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医療、介護に励む方々へ 患者様の生活を本当に支えるために必要なこと


医療職、特にリハビリテーション職種において、「患者様の生活を支える」という言葉は日常的に使われています。しかし実際に生活を支えるためには、単に身体機能を改善するだけでは不十分であり、患者様の視点に立った関わりや介入が欠かせないと感じています。

では、その「視点」はどのように身につけるのでしょうか。

研修や勉強会で学ぶことももちろん大切ですし、日々の臨床での積み重ねも重要です。ただ、それと同じくらい、あるいはそれ以上に大切で、しかも今日からすぐに実践できることがあります。

それは、自分自身の人生や生活を大切にすることです。

医療職の方々はとても献身的で、患者様のために自分の時間や体力を後回しにしてしまう場面も少なくありません。その姿勢は本当に尊いものですが、一方で、自分自身が疲弊してしまっては、患者様を心から支え、元気になっていただくことは難しくなってしまいます。

だからこそ、自分の人生、生活を丁寧に生きることが大切です。

例えば、子供の運動会や生活発表会に参加したときのことを思い出してみてください。成長した姿に感動したり、頑張っている様子に胸を打たれたりするあの感覚。そういった体験をしっかりと家族と味わえていると、患者様が「孫の運動会に行きたい」「家族の行事に参加したい」と話される気持ちが、より具体的に理解できるようになります。また、必要な動作や環境も想像しやすいでしょう。

その気持ちが分かることで、支援の内容は大きく変わってきます。

ただ「歩けるようになる」ではなく、
「その場所に行くためには何が必要か」という視点に変わります。

身辺動作は自立しているのか
移動は歩行か、それとも車椅子か
自宅の環境はどうなっているのか
付き添ってくれる家族はいるのか
車までの距離はどれくらいか
駐車場から会場まではどのくらい歩くのか
段差はあるのか、トイレは使えるのか
観覧時間はどれくらい続くのか
これらでもまだまだ不十分です。

『ひ孫が産まれたので抱っこしたい』
であれば、何ヶ月で何kgか
頸はすわっているか
赤ちゃんの急な動きに対応できる体幹、上肢の筋力、安定性、巧緻性はどうか
など、目的により様々です。

こうした具体的なイメージは、単なる知識だけではなく、「自分の生活を通して得た実感」から生まれるものです。

自分自身が日々の生活の中で感じたこと、嬉しかったこと、不便だったこと、感動したこと。それら一つ一つが、患者様の生活を理解するための大切な引き出しになります。

医療職は、患者様の人生に深く関わり、その生活を支えることができる、とてもやりがいのある仕事です。そして、あなたでなければならないと待っている方も確かに存在しています。

だからこそ、その期待に応えるためにも、まずは自分自身の生活を大切にしてほしいと思います。

自分の感情や感性を大事にしながら生きることが、結果として患者様の生活をより深く理解し、より良い支援へとつながっていきます。

遠回りのようでいて、これが一番の近道なのかもしれません。


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