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薬剤師ママがFP3級を取った理由|教育費の不安から始めた、わが家のお金の見直し

教育費の記事を読んだはずなのに読み終わったあとに残ったのは安心ではなく、もっと大きな不安でした。

教育費はいくら準備すればいいんだろう。
マイホームは買うべき? 保険はこのままで足りている? 老後のお金は?

子どもが生まれてライフステージが変わるにつれて、お金への不安がひとつ、またひとつと増えていきました。

ある日、教育費についての記事をスマホで検索したことがありました。でも、出てくるのは専門用語ばかり。読んでも結局よく分からず、手元に残ったのは「なんだか大変そう」という漠然とした不安だけでした。教育費の記事を読んだはずなのに読み終わったあとに残ったのは、安心ではなくもっと大きな不安だったのです。

そのとき、ふと気づいたんです。私がこんなに不安なのは「知らないから」なのかもしれない、と。

正体の分からない不安を抱えたまま、モヤモヤし続けるのはしんどい。だったら、その正体を自分の目で確かめてみよう。そう思って、私はFP3級の勉強を始めました。

この記事では薬剤師でありながらお金の知識はほとんどなかった私が、なぜFP3級を取ろうと思ったのか。そして、学んだことをどう「わが家のお金」に落とし込んだのかを、ありのままに書いていきます。

きっかけは、お正月の「何か挑戦したい」

FP3級の勉強を始めたのは、復職して8ヶ月が経った2026年のお正月でした。

年の始まりの、あの少し背筋が伸びる空気の中で「今年は何か新しいことに挑戦したい」という気持ちが湧いてきました。そこで思いついたのが資格の取得です。

実はFP3級への挑戦は2度目でした。新入社員だった2020年に一度勉強しようとして、あっさり挫折した経験があります。薬剤師国家試験からやっと解放されて「もう当分、勉強はしたくない」という気持ちと新社会人として覚えることが多すぎて、とても手が回らなかったのが理由でした。

お金の勉強そのものは、その頃から少しずつ続けてはいました。2020年からはYouTubeで学びながら旧NISAで投資を始めていました。とはいえ当時は知識がなく、「YouTuberの言う通りに投資すればうまくいく」と思い込んでいました。「この銘柄が良い」という情報を鵜呑みにするばかりで、自分の判断で選べていない状態だったのです。

それから結婚・妊娠・出産・育休・復職と、私の生活は大きく変わりました。変わるたびにお金について考える機会は増えていきます。守るべき家族ができた今、あの頃のように人任せのままではいられない。そんな思いも芽生えていました。

だからこそ、一度は諦めたFP3級にもう一度向き合ってみたくなったのです。

そしてもうひとつ、ひそかな目的がありました。しばらく本格的な勉強から遠ざかっていた自分が、育児と仕事をしながらまた勉強できるのだろうか。それを確かめてみたい、という気持ちです。少しだけ、自分を試してみたかったのかもしれません。

育児と仕事の合間に、毎日1ページ

とはいえ、勉強時間の確保は想像していた以上に大変でした。

私の勉強時間は寝かしつけと家事がすべて終わった、夜22時半から。ここから約1時間がようやく手に入れた自分の勉強タイムでした。そして翌日、仕事の昼休憩に前日の復習をする。これが基本のスケジュールです。

でも、毎日きっちりこなせるわけではありません。疲れ果てて机に向かう気力が残っていない日も当然あります。

そんな日のために私はひとつだけルールを決めました。「どんなに疲れていても、必ずテキストを開く」ことです。

たとえ1ページでもいい。いえ、正直に言えば、眺めるだけで終わる日だってありました。それでも、少しでもテキストに触れていれば、「今日もちゃんとやれた」と自分を納得させられる。この小さな達成感が、折れそうな気持ちを何度も支えてくれました。

勉強法は完全に独学です。テキストと問題集を1冊ずつ買い、こう進めました。まずテキストをキリのいいところまで読む。次に該当範囲の問題集を解く。そして問題集からテキストに戻り、大事なところを再確認して印をつける。これをテキストと問題集で3周くり返しました。

少ない勉強時間をコツコツ積み重ねて、3ヶ月で合格することができました。

派手な勉強法ではありません。でも、「毎日1ページでも」という積み重ねが、限られた時間の中でも結果につながることを身をもって知りました。

FP3級を勉強して見えた、3つのこと

勉強を進める中で、「そうだったのか」と思わず声が出そうになる発見がいくつもありました。中でも印象に残ったのは、次の3つです。

①給料から引かれるお金の意味
会社からの給料が、色々なものを引かれた後に手元に来ていることはもちろん知っていました。でも、その「引かれているもの」の中身を一つひとつ具体的に知ったとき、思っていた以上に多くの種類があることに正直ぎょっとしました。毎月こんなに引かれていたのか、と。同時に仕組みを知ることで負担を軽くできる制度があることも見えてきて、知らないままでいるのは損だなと痛感しました。

②保険は「何に備えるか」で考えるもの
それまで私は保険を「入っていれば安心なもの」と漠然と捉えていました。でも本来は、「何に備えたいのか」から逆算して考えるもの。この考え方を知ったときは目からうろこでした。不安だから入るではなく、必要な保障を見極めて選ぶ。この視点が、後のわが家の判断を大きく変えることになります。

③お金は「貯めるだけ」でなく「育てるもの」
お金は貯金するだけでなく、時間を味方につけて育てていくもの。頭では何となく分かっていたつもりでしたが、制度や仕組みを学んで理屈でつながったとき、ようやく本当の意味で腑に落ちました。

