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びっくりo3-miniの数学的能力

こんにちはmakokonです。先日OpenAI-o1に今年の共通テストを解かしてみるとその成績は東大合格レベルという動画を見ました。
動画はOpenAI o1の能力を見たものでした。
正直なところ、共通テスト程度が解けたとしても、数学の理解は別物だし、大規模言語モデル(LLM)が東京大学理系レベルの数学問題を解けるという主張には懐疑的でした。しかし、実際にLLMを試してみたところ、その能力に驚愕しました。LLMは、複雑な数学的概念を理解し、高度な問題を解く能力を示しており、東大理系レベルに到達している可能性すら感じられます。
今回は、最近発表されたo3-miniに解答してもらいました。


問題 1983年東大理系数学より

回転放物面を平面で切断したときの体積を求める問題。
問題の選定について、先の動画では、画像認識部分の問題による誤答があったということなので、画像認識の改善程度も知りたかったのですが、問題がテキストのみで提示されている問題を選択しました。さらに、人間が解くときには、問題に沿った絵を書いたほうが格段に理解しやすい問題なので、テキストによる空間理解を試すにも良い問題だと考えました。
この問題難易度は中程度だと思います。当時の受験生に正解を出してほしいと考えている問題群の中では、難しい方かもしれません。
(結果から見るともう少し難しい問題を選んでも良かったかもしれません)

問題
放物線 y=3/4−x^2 を y軸の回りに回転させて得られる曲面 K を原点を通り回転軸と 45° の角をなす平面 H で切る。曲面 K と平面 H で囲まれた部分の体積を求めよ。

LLMの回答

システムプロンプト

なお、LLMに与えたシステムプロンプトは、「あなたは各専門分野に精通した優秀なアシスタントであり、質問に対し、日本語で丁寧に答えます」です。
その他のパラメータはデフォルトです。

o3-miniの回答

o3-miniの提示した解答案です。
解答方針の説明から始まって、必要な要素を丁寧に説明しています。変形例は、受験生としては少々まどろっこしい気もしますが、まずまずだと思います。

以下のような方針で解きます。

【問題設定】

放物線
  y = 3/4 − x²
を y軸回りに回転させると,変数 x が (x²+z²) に置き換わり,3次元空間では
  K: y = 3/4 − (x²+z²)
となります.また,「原点を通り回転軸と45°の角をなす平面」は,たとえば
  H: y = z
ととることができます(実際,H の法線 (0,1,–1) と y軸 (0,1,0) との間の角は cos⁻¹(1/√2)=45° となります)。

【K と H の交線】

平面 H の式 y = z を K の式に代入すると,
  z = 3/4 − (x²+z²)
整理すると
  x² + z² + z − 3/4 = 0.
この式は z に関して平方完成すると,
  x² + (z² + z) = x² + [(z+1/2)² − 1/4] = 3/4,
すなわち
  x² + (z+1/2)² = 1.
すなわち,交線は平面 H 上に,中心 (0,–1/2)・半径1 の円です。

【体積の求め方】

K と H で囲まれる部分は,(x,z) 平面上で,
  3/4 − (x²+z²) ≥ y ≥ z
となる部分であり,その投影領域 D は
  { (x,z) | 3/4 − (x²+z²) ≥ z } ⇔ x² + z² + z − 3/4 ≤ 0.
先ほど示したように,この D は (x, z) 平面上で
  x² + (z+1/2)² ≤ 1
となる円盤です.よって体積 V は,横断面積上で積分して
  V = ∬₍₍x,z₎∈D₎ {[上側の K の値] − [下側の H の値]} dx dz
     = ∬₍x²+(z+1/2)²≤1₎ { [3/4 − (x²+z²)] − z } dx dz.

【座標変換】

積分領域 D が (x,z) 平面で円 x² + (z+1/2)² ≤ 1 となっているので,変数
  u = x, v = z + 1/2  (ゆえに z = v – 1/2)
を用いると D は
  u² + v² ≤ 1
となる単位円になります.また,積分領域上の被積分関数は

  [3/4 − (u² + (v–1/2)²)] − (v–1/2).

まず (v–1/2)² を展開すると
  (v–1/2)² = v² − v + 1/4.
したがって,
  3/4 − [u² + v² − v + 1/4] − (v–1/2)
    = 3/4 − u² − v² + v − 1/4 − v + 1/2
    = (3/4 − 1/4 + 1/2) − u² − v²
    = 1 − (u²+v²).

