null²体験 × 落合陽一塾
尊敬する落合さんがシグネチャーパビリオンを作られるということで、とても楽しみにしていた関西万博。開幕すると以前のネガキャンが嘘のように、大変盛り上がっていますね。
そしてnull²、最初にコンセプトムービーを見た際には、これがどう具現化するの?と「?」がたくさん浮かんでいましたが、当時の私の想像をはるかに超える外観の美しさです。
ヘッダーはインスタレーションモード待ち中のnull²越しに見た水上ショーで、鏡の彫刻が更に幻想的な姿になっています。
こちらの動画もいつまでも見てられます…音楽含め、ご自身の手作りってすごすぎる。。(見ていると、次男が「あせんと♪」と合いの手を入れてくれるようになりました)
万博落合陽一館null²オープンして3週間! おかげさまでたくさんの方にお越しいただいてます! みんなありがとう! 連休中も待ってます! #null2 #expo2025 #nulldendria pic.twitter.com/BSFMCqDk7U
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) May 1, 2025
予約困難ダイアログモード
ご本人の広報力の後押しもあり、SNSでのnull²評価がうなぎ上りで、それに伴い倍率もすごいことに…人気館だと2か月前抽選全落ちが頻発してますが、熱望してても事前の確約が得られないのは辛い。。
※5/11より12時・14時・16時に当日予約枠が順次解放されるとのこと。福男ダッシュが求められる朝一整理券取得より安全性と確率が上がりそう。
私は倍率が上がる前の二ヶ月前抽選で、null²予約枠=ダイアログモードをゲットできていました。
しかも、私の予約日時は、落合陽一塾(以下、落塾)の月1オフ会に重なるという偶然が。オフ会はオフライン・オンライン共に開催されるため、null²前からzoom参加しようと思い立ちました。
体験前の事前準備
さて、null² ダイアログモードを充分体験するには事前準備が必要です。
詳細はぜひ、塾生(=落塾入会者)せんがさんの「旅のしおり」note(特に第6章)をご確認ください。
せんがさん、魂のみの来訪でここまでのnoteを書き上げたそうです…え、なにごと…?
ダイアログモードは「フィジカルの鏡」と「デジタルの鏡」から構成されますが、「デジタル」部分ではデジタルの自分との邂逅が可能です(予約者のうちランダムで選ばれた3名)。
そのためには、自身の3Dデータが必要。
null²の館の横には3Dスキャン用のスキャンタワーが備えられており、スキャンしている動画を見て、これを体験することも楽しみにしていました。しかし、雨天もボランティア不在の日もスキャン不可とのこと。
…事前に行くしかない!と思っていたところ、予約日前に落合さんがnull²前でVJをするという情報をゲットし、そのライブ鑑賞+スキャン目的で万博に伺うことに。
必要アプリを入れ、ミラードボディ®内で3D以外は登録済みの状態で当日を迎えました。
どんな自分を3Dスキャンしてもらう?に際して、かねてから、万博にはnull²概念コーデで臨みたいと考えており、集めていたアイテム達があります。

帯は鏡をイメージしたけれど、魚の体表っぽくもある。
3Dスキャン、叶わず?
ライブ終了後(新種のImmigrationsB:詩の朗読×テルミンがサウンドに加わるバンドでとても面白かったです)、私は愕然とします。
スキャンタワー、稼働していない…!
がっかりしながら、外観を眺めていると
…お隣くらげ館前で落合さん何かパフォーマンスしてない?(めちゃくちゃ楽しそうだった)
終了後に挨拶をすると、ジセカイの大木さんが私のスキャン用コーデを拾ってくださり、ちょうど現れたご担当の方に繋いでくださいました。
スキャンブースは予約の方専用のため、今日の予約じゃないんですけど、と話すと「むしろそっちの方が良いです!」とのことでスキャンして頂く。
なお、服装はひらひらしたものがスキャンに不適だそう。着物の裾は強風ではためくし、私の羽織物はひらひらかつ、無駄な紐まで付いているという…そして、西日が差す時間帯は、タワーの底面に反射してスキャンが厳しいとのこと。
そんな悪条件のなか、試みてくださる。
「Aポーズで」「やや足は開いて立って」
「1mmも動いちゃダメですよ」(超むずい)
と言われつつ、スキャンして頂く。
周りをぐるぐるスキャン体験、面白い!そして完全に道行く方からの鑑賞物化する稀有な体験でした。
登録 →無理
周囲のノイズを除去してくださり、再度トライ →無理…
「じゃ、自分が撮りますね!」と、スマホ手持ちでスキャンしてくださる。
…なんという神対応…!
登録の際は祈りの境地 →ついに成功!!!
「着物だと足の間が黒く抜けちゃいますね」とコメント下さりつつ、「楽しんでくださいね!」と爽やかに去っていかれた救世主は、ミラードボディ®内にもいらっしゃる、キムラさん。
その後、体験者用にこのような動画を公開されており、その道のプロに撮影頂いたんだなぁと…(ノイズ除去についても別投稿でやり方を紹介してくださってます。なお平日のボランティア募集中)
映像も作ったので動きの速度感はここで確認してみて。ちなみに自分のデバイスはiPhone16proです。#Scaniverse #null2 #expo2025 pic.twitter.com/VwaBc9uKka
— KIMURA (@masakimura) May 6, 2025
「いくらでも変更可能ですからね」というお声掛けを頂きましたが、キムラさんとの邂逅が無ければ絶対に得ることができなかった3Dデータ、大切にします。ありがとうございました!
予習は漫画と絵本
さて当日。事前予約勢には、メールで予習として漫画と絵本を読むことが推奨されます。絵本スタイル、とても良い…
なお、2つのモードについて落合さんはこう語られてます。
ここのところがすんなり入るかどうかが落合館の試金石.ここがすんなり入らないならインスタレーションモードのがおすすめw #null2 #expo2025 https://t.co/B9bNb9skoI pic.twitter.com/Qm2XJsROQj
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) May 6, 2025
ヒト:「じゃあぼくはもうかしこくないの?」
けいさんき:「うん。でもかしこいのはきみのちょっとしたおまけだから、きにしなくていいよ」
o3の賢さを前に、これを否定可能な人類はいるのか…?
ただ、この2つは全くの別物なので、すんなり入らないからとダイアログモード抜きで考えてしまうのはとても勿体ないと思います。
だって、コンテクストなしでも、圧倒的な美しさで鑑賞者を魅了するのが落合さんのメディアアートだから。ライフゲームやデジタル粘菌を知らなくても、高輝度LED映像が網膜に投影される際の美しさは同じです。
その内包する意味について思いを馳せることは、鑑賞の際のちょっとしたおまけです。
さぁ、体験当日
オフ会開始後は、zoom内の人にnull²外観の美しさよ届け!と撮影していました。
この日はWindsurfを用いたバイブコーディングがテーマ。
各自面白いものを作りましょうというワークショップ形式の会でした。
「zoomの人は何をやってるかな」で、私がnull²前にいることを察知する落合さん。
「もうちょっと左に行ってくれる?目に映るところくらいにいてくれると」という呼びかけが。
目に?映る??

深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ 感
中央の目はカメラが内蔵されており、行き交う人々をカウントしていたようです。(後で動画を見ると、似非関西弁の鮨ヌルご主人が内在していて驚愕)
「両手挙げて」「もうちょい前かも」からの(傍から見ると完全に奇行)
「超いるいる!」と、私の存在はそのカメラ超しに東京の会場に伝わったそうです。空間を超え、沸いてくれるオフ会会場。
アテンダントさんへzoom越しに話を通して頂き、「中を中継してきてね~」と、いざ中へ!

