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屏風折と廊下橋、趣と武の両刀の城【100名城の旅、14城目『大分府内城』】

此度紹介致すのは豊後国(大分県)にある大分府内城。

この城の魅力は
『強さと趣を兼ね備えた縄張り』

である。

早速見てまいろうではないか!



交通・行き方

JR『大分駅』から歩いて10分

見所

現存の中櫓

南側には三つの櫓があって、端の二つが立派に見えるであろう!

じゃが、塀の真中にある櫓こそが江戸時代から残っておる現存の櫓なのじゃ!


名を宗門櫓と申して、江戸時代には宗門帳、現世で申すところの戸籍簿を保管しておったことからこの名になったとされておる。

塀の中に建つ櫓は現存のものが少ないでな、よく見ていくがよい。

手前の南西隅櫓、

大手門、そして奥の着到櫓は復元されたもの。


斯様にして二の丸の大手は復元が進みかつての姿を見ることができるぞ!!

堀と石垣、塀を楽しんだところで城内へ参ろうではないか!

この大分府内城、なんと城内が駐車場になっておる!

車なる鉄籠に気をつけながら城内を散策致すと良い。


宗門櫓を中から見ることも忘れるでないぞ!

城内の見所はやはり天守台と本丸櫓跡じゃ。

立派な石垣が出迎えてくれたわな。

かつては天守があったのじゃが、江戸時代中期に焼失。

それ以降は築かれなかったようじゃ。

藩主を隠す廊下橋

天守台の北側に進むと見えてくるのは日ノ本に四つしか無い名所・廊下橋である!

廊下橋は見ての通り屋根がと壁のある橋のこと、壁と屋根で隠すことで藩主の移動を隠し安全を守る工夫である。

この廊下橋が復元されておるのは他に福井城や和歌山城があるが、それよりも早くに復元されておる。

珍らかで美しい橋であるぞ!

この橋を渡ると山里丸跡地じゃ!

山里丸はかつて能や月見などが行う場所で、この城の風格を感じ取ることができる場所となっておる。

今は埋め立てられておるが、かつては四方を堀で囲まれた孤島のような美しい場所であったと聞いておる


そして府内城の北側にはもう一つ現存の櫓、人質櫓を見ることができる!

二階建てのこちらも良き櫓じゃな!!

そしてこれもこの城の特色であるが、堀と石垣が段々状になっておるのじゃ!

これは元々府内城が河口に面しておって、河口からの侵入を防ぐ為に作られた帯曲輪と呼ばれる堤防型の土手があったことに起因しておる。


河口は埋め立てられ形が変わっておるが、土手は石でどのような形であったかを示しておって現世でも楽しむことができるぞ!

堅守の象徴屏風折れ

その内側の石垣は折れを多用した守りに適した形をしておる。

城作りにおいて重要なのは横矢をかけること、内側に折れるこの石垣からは2方向から敵方を狙い撃つことができるのじゃ。


府内城はこの横矢がけの作りがわかりやすく見えるでな、よくよく見ていくが良かろう!!


大分府内城の歴史

九州の中心地から豊臣恩顧の城へ

府内城のある豊後国は一時は日本屈指の勢力を誇った大大名、大友家の領地であったが、

秀吉の怒りを買ったことで改易となってしもうた。

その後に入った福原直高殿が領地を見聞し、守りに適したこの地に城を築いたのじゃ。

これは外様大名が多かった九州を監視し、おさえとする目的もあり、秀吉の命によるものであった。

直高殿の正室は石田三成の妹で秀吉からの信頼も厚く、この役目を任されたわけじゃな。

もともと、豊後の中心は府内城からほど近くにあった大友氏館であったが、鹿児島城紹介の折に話した島津軍の猛攻を受けて損なわれておったでな。

改めて新たな城を築くに至った次第である。

荷落から荷揚へ

府内城が立つこの辺りはかねてより荷落と呼ばれておった。

大友家がこの地で船荷を下ろしておったことからその名がついたのじゃが、城を築きにあたって荷落では縁起が悪いとして、

地名を『荷揚』に改め、府内城も荷揚城と呼ばれたじゃ。

府内城の原型を作った直高殿であるが、

秀吉の死後に起こった関ヶ原戦いにて義理の兄にあたる三成のおる西軍についたことで、敗戦後に家康殿の命によって切腹して果てた。

その後に入ったのは竹中重利殿、

今孔明の異名で知られる竹中半兵衛重治殿の親族にあたる人物じゃ。

今残る櫓や石垣に加え、かつては海に面しておったこの城に船着場を築くなど、今の姿に通じる形は重利殿が普請したのじゃ。


その後の府内城は主君を変えながらも、藩の中心として明治を迎える。

先の戦で焼かれるも現存する櫓も残す貴重な城として現世と続いておるのじゃ!


蛇足

府内城はいかがであったか!!

この城は天守が現存せず、勾配もなく縄張りも直線を組み合わせた作り、
この整えられた形が現世のものにも扱いやすく、そのためか近隣の駐車場となっておったり帯曲輪が民の憩いの遊具が置かれた公園になっておったりと、実に街に溶け込み、良くも悪くも特別扱いされておらぬ城じゃ。

じゃが!

語って参った通り、貴重な一階建の中櫓が現存しておったり、これまた珍かな廊下橋が復元されておったり、かなり整備の進むかつての姿に近い城郭でもある。


故に訪れたものはさらりと見過ごすことなかれ、隅々まで見ていってほしいしろじゃ。
我が気に入りの城の一つでもあるぞ!


府内城紹介はこの辺りで終いじゃ!

次は山城界の人気者・岡城を紹介して参ろうか!!

100名城制覇まで残り八十六城

これよりの城巡りの旅も楽しみにしておれ!!

さらばじゃ!!


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