ダブルリミテッドになりかけた経験があるのに娘を3カ国語で育てるのは何故か?
私自身がダブルリミテッドになりかけた経験を綴っている記事の読者の方よりこんな質問が届きました。
質問内容
「ご自身はダブルリミテッド※になりかけた経験があるのに、それでも娘さんを幼少期から3ヶ国語で育てているのはどうしてですか?」
※複数の言語に触れつつ、どれも年齢相応の力に届かない状態のこと。
ご質問いただきありがとうございます。
私の答えは、次のひと言に尽きます。
「幼い耳に入った“音の蓄え”は、その子の未来の選択肢になる。だから、親として無理のない形で環境を整え、支える。」──これが私の方針です。
背景
私自身、幼少期に日本語とタイ語の両方に触れながら育ちました。その結果、一時期は“ダブルリミテッド”と呼ばれる状態になりかけました。言葉で自分の気持ちや考えをうまく表現できず、学校生活でもコミュニケーションでも苦労した経験があります。
ただ、大人になって振り返ると、あの時本当に苦しかったのは「言葉の不自由さ」そのものよりも、それを理解してくれる人がほとんどいなかったことでした。つまり、孤独感がつらさを何倍にもしていたのです。
幼少期に複数の言語に触れた恩恵
その一方で、幼少期に日本語とタイ語の両方を耳にして育った経験は、大人になってから大きな力になりました。特にタイ語を学び直したとき、幼い頃の音やリズムの記憶がしっかり残っており、「子どもの耳はいい」「吸収力はすごい」という言葉を自分の体験として実感。
幼い頃から2つの言語に触れてきたことは、私の人生にとって大きな財産となったと言えます。だからこそ私は、「幼少期にあえて一つの言語に絞ってしまうのはもったいない」という考えに至りました。
我が家の設計
現状、我が家ではこう環境整備しています。
• 学校では英語(インターナショナルスクール)
• 私とは日本語
• 夫やタイの親族とはタイ語
特に日本語は私しか担えないので、日々の生活を「日本語で回す」ことを優先しています。(仕事を辞め専業に踏み切った理由のひとつ。)これまで、自分が専業主婦になるという選択肢は考えたことがなかったので、私にとっても新しい挑戦です。
大切にしていること
この方法が唯一の正解だとは思っていません。
働きながら子育てしている方、言語を一つに絞って育てている方──それぞれの家庭に合ったやり方があると思います。私の場合は、自分の経験と価値観から、今のやり方を選びました。
将来、娘が「この言語をもっと伸ばしたい」と自分で選択をする時期が来たら、また配分を変えるなどして柔軟に進めていきたいと思っています。
ということで、ご質問への回答をまとめると、以下になります。
回答の要約
『諸説ある中で私が娘を幼少期から3ヶ国語で育てる選択をしたのは、かつての自分の経験から「幼い頃より複数言語に触れることの可能性」「幼い耳に残る音は将来の学びを助ける」と信じているから。そして、その環境を親として可能な限りで整え、子のペースに合わせて進めていくと心に決めたからです。』
最後に。
ダブルリミテッドになりかