【取材】蔦重展の見どころをご紹介します!
こんにちは!
YouTubeにて日本の古典文学の魅力を語っているVtuber、よろづ萩葉です。
東京国立博物館にて現在開催中の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を見てきました!
今回は、蔦重展の見どころや、合わせて楽しみたい展示やスペシャル企画についてお話ししていきます。
今後行く予定の方、行くかどうか迷っている方はぜひ参考にしていただけたら嬉しいです!
↑こちらの動画ではさらに詳しくお話ししています。
開催概要
特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
●公式HP:https://tsutaju2025.jp/
●会期:2025年4月22日(火)〜6月15日(日)
※会期中、一部作品の展示替えがあります
●場所:東京国立博物館 平成館(上野公園)
蔦重展とは
今年の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)は、「江戸のメディア王」蔦屋重三郎の活躍を描くお話です。
特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」では、江戸時代に活躍した出版業者である蔦屋重三郎(蔦重)が制作に携わった出版物を中心に、同時代に出版されたものも含む約250もの作品が展示され、蔦重のことをより深く知ることができます。
展覧会の内容
この展覧会では、蔦重の功績を出版物のジャンルごとに見ることができます。
全体の構成はこちら。
第1章 吉原細見・洒落本・黄表紙の革新
第2章 狂歌隆盛―蔦唐丸、文化人たちとの交流
第3章 浮世絵発掘―歌麿、写楽、栄松斎長喜
蔦重の功績だけでなく、蔦重と関わった作家や絵師、さらには蔦重とライバル関係にあった出版業者に関する展示も豊富で、
江戸時代の出版業界全体を知ることができる、本好きにとってはたまらない展示内容となっています。
■第1章
はじめて蔦重がつくった『吉原細見』、『籬の花』。
大田南畝に見出された、作家・朋誠堂喜三二の『見徳一炊夢』など。
「べらぼう」にも登場した作品が並びます。
その後、人気作家・山東京伝と蔦重はタッグを組み、次々と作品を売り出していきます。
やがて寛政の改革による出版規制がおこなわれ、山東京伝は筆を折るか悩んだそうですが、蔦重はどうしても書き続けてほしい、と頼み込みます。
それが、『箱入娘面屋人魚』の序文にある「まじめなる口上」。
蔦重が山東京伝に頭を下げた場面が記されています。
このように、蔦重が登場したり、執筆にまつわるエピソードが書かれた本も多数展示されていました。
こういうのって、読者としても読んでて面白いですよね。
きっと当時の人も楽しく読んでいたんだろうなと思いました。
このほか、蔦重自ら執筆したり、曲亭馬琴と十返舎一九の才能を見出したり、さらに武者絵本や書物、読本といった、規制されないコンテンツを出版したり、というような、蔦重の様々な試みがわかる本も展示されています。
■第2章
ここでは狂歌師たちとの交流を通して、新たな流行を生み出していく蔦重の姿を見ることができます。
蔦唐丸という名前で狂歌の世界に参入し、狂歌師をブランド化しようと考えたそうです。
そして、絵入りの狂歌絵本を出版。
ここで才能を開花させたのが、あの有名な、喜多川歌麿です。
蔦重はここから、喜多川歌麿というブランドを押し出していくのです。
■第3章
歌麿による大量の浮世絵の展示から始まります。

歌麿の代表作の一つ、「婦女人相十品 ポッピンを吹く娘」。
僕が見た時に展示されていたのはこちらの東京国立博物館所蔵のものですが、実は今まで、初期の頃に刷られたものは国内には現存していないと考えられていました。
ですが、今回の蔦重展をきっかけに、なんと国内にも初期の版画が存在していたことが判明したんです!
これは大発見です!

そして今回見つかった「婦人相学十躰 ポッピンを吹く娘」が、今月20日から、蔦重展で展示されています!
今後行かれる方はぜひ、初期に生まれた「ポッピンを吹く娘」を堪能してきてください!
「ポッピンを吹く娘」は、ポッピンを吹いている女性が、名前を呼ばれて振り返る、その一瞬を捉えた絵です。
袖が翻っているのが、振り向いた時の勢いを表しています。
歌麿の美人画は、他にもいろんなシチュエーションの女性の姿が描かれていますが、どれも女性の感情が伝わってくるような、リアルな描写が特徴的です。
この写実的な表現は、現代のイラストにも通じるものがありますね。
そして、もう一人の大物浮世絵師・東洲斎写楽。

