ジャカルタの大気汚染 早朝が一番ひどいのはなぜ
わたしは朝走っているのですが、大気汚染がひどいなと感じることが増えてきました。
思い返してみれば、ちょうど1年ちょっと前に、大気汚染のひどさに閉口して走るのを辞めたくらいですから、乾期の時期は悪化するのだろうと思います。
そして、IQAirのデータを見ているときに、あることに気づきました。

赤い棒は「健康に有害」、オレンジは「敏感な人の健康に有害」、黄色は「普通」を表します。
なぜかわたしが走る朝5時、6時台がピークで赤いのです。
1.なぜ活動が活発な昼ではなく、長く寝静まった後の方が高いのか
わたしはショックでした。
なぜ朝走るのかといえば、まだ涼しい方だというのが理由ですが、大気汚染がましな方だと思い込んでいたからです。
ジャカルタの大気汚染は、車やバイクの排気ガス、バスやトラックの黒鉛、工場の排気ガスといった、通勤や生産活動に伴って発生するタイプです。
朝夕の通勤時間の大気が一番汚れていて、人々が静かに眠っている間に汚染された大気は風によりどこかに運ばれてきれいになるだろうと考えていました。
「放射冷却による接地逆転層」が原因
夜間から早朝の時間は、地表面が放射冷却で急速に冷え、地表付近に冷たい空気の薄い層ができ、その上に相対的に暖かい空気の層が"蓋"をする状態になります。
この状態になると、汚染物質は上空に抜けられず、地表付近の薄い空気の層に閉じ込められたまま蓄積していきます。
日中は太陽で地表が温められることで、地表付近の空気が上昇気流を起こして混ざり合い(対流混合)、汚染物質が広い体積の大気中に拡散されるため、濃度は薄まっていきます。
風速データもこれを裏付けています
IQAirの1時間ごとのデータを見てみましょうか。字が小さくてすいません。

昼間(14:00~17:00):風速20km/h前後
夜間(18:00〜6時頃):風速12km/hから低下していき6km/hまで下がる
わたしは朝出るときに窓を少し開けて風が入るようにし、戻ってきたら閉めるようにしていますが、朝より夕方の方が風が強いです。
2.ジャカルタのように早朝だけ大気汚染レベルが高いのは実は珍しい
放射冷却現象はどこでも起きるから、地面の冷えた空気を暖かい大気が蓋をして汚染物質がたまりがちと思いきや、その手のタイプは例外らしいです。
普通はわたしの予想通り、朝夕の通勤ラッシュ時に大気汚染が高まります。つまり、大気汚染のピークが1日に2回くるのが普通です。
ジャカルタ、スラバヤ、ポンティアナックがインドネシアでは例外的な単峰性ピークを示します。
下の図の左上がジャカルタ、真ん中上がスラバヤ、右下がポンティアナックです。

今回のテーマとは関係ないですが、乾期と雨期の大気汚染レベルの差がグラフにはっきりと出ています。
赤線が乾期の大気汚染グラフ、青線が雨期の大気汚染グラフで、左上のジャカルタのグラフを見ると、明確に雨期の大気汚染レベルが低いのが分かります。
緑はコロナ禍の時期の大気汚染レベルです。
おもしろいのが都市によっては雨期と乾期の大気汚染にあまり差がなく、見ると1日のうち大気汚染が低い時間帯では、乾期と雨期にかかわらず一定というのが、一般的な現象のようです。
これはわたしの仮説ですが、大気汚染が激しければ激しいほど、雨や湿気がキャッチして地面に落とすインパクトは大きくなり、大気汚染の程度が低いと雨が降ってもキャッチ率が低くインパクトが出ないのでしょう。
3.乾期の屋外ランニングはどうしたらよいのか
乾期の時期の早朝は、明確に「健康に有害」と示されていますから、本来であれば走らない方がよいと思います。
ですが、毎日、確実に、必要な運動時間を確保できるのは早朝だけで、しかも気温も低めということを考えれば、早朝を外すと練習時間の確保が難しくなりそうな気もします。
わたしの今の対応策は、スポーツジムのトレッドミルで走る時間を増やすの一択です。
今は平日5日のうち2日程度と日曜をトレッドミルの時間にあてていますが、乾期の時期は平日3日と土日の両方をトレッドミルにするようにします。
屋外を走るのは火曜と木曜だけ。
ジムは朝6時からしかやっていないので、90分運動時間を確保しようと思うと、6時開始では間に合いません。5時くらいから走りたい。
ジャカルタは電気自動車や電動バスが増えてきたから、大気はきれいになっているだろうと思っていたのに残念です。


おわり
