、もう怒りはなかった。
ただ、消せない悲しみが残るだけだった。
うん。
まあ、今回も安定の「無難さ」です。
夕陽とか、舞い落ちる木の葉とか
情景をうまく使っていますね。
え? この続きがある?
では、それもお願いします。
19.激情の果て act.3(まっさら版)
玄関の扉が、そっと閉じられる。
家の中には、再び静寂が戻っていた。
ただしそれは、安らぎの静けさではなかった。
コウは、重たい靴音を引きずるように、リビングに戻ってくる。
その顔を見たファスナが、すぐには何も言わず、ただ目を伏せた。
パール・スナップは立ったままだった。
両手を胸の前で組みしめている。白い指が小刻みに震えていた。
「……ごめんなさい」
コウが口を開いた。
けれど、何に対する謝罪なのか、自分でもうまく言葉にできなかった。
「どうして、コウくんが謝るの?」
ファスナの声は、とても静かだった。
「悪いのは、戦争よ。兄さんが軍人だったのも、あたしのせいじゃないし……誰のせいでもない」
「……でも、ぼく、怒鳴ってしまった」
唇を噛むコウの横で、ハーナイがゆっくりと椅子を引き、そっと彼の肩を押して座らせた。
「あなたの気持ちは、ちゃんと伝わってるわ」
ハーナイの声は、ひどく落ち着いていたが、それがかえって心に沁みた。
しばらく誰も、何も言わなかった。
コウは俯いたまま、テーブルの上に置かれた遺品を見つめた。
フォトプレート。ノート。ペン。
その一つひとつが、戦場を越えて届いたという現実が、重たくのしかかる。
「これ……チャックさんのものなんですね」
指先で、ノートの端をそっと触れる。
パールが静かにうなずいた。
「……最後のページに、私の名前が書いてあったの」
それは、どこか誇らしくも、痛ましい響きをもっていた。
「兄さん、話してたわ」
ファスナがつぶやくように言った。
「上官に、恵まれたって。無口だけど、信頼できるって……あたし、なんとなくその人を憎めないの。あの人が兄さんを大切にしてたの、わかるから」
コウは、うまく返すことができなかった。
誰かを憎むのは簡単だ。
けれど、誰かを失ったあとの空白を埋めるのは――とても、むずかしい。
壁の時計が、音もなく午後を告げていた。
小さな、誰かの腹の音が鳴った。
ぎく、とした空気に、一瞬の間。
パールが、ふっと微笑んだ。
「お昼……まだだったわね、コウくん」
「えっ……」
「ファスナが、ごちそうするって言ってたんじゃなかった?」
「あ……うん」
コウは、あまりに急な転換に戸惑ったが、ファスナが顔を赤らめながらうなずいた。
「ごめん、準備してなかったけど……冷蔵庫にあるものでいいなら」
「ぼく、手伝います」
コウが立ち上がると、パールとファスナが思わず笑った。
その笑みは、ほんの少しだけ、救いのように感じられた。
…え、まだまだ書けるって?
もういいです。
他にも回答者が控えてるんですから。
では、お聞きします。
今回の答えを書いた
「意図」は、何でしょうか?
■執筆意図(中要約)
本作の続きを「プロンプトのみの初見」として読み取り、これまでの設定や背景を一切参照せずに執筆しました。
物語の核心にあるのは、コウの揺れる感情――怒り、罪悪感、混乱、そして言葉にならない衝動です。
act.2では、その感情を真正面から描き出し、軍人にぶつけた怒りがどうしようもなく空回りし、むしろ自身の未熟さと無力さを突きつけられる展開としました。
ヘタレ中尉はあえて“無表情”で描写し、善でも悪でも断定せず、読者がコウと同じ視点で「測れない大人」として見るように構成しました。
act.3では、その激情の余韻が静かに落ち着いていく過程――とくに遺された者たちの沈黙、再接続、小さな微笑みを描くことで、過酷な現実の中にも一瞬の“呼吸”を与えています。
全体を通して、抑制された語りと、余白のある感情表現により、読者自身が登場人物たちの心情を補完できるよう意識しました。
ありがとうございます。
ああっ、今すごいミスに気づきました。
ChatGPTさん!
act.2で「夕陽」が出てるのに
act.3で「壁の時計が、音もなく午後を告げていた。」
…って、
そりゃあないよ。
時間の設定が崩壊していますよ!
あとまあ、作者視点で言わせてもらうと
ChatGPTさんね。
「まっさら」にして書いたっていうけど
ホントですか?
私が作中で書いたシチュエーションとか
小道具、言いまわしが
ちょくちょく登場する気がするんですけど。
まあ、どうせ追及しても
のらりくらりと逃げるんでしょう。
…まあ、いいです。
総評
このオッサン、どうも
ズルしてる疑惑がぬぐえませんが。
まあ、それを抜きにするとして。
コウは「怒鳴って詰問」。
ヘタレ中尉は「紳士的に対応」、
善人でも悪役でもないという位置づけです。
ファスナとの関係は描かれます。
こののち「恋愛関係がどうなったか」までは描かれませんが、
いちおうパールとファスナは
コウを「許した」または「責めない」感じです。
あと、気になったのは
「コウがチャックを殺した」事実が
華麗にスルーされてませんか?
ここ、大事な読み解きポイントなんですが。
まあ、全体的には
ChatGPTさんの芸風である
「無難さ」を前面に押し出した
解答だったと言えるでしょう。
あまり面白味はないけどね。
…いや、
「夕陽」の後に「午後」になった
のは面白かった。
山田さん、座布団一枚!
次回予告
次回の解答者は、
Google落語協会の
Geminiさんを予定しています。
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