勉強したことを、わが家に落とし込んだ

FP3級の勉強で得た知識はテキストの中だけで終わらせては意味がありません。私は実際に「わが家のお金」に一つずつ当てはめて考えてみました。

まず、家計簿をつけて収支を把握することから始めました。改めて数字にしてみると何にいくら使っているかが見えてきて、見直すべきポイントもはっきりしてきます。

①保険について
保険は加入を検討していた時期もありました。でも、必要保障額を自分で計算してみた結果、わが家の場合は入らないという判断をしました。以前の私なら「不安だから」と何となく入っていたかもしれません。でも今回は、自分で計算して納得したうえで決められた。この違いは自分の中で大きなものでした。

もちろん、保険が不要という意味ではありません。必要な保障は家庭によって違います。ただ、わが家の場合は必要保障額を考えた結果、今は新たに加入しないという判断をしたというだけのことです。

②マイホームについて
マイホームについても、あらためて夫と話し合いました。そして、しばらくは購入しないという結論を出しました。

このとき私の中で基準になったのが、住宅費を「払えるか」ではなく「教育費と両立できるか」で見る、という考え方です。

マイホームには住宅ローンだけでなく、固定資産税や修繕費、管理費などもかかります。少なくとも、住宅ローンの返済額だけで判断できるものではないと感じました。今のわが家にとって一番の目標は、子ども2人分の教育費を準備することです。その目標と天秤にかけたとき、今はマイホームは必要ないと迷わず納得して判断できました。

もうひとつ、理屈だけではない理由もあります。子どもの成長やライフステージの変化で、必要な家の大きさや部屋数は変わっていきます。今はまだ、その変化に柔軟に対応できる賃貸の方が、わが家には合っていると感じました。

そう考えるようになった背景には、実家に帰省したときの、ある気持ちもあります。生まれ育った実家が今もそこにあるのは、やっぱり嬉しいものです。でも一方で、子どもが巣立った後の実家は両親2人で暮らすにはなんだか広すぎて、少しの寂しさも感じました。家の「ちょうどいい大きさ」は時とともに変わっていくのだと、そのとき実感しました。

③教育費について
そして教育費はNISAも活用して準備していく方針にしました。子ども2人分の教育費をざっくり概算し、そこから逆算して毎月いくら積み立てればいいかを計算します。学資保険も一度検討しましたが、わが家はNISAで準備すると決めました。

もちろん、NISAには元本割れのリスクもあります。そのため、すぐに使うお金ではなく長期でじっくり準備する教育費の一部として活用する方針にしました。

積み立てる額が決まると、それが自動的に「先取り貯金」になります。残ったお金で生活する形になるので、家計の見直しも自然と同時に進んでいきました。

ただし、この時点ではまだ、かなりざっくりとした概算でした。あとから本気で試算し直したときに、私は別の意味で愕然とすることになるのですが、それはまた別の話です。

不安が「行動する力」に変わった

FP3級を取って、一番変わったのは気持ちでした。

「知らないから漠然としていた不安」が、「具体的に分かる課題」に変わったのです。正体の分からなかったモヤモヤが、ひとつずつ形になっていく。不安がゼロになったわけではありません。でも、正体さえ分かれば、あとは一つずつ向き合えばいい。立ち向かうための武器を、ようやく手に入れたような感覚でした。

そしてもうひとつ。育児と仕事をしながら、資格の勉強を両立して合格できたこと。この経験が私にとって思いがけず大きな自信になりました。

「私にも、まだできることがある」

そう思えたことが実は、副業に挑戦してみようと一歩を踏み出す出発点にもなっています。あのお正月に「何か挑戦したい」と思っていなければ、今こうして文章を書いていることもなかったかもしれません。

これから学ぶあなたへ

最後に、お金の勉強を考えている方に伝えたいことがあります。

FP3級の勉強では、お金に関する知識を幅広く得られます。本当に有益な勉強でした。でも、大切なのは資格を取ること自体ではないと、私は思っています。

本当に大事なのは、勉強を通して得た知識そのもの。そして、その知識を自分の家庭に落とし込んで実際に行動を変えることです。資格を取っただけでは、正直何も変わりません。学んだことをわが家のお金に当てはめて初めて、景色が変わり始めました。

「育児と仕事の合間に、勉強なんてできるだろうか」

始める前の私もそんな不安でいっぱいでした。でも、昼休憩や寝かしつけの後の時間を使って、毎日少しずつ進めれば時間はちゃんと確保できます。まとまった時間なんて、なくてもいいんです。

毎日1ページでもいい。その積み重ねが、いつか漠然とした不安を行動する力へと変えてくれる。私はそう信じています。

この記事が、お金のことで漠然と悩んでいる方の小さな一歩のきっかけになれば嬉しいです。


▶︎つづけて読みたい
・教育費への不安から始めた家計の見直し。実際に何をやめて、何を始めたのかは、こちらの記事に書きました。

▶︎あわせて読みたい
・お金の不安から始めたのは、家計の見直しだけではありませんでした。副業を始めた理由と最初の一歩を、いちばん最初の記事に書いています。


※この記事は、わが家の体験談として書いたものです。保険・住宅・投資の判断は、家族構成や収入、資産状況、価値観によって異なります。ご自身の状況に合わせて、必要に応じて専門家にも相談しながら判断してください。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

【執筆者プロフィール】
真紀|薬剤師ライター
現役薬剤師/2児の母(3歳・2歳)/時短ワーママ
医療・育児・働き方・お金について、自身の経験をもとに書いています。
執筆のご依頼は、noteのメッセージ、またはX(@maki_pharmacist)のDMからお気軽にどうぞ。

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