たった1人の行動が、僕を変えた。
あの時のことは、今でもはっきり覚えています。
牛丼屋で店長をしていた頃、ある日の締め作業でレジのお金が5000円合いませんでした。
最初は「数え間違いかな」と思っていたんですが、何度確認しても合わないんです。
レシートや売上データを見直して、過去にもさかのぼって確認しました。
それでも、ここが原因だと言えるものは見つかりませんでした。
正直、すごく気持ち悪かったんですよね。
お金が合わないこともそうですが、「もしかして誰かが…」という疑いが出てしまうことが、一番しんどかったです。
さらに調べていくと、なんとなくですが、深夜の時間帯の責任者が怪しい流れになってきました。
ただ、決定的な証拠はありません。
この状況って、すごく難しいんです。
問い詰めるべきか、それとも何も言わずに様子を見るべきか。
もし違っていたら、その人との信頼関係は一気に崩れてしまう。
でも、何もしなければ同じことが起きるかもしれない。
そんな中で、当時の上司に相談しました。
その時に言われた言葉が、今でもずっと心に残っています。
「お金を取ろうとした時に、店長の顔が浮かばなかったのが原因やね」
最初は正直、すぐには理解できませんでした。
でも、その言葉は後からじわじわと効いてきたんです。
つまり、その人が悪いという話だけではなくて、
「この人からなら大丈夫だろう」と思わせてしまった環境があったということ。
もっと言えば、
「この人のために、そんなことはできない」
と思ってもらえる関係を築けていなかったということでした。
あの時は、すごく悔しかった。
怒りよりも、自分は何をしていたんだろうという気持ちの方が大きかった。
もちろん、不正は絶対にダメです。
それは変わりません。
でも同時に、店長としての自分の在り方を、初めて本気で考えた瞬間でもありました。
それからは、管理だけでなく関係を大切にするようになりました。
ルールを作ることも、チェック体制を整えることも大事です。
でもそれ以上に、
「この人の前ではちゃんとしよう」
と思ってもらえる存在でいられるかどうか。
これは飲食に限らず、どんな仕事でも同じだと思います。
お客さんに対しても、ただ商品を提供するだけではなく、
「このお店だから来たい」と思ってもらえるかどうか。
スタッフに対しても、
ただ働く場所ではなく、
「ここで働きたい」と思ってもらえるかどうか。
結局、人は感情で動くもんなんですよね。
たった一人の行動が、自分の考え方や向き合い方を大きく変えてくれたんです。
あの時の上司の言葉がなければ、今の自分はなかったと思います。
だから今でも思います。
問題が起きた時、誰かを責めることは簡単です。
でも本当に見るべきなのは、自分の在り方なのかもしれません。
あの5000円は戻ってきませんでしたが、それ以上に大切なものを教えてもらった出来事でした。
ちなみに、その責任者だった子はあの後すぐに辞めました…。
🌟この記事は、Saka.先生の企画です!
Saka.先生から回ってきました!
先生の記事がいい話で、繋ぐのが難しいですよー笑
キーワードは「たった1人」「経験」で書いてみました。
次は桜井明日香さん。
あとは…任せました笑
Saka.先生!
素敵な企画ありがとうございます!
いいなと思ったら応援しよう!
よかったと思ったら気持ちいただけると喜びます