インフィニティミラー内に自身がいるという、今までに無い経験。
自身のミラードボディを体験のために送る操作をしている時間に、解説をしてくださいます。
高輝度LEDの熱は水冷管を通して対処していることや、床は人の場所が検知されて動いていることなど。
ご本人の作品体験中に、中継しながらイヤホン越しに解説頂くって、推し活ここに極まり…!を感じる経験でした。
ストーリー開始時には「ヌルの森を楽しんで〜」と送り出して頂きます。
ヌルの森

(もしここにも忖度働いていたらすみません…)
「好き」を映像化しやすい物にすると⭕️
推奨された予習はこなしていたものの、体験した方の感想類は「知ってると体験した時の感覚が減じる」と考えて避けていました。
よくある「あ、これ知ってる」からの受け取り量減を、できれば避けたいという思いで。
(体験後は、いやこれいくらネタバレあっても無理だわ感を抱いてます)
私は「入れ子構造」と「主体と客体」に最も「!!!」となったので、これを読んだ後に体験された方は「これか!」となってください。
予習オフ会終了後に撮影されたのが、せんがさんの「旅のしおり」noteの冒頭でも紹介されている「バイブコーディングと万博」動画です。
私が体験したのは「は?」エンドなのだそう。(その後ストーリー変更あり)
「は?」エンド、
だいぶ、終わった後は茫然としていました。
私のイメージとしてはこの儀式的経験、おかざき真里さんの「阿・吽」7巻で、空海が恵果大和尚に「解体」を施されるシーンが重なっています。
(手持ち電子書籍の、とあるページをスクショして載せたい葛藤がすごい)
そして、null²体験から間を置かずにこちらの投稿を拝見し、腑に落ちます。
「エヴァ」っていう人と「ガンツ」っていう人と「ハーモニー」っていう人と「わたしは慎吾」っていう人と「2001年宇宙の旅」っていう人と「3001年終局への旅」っていう人と「幼年期の終わり」っていう人が観測されています.
— 落合陽一 Yoichi OCHIAI (@ochyai) April 29, 2025
実は「般若心経」なんです.#null2 #expo2025 https://t.co/IiA91aPwHd
(リプ欄に記載されている、絵本のようなトーンの「般若心経」かなり良いのでぜひ。これを読むと書きたくなり、GWは久々に写経しました)
そして後日、こんな解説記事を読む。
null²、各自の無意識にサーチを当てる装置なのかもしれないと思いました。
枝葉末節を省いているからこそ、各自が持っているデータセットの差違により、どのような波紋が生じるかが異なる、万博において異質のパビリオン。
それ故に最難解であり、null。
ご著書「半歩先の思考法」の中にこのような一節があります。
"何を覚えていて、何を忘れていて、何を拠り所に生きていかないといけないか、というあらゆるこだわりを徐々に捨てながら、透明な自分を目指す中で出てくるほんの僅かな違いが感性なのかなと思っている。"
建築も展示も体験も、圧倒的密度で落合さんなのに、自身の感性に委ねられる余白を感じるという不思議。
「もりできごうなんてひろわなければよかったのかもね」

この投げかけを、どう取り扱うか?
やっぱり結局、ものを考える時には自分の土俵に持ち込むしか手が無いんです、ホモサピ。
先日私は、疫学者である佐々木敏先生のとても熱い講義を受け、その中で「統計学の中だけでなく、日々の生活の中で帰無仮説を考えると良い」というアドバイスを頂きました。
帰無仮説:null hypothesis
きごうの方が概念として大きいですが
「始めに、言葉ありき。言葉は神とともにあり、言葉は神であった。」
と定義するのは、ヨハネによる福音書の冒頭です。
「きごうを拾わない」は、ホモサピエンスに突き付けられる、最大の帰無仮説なのではないか?
