よもすえ団のみなさんが、ゆるゆると地球を侵攻中です!(改訂版)その2
【まんまる満月、おんぼろ屋敷のお客様】
真っ黒、真っ暗。
クレヨンを塗りたくったような夜の空。
ぼんやり、まん丸。
黄色い段ボールを張り付けたような満月。
ちかちか、ぴかぴか。
ガラスビーズをまき散らしたような星々
絵本の中に閉じ込められた、不思議な世界の物語。
夢幻の森は、帰らずの森。
誰が言ったか知らないけれど。
誰も行かない近寄らない。
そもそも場所さえ解らない。
不思議な不思議な森でした。
ある日の夜も、空には黄色いお月さま。
一つ目オバケの目玉です。
それがぱちくり瞬きしたら、あらあら、涙がぽろぽろり。
ぱちくりぽろぽろ。
しずくが5粒、転がった。
こぼれたところは、まさかまさかの森の前。
そこにつながる小径です。
夢幻の森へ続く道。
こぼれたしずくのその中で、小さな命が芽吹きます。
光の粒が固まって、何かの姿に変わります。
ぽぽん!うきゅぅ~!
ぽよん!むむむ!
ぽーん!ふんっ!ふんっ!
ぽよ?!にゃぁぁ~ん。
ぽえん!しくしくしく……
姿はぐにゃぐにゃ変化して、5匹のけものになりました。
小さなけものは子どもたち。
ちょこちょこてくてく歩きだす。
深い森への狭い道。
まさにけものが通ります。
てくてく歩いて行きますと。
少し開けたその先に。
古い古~いお屋敷が。
古くて大きなお屋敷が。
住むものないまま、建ってます。
秘密の洋館、建ってます。
時計はカチカチ止めました。
住んでる人々みんなバイバイ。
今は、だ~れもいないまま。
十年、百年、時は過ぎ。
崩れかけた白い壁。
さびた鉄門
蔦と茨に飾られて。
主ないままに、森の中。
百と数年過ぎて今。
お屋敷前には影五つ。
小さな来客、訪問者。
だぁれもいないお屋敷の。
門が静かに開きます。

ここに始まる時空幻想譚。
まもなく開幕いたします。
空の上で、月が笑った。
(つづく)
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