母がステージ4の乳がんだと知った年明け、私の頭の中はずっと渋滞している
12月25日。
母が乳がんだと宣告を受けた。
腰の骨と大腿骨に転移があり、ステージ4。
治療は緩和ケアと抗がん剤。
正直、抗がん剤はしてほしくなかった。
でも母は思っていたよりずっと前向きで、「やれることはやっていこう」と言った。
それ以上、私は何も言えなかった。
母は病院嫌いだ。
きっと、相当なところまで我慢して、放っておいてしまったんだと思う。
「なんでもっと早く…」
そんな考えが頭をよぎるけど、今さら言っても意味はない。
お正月に帰省した。
胸からはひどく膿が出ていて、毎日大量のガーゼを当てて生活しているらしい。
1月4日、初めて患部を見た。
言葉が出なかった。
赤くただれた皮膚。
黒いほくろのようなものがいくつもあって、
少しだけ、においもした。
怪我以外で、あんな状態を見たことがなかった。
「ここまで、ほっといちゃったのかな」
そう思って、胸の奥がぎゅっと縮んだ。
1月5日、今日が初めての抗がん剤治療。
3時間の点滴。
2週間ほどで髪が抜け落ちてくるらしい。
吐き気などの副作用は人によると言われたけれど、
正直、今日よりこれからのほうが怖い。
母は今、一人暮らしだ。
同じ町に姉、隣町に兄がいる。
私は実家まで3時間かかる場所に住んでいる。
本当は、うちに連れてきたい。
でも、病院は母の家の近くにある。
私も日中は仕事がある。
母がこちらに来ても、
知らない土地で、思うように動けなくなるかもしれない。
じゃあ、一人で家にいるのは大丈夫なのか。
もし何かあったらどうするんだろう。
兄や姉の家に来てもらう選択肢もある。
でも、それを私から言うのは違う気もして、言葉にできない。
考えれば考えるほど、答えは出なくて、
頭の中だけがぐるぐる回っている。
そんな中で、明日から私は新しい仕事が始まる。
母のこと。
仕事のこと。
これからの生活のこと。
全部が一気に押し寄せてきて、
頭の中はずっと、ごちゃごちゃだ。
ちゃんとした答えは、まだ出せない。
どうするのが正解かも分からない。
ただ今は、
「母が生きている時間を、どう守るか」
そのことだけを、必死に考えている。
この文章を書きながらも、
きっとまた迷うし、揺れると思う。
でも、これが今の私の正直な気持ちだ。