拾わなければ良かったのかもしれないきごうを「拾った」我々。
その反実仮想「拾わなかった」我々がどう生きているか想像される姿をo3に考えてもらいます。
得られた回答を読んで思いました。その世界に行きたいとも思わないし、その世界で自分が幸せな姿を、私は想像できないなと。
いや、記号を手放し続けた自分はその世界にいることが自然だと感じるのか…? わからない…
結果、般若心経と併せて、「いま」を楽しく生きようという、極めてシンプルな結論に至りました。
そして「かしこさがひとのちょっとしたおまけ」であっても、学ぶことそのものが楽しいからと、学ぶことをやめないだろう方々と接する機会が多くて、私は幸せです。
そしてそういう方々は生成AIとの協働に積極的。
次男が「チ。」のオープニング曲であるサカナクション「怪獣」の「この世界は好都合に未完成 だから知りたいんだ」を朗々と歌い上げていて、「ですよねー」となりました。
prospectiveに物事を見る人は、これからの世界はきっと、更に楽しい。
好都合に未完成である世界の縮図:万博が2025年に日本で開催されて、本当に良かったと思います。
落合陽一メディアアートの集大成
null²が落合さんのメディアアートに触れる最初の機会ではない身にとっては、これまでの作品との連続性を随所に感じる、たまらないパビリオンです。
私は歴が浅いので、動画を介して実物が見たいと憧れていたコロイドディスプレイとLevitropeが、茶室内に展示されていてとても嬉しかったです。
それにしてもこの茶室、外からはその存在を認知出来ないので、予約や整理券なしで鑑賞できるのに、道からの外観だけで終わっている方々が大半で、すごく勿体ないと感じています。特に日没後。
ぜひ、物販自販機とその横の展示をご覧になった後、左に回り込んでご鑑賞ください。(スタンプの密度もこのパビリオン、やばいです)
落合さんのある程度まとまった期間開催される展示会は、会期中に変化を続けるということも大きな特徴です。なので私は出来ることなら前半と後半で2度は行って、その差異を確認したい派です。
さてこのnull²、オフ会後の動画内で当時version 0.1-2という衝撃の事実が明かされます。オープンからは10バージョン上がったそうなのに…
テクノロジーの進化が5年前の想定に間に合ったということを、落塾に属する中で経時的に知っていましたが、そのうえでの 0.1-2…
正直、アバターの不気味の谷を越えてない感に残念さは感じていて、今後ぬるっとするのかしらと気になるところです。
どう変化するのか、万博後半期間にダイアログモードを再度体験したいですが、この予約の困難さを前に、それは叶うのでしょうか…?
楽しさって共有したいよね
先日、私きっかけで落合さんのご著書を手にし、その後どんどん深めてくださっている方がいるのですが(以前noteを共有させて頂いたmomoさん)、その方から「おかげで毎日めちゃくちゃ楽しいです」というお言葉を頂いて、とても嬉しかったです。
楽しさを共有できる関係性が増えたら、楽しさはもっと増すなという実感を抱いています。
私は落塾、落合さんから楽しみを共有してもらう場と認識しています。
案内ページには「生涯教育」なんてお堅く書かれていたりしますが、そこにあるのは新しい形の「教育」なのだと感じています。
(教育=熱の授受、は圧倒的mJOHNSNOW / mMEDICI)
世代も属性もばらばらな人たちが集って、楽しいって最高じゃないですか?
なお、私が裏でnull²中継したオフ会は、落合さんが「みんな今日集中力高すぎでしょ」とつっこみを入れるほど、各自の面白いもの作りに没頭する空間だったようです。
今日はWindsurf使うから入れてきて~という事前の声掛けからレンタル用パソコンを持参くださる方や、オフ会後に「Windsurf勉強会」の開催を決めてくださる方が自然発生するというのが落塾。なんて素晴らしい…(お詳しい方が高頻度で〇〇えもん化してます。いつもありがとうございます!)
そして小学生まで同伴可能なため、落合さんが専門的な話を繰り広げる傍らで、お子様方が折り紙に取り組んでいらっしゃったりする、なんとも良い感じの環境が構築されています。

最後にnull²へ話を戻すと、体験後は更に「null²生きてる」感が増しました。
「もとのあなたへはもどれません」
以上、スペシャルな日の経験を残しておきたくて書いた日記でした。
お読みくださり、ありがとうございました!