こちらの「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」は本展の目玉の一つ。
これは前期のみの展示ですが、後期でも「市川鰕蔵の竹村定之進」をはじめとした有名な役者絵が展示されます。
写楽はわずか10ヶ月の間に140点以上もの作品を残し、忽然と姿を消した謎の多い人物です。
恥ずかしながら僕は写楽といえばこのような大首絵しか知らなかったのですが、これは写楽の第1期の作品とのことで、
続いて第2期、第3期、第4期の作品も展示されています。
第2期の役者絵:無背景の全身絵、多くが細版
第3期の役者絵:大首絵の間版11図、小道具や舞台上の背景が描き込まれた細版47図
第4期の役者絵:簡略化された細版10図 ほか、相撲絵や武者絵など
写楽の作品は初めこそ話題になったものの、役者をリアルに描く絵は大衆の理解を得られなかったのではないかと考えられるそうです。
こんな感じで、蔦重のプロデューサーとしての姿に注目した展示内容となっています。
売れた作品だけでなく、蔦重のいろんな時代の作品が一気に展示されているので、試行錯誤しながら流行を探っていった様子が伝わってきて面白かったです。
江戸の街にタイムスリップ
本展は、大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK)の世界を楽しむこともできます!
第1章の展示室では、吉原大門や、ドラマのセットである吉原の桜、常夜燈など、吉原の街が再現されています。
また、最後の展示室では、江戸時代にタイムスリップしたかのような空間を楽しむことができます!


その他、ドラマの小道具や資料も展示されていました。
「べらぼう」ファンにとっては見逃せないですね!
音声ガイド
音声ガイドのナビゲーターは、「べらぼう」で蔦重を演じられている横浜流星さん。
さらに、現代のプロデューサーである秋元康さんも特別出演されていて、秋元さんから見たプロデューサー・蔦屋重三郎の姿をお聞きすることもできます。
面白い演出ですよね。
公式図録
こちらは公式図録。

特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」公式図録
価格:3,300円(税込)
サイズ:縦29.7×幅21.0×厚さ3.0㎝
ページ数:404頁
展示作品はもちろんのこと、「べらぼう」で使用した江戸時代のセットの風景写真も収載されています。
黄表紙に和綴じ紐風の模様をあしらった表紙もおしゃれですよね。
展示を見た後は、ぜひ図録もいかがでしょうか?
同時期開催「浮世絵現代」
蔦重展のチケットで、同時期に東京国立博物館 表慶館にて開催されている展覧会「浮世絵現代」も見ることができます。

「浮世絵現代」
●会期:2025年4月22日(火)〜6月15日(日)
●場所:東京国立博物館 表慶館
江戸時代の浮世絵を生み出した木版画の技術に魅了された、現代の様々なジャンルのアーティスト、デザイナー、クリエーターたちが、アダチ版画研究所の彫師・摺師たちと協働して制作した、
「現代」の「浮世絵」が展示されているんです。
蔦重展スペシャル企画
さらに、様々なスペシャル企画もあります!
■アトレ上野

アトレ上野では、蔦重展とのコラボ企画が開催中です。
アトレ上野の公式インスタグラマー・アトパンとアトパンの彼女が、浮世絵風のデザインになっていて可愛いです!

こちらは三省堂書店でもらえる、割引クーポン付きしおり。
「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」ですね!
対象店舗:三省堂書店 アトレ上野店
配布期間:2025年4月22日(火)~
※なくなり次第終了
アトレ上野では江戸時代をテーマとしたコラボメニューも楽しめます。

例えばこちらは「あんみつみはし」の「蔦重展コラボあんみつ」。
黄緑の若桃が載っていました。
普通の桃よりシャキシャキとした歯応えがあって、甘さは少し控えめで、とてもおいしかったです!

コラボメニューを注文すると、オリジナルイラストカードをもらうことができます。
配布期間:2025年4月22日(火)~6月15日(日)
※なくなり次第終了
※お1人様1枚限り
■蔦屋書店

また、蔦屋書店の5店舗でも「蔦屋重三郎フェア」が開催されていて、
蔦屋書店限定絵柄の「蔦重展オリジナル美人画 割引クーポン付しおり」が配布されます。
実施店舗:代官山 蔦屋書店、中目黒 蔦屋書店、二子玉川 蔦屋家電、銀座 蔦屋書店、六本木蔦屋書店
※なくなり次第終了
ぜひ合わせてお楽しみください!
蔦重は江戸時代の出版業者として、時代の流行を作り上げていった人物です。
まさに「コンテンツビジネスの風雲児」!
プロデューサーとしての蔦重の活躍は、現代の人にとっても勉強になることが多いと思います。
「べらぼう」を見ている方はもちろんですが、見ていない方でも間違いなく楽しめる展覧会です。
ぜひトーハクで江戸時代の文化に触れてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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