【極座標での計算】

極座標
  u = r cosθ, v = r sinθ, (0 ≤ r ≤ 1, 0 ≤ θ < 2π)
を用いると,面積要素は du dv = r dr dθ ,よって体積は
  V = ∫₀²π ∫₀¹ [1 − r²] r dr dθ.
内側の r に関する積分は
  ∫₀¹ r(1−r²) dr = ∫₀¹ (r − r³) dr = [½r² − ¼r⁴]₀¹ = ½ − ¼ = ¼.
θ について積分すると
  ∫₀²π dθ = 2π.
したがって,
  V = 2π × (1/4) = π/2.

【結論】

よって,求める体積は π/2 となります。

gpt-4oの回答

比較のためgpt-4oにも同じ問題を試してみました。
なお、数式部分は一般の人がわかりやすいように表現を直しています。
この解答案には、色々言いたいこと満載ですが、いいこと思いつきました。
この解答案をo3-miniに評価してもらいます

曲面 (K) は放物線 (y = 3/4 - x²) を (y) 軸の周りに回転させて得られる回転体です。
これを (y) 軸の周りに回転させると、回転体の方程式は円の式として [x² + z² = 3/4 - y] となります。
平面 (H) は原点を通り、回転軸((y) 軸)と45°の角をなすため、方程式は [y = x + z] となります。

この平面 (H) と曲面 (K) の交わりで囲まれた部分の体積を求めたいとします。まず、回転体の体積を求めるための設定を行います。回転体の体積は、円板の体積を積分して求めます。

ここでの半径は [r = √(3/4 - y)] であり、微小体積は [dV = π(3/4 - y) dy] となります。

平面 (H) の方程式 (y = x + z) と回転体の式を組み合わせて、交わりを考慮した積分範囲を決定します。交点を求めるために、
(y = x + z) と
(x² + z² = 3/4 - y) を連立します。
(x = z) で置き換えると、(y = 2x) となり、(x² + x² = 3/4 - 2x) から [2x² + 2x = 3/4] を解きます。

このようにして、問題の設定に基づき体積を求めることが可能です。計算の詳細は、交点の決定と積分範囲の確認によって変わるので、具体的な数値が必要な場合は適切に計算を進めましょう。

4oの解法の問題点をo3-miniが指摘

というわけで、o3-mini先生にgpt-4oの解答を評価してもらいました。
気になっていた部分はほぼ指摘してくれているので、本当に問題を理解しているのかもしれませんね。

以下、これまでの解答(開法)の問題点を指摘します。

平面 H の式の根拠が不十分
 「原点を通り回転軸(y 軸)と 45° の角をなす平面」の具体的な方程式として y = x + z としていますが、なぜその形になるのか、平面の正しい定義や幾何学的背景の説明が不足しています。実際、平面と軸との角の関係を与えるときは、法線ベクトルとの関係で定める必要があり、単純に y = x + z と置くことの論拠が明確ではありません。

交線の求め方に対称性の仮定が唐突
 曲面 K(回転体)の式 x² + z² = 3/4 − y と平面 H の式を連立する際、便宜的に「 x = z 」と置くことで y = 2x として解を求めています。しかし、x=z と仮定するのは領域全体を代表する一般解ではなく、特定の対称な軸上の点に限った条件となり、交線全体(輪郭)の求め方としては不十分です。

積分区間と体積計算の設定が不明瞭
 交点の座標を求めた後に、体積を円盤法などで積分する方法を示そうとしていますが、実際にどの変数を用いて、どの領域を積分すべきか、また交線による積分限界の厳密な設定がされていません。そのため、最終的な体積の数値に至る計算が完結していません。

変数変換と代入の手法に問題がある
 平面の式 y = x + z を利用して z = y − x と代入した後の整理や、x=z を採用することで得られる二次方程式の導出は、計算上の便宜を図るための不十分な処理となっており、全体の解析に統一性が欠けています。

以上の点から、問題解法としては平面 H の正確な決定、曲面と平面の交線の厳密な導出、及びそれに基づいた正しい積分設定の手順が不足しており、解の妥当性が保証されない状態となっています。

模範解答

ここに示すのは、高校数学の解説サイトにある、模範解答例です。
サイトの趣旨から、完全な記述になっていませんが、変形に違いがあるものの本質的にLLMが示した回答と同様の回答でした。

より。

まとめ

LLMの数学的解法能力は、当初の予想をはるかに超えていました。複雑な問題を解くだけでなく、その過程を理解し、説明する能力も持ち合わせています。今回の試みを通じて、LLMが人間の知能に匹敵するレベルにまで進化していることを実感しました。今後、LLMが数学分野でどのような活躍を見せるのか、非常に楽しみです。

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