#138|優秀なマネジャーほど部下育成でつまずくのは、能力の問題ではない
こんにちは!人材開発コンサルタント・離職防止コーチのMAKOさんです。
忙しいのに成果が出ない管理職へ。1on1・育成・任せ方を“構造”から整え
て、 部下が自走するチームをつくるヒント をお届けいたします。
今回は『優秀なマネジャーほど部下育成でつまずくのは、能力の問題ではない』というテーマでお話をしていこうと思います。

はじめに
部下育成がうまくいっていない、と聞くと、
どんなマネジャーを思い浮かべるでしょうか。
経験が浅い人。
マネジメントに消極的な人。
コミュニケーションが苦手そうな人。
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
ところが、現場で実際に多いのは、
仕事ができる人ほど、部下育成でつまずいている
というケースです。
成果を出してきた。
周囲からの評価も高い。
本人も真面目で、責任感が強い。
それなのに、
「なぜか部下が育たない」
「思うように任せられない」
「気づくと自分ばかりが忙しい」
こうした悩みを抱えています。
仕事ができる人ほど、間違えやすいポイント
なぜ、優秀なマネジャーほど育成でつまずくのでしょうか。
その理由は、とてもシンプルです。
自分がうまくいったやり方が、
部下にも通用すると思ってしまうから。
仕事ができる人は、
・理解が早い
・判断が速い
・自分で考えて動ける
こうした経験を積み重ねてきました。
そのため、無意識のうちに、
「ここまで言えば分かるはず」
「これくらいは自分で考えられるだろう」
と期待してしまいます。
これは、悪意ではありません。
むしろ、信頼の裏返しです。
しかし、この期待が、
部下にとっては重荷になることがあります。
優秀さが、ズレを生む瞬間
優秀なマネジャーは、
「正解」を知っています。
だからこそ、
部下の動きが遅いと、
遠回りしているように見える。
すると、
・つい先回りして指示を出す
・結論だけを伝えてしまう
・修正点をすぐに指摘する
結果、部下はどうなるでしょうか。
「考える前に答えが出てくる」
「どうせ後で直される」
「言われた通りにやった方が安全」
こうして、
主体性は少しずつ削られていきます。
マネジャー本人は、
「育てているつもり」なのに、
実際には、
育つ余地を奪ってしまっている。
このズレは、能力の問題ではありません。
育成が止まるのは「教え方」ではなく「前提」
多くのマネジャーは、
「どう教えればいいか」で悩みます。
どう伝えるか。
どうフィードバックするか。
どう褒めるか。
もちろん、これらは重要です。
ただ、優秀なマネジャーがつまずく原因は、
教え方そのものではありません。
部下は、自分と同じ前提で動ける
という無意識の思い込み。
ここに、最大の落とし穴があります。
部下には、
・経験の量が違う
・判断基準が違う
・失敗への耐性が違う
それにもかかわらず、
自分基準で関わってしまう。
その結果、
部下は
「何を求められているのか分からない」
状態に陥ります。
ある優秀なマネジャーの話
以前、こんなマネジャーがいました。
営業成績は常にトップクラス。
社内からの信頼も厚く、
満を持してマネジャーに昇格しました。
ところが、
チームの成果は伸び悩みました。
本人は言います。
「ちゃんと説明している」
「必要なことは伝えている」
「でも、部下が動かない」
詳しく話を聞くと、
ある特徴が見えてきました。
そのマネジャーは、
「自分ならどうするか」
を基準に指示を出していたのです。
しかし、部下はまだ、
判断の軸を持ちきれていない段階でした。
結果、
部下は迷い、止まり、
指示待ちになります。
これは、
マネジャーの能力が高すぎたから起きたズレです。
優秀さを「育成力」に変えるには
優秀なマネジャーが育成で成果を出すために必要なのは、
能力を下げることではありません。
自分の強みを理解し、
それが育成ではどう作用するかを知ることです。
・判断が速い強みは、
育成では先回りになりやすい
・正解を見抜ける強みは、
部下の試行錯誤を奪いやすい
これは、欠点ではありません。
使いどころの問題です。
自分のマネジメントの特性を理解できれば、
「今は任せる場面か」
「今は支える場面か」
を選べるようになります。
部下育成は「自分を知る」ことから始まる
同じように優秀でも、
育成がうまくいく人と、
つまずく人がいます。
その違いは、
センスではありません。
自分の関わり方のクセを理解しているかどうか。
ここに、決定的な差があります。
部下を変えようとする前に、
自分のマネジメントを見直す。
それができた瞬間、
育成の歯車は噛み合い始めます。
最後に|自分のマネジメント力、把握していますか?
ここまで読んでくださったあなたに、最後に一つだけ問いを投げます。
あなたは、自分のマネジメント力の強みと弱みを、
言語化できていますか?
なんとなく、ではなく、
「ここが強い」
「ここは弱い」
と、はっきり言えますか?
さらに言えば、
自分の強みが見える化されたら、嬉しくないですか?
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