二人で暮らせば、支え合えると思っていた。
これは、30代になった頃の話です。
結婚したら、
暮らしはもっと楽になると思っていた。
一人で何でも抱えるより、
二人で暮らした方が、
きっと少しは楽になる。
そんなふうに思っていた。
お互い経営者だった。
仕事量も、
責任も、
どちらかだけが軽いわけではなかった。
住む場所も、
お互いの職場の中間くらいになる場所を選んだ。
家賃や光熱費は、
夫が負担してくれていた。
だから私は、
食費や日用品を出し、
家のことをやるようになった。
最初は、
それでいいと思っていた。
役割分担なんだ。
そう思えば、
納得できる気がしたから。
でも、
暮らしは思っていたより単純じゃなかった。
仕事を終えて帰る。
スーパーへ寄る。
献立を考える。
料理を作る。
食べる。
片付ける。
気づけば、
家へ帰ってから、
もう一つの仕事が始まるようになっていた。
夫も仕事で疲れて帰ってくる。
それは分かる。
私も同じだった。
だから、
「なんだか、おかしいな。」
そんな小さな違和感だけが、
少しずつ積もっていった。
今振り返れば、私には、
別の暮らし方もあったのだと思う。
家事も、お金も、
お互いが無理のない形で支え合う暮らし。
でも、その頃の私は、
そんなことさえ言葉にできなかった。
ただ、暮らしには、
お金だけでは測れない重さがあることを、
少しずつ知り始めていた。
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私が求めていたのは、一回の外食ではなく、「一緒に暮らしを支える」という実感でした。
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積み重なっていた違和感は、ある一言で決定的なものになりました。
7月20日 21:00 公開予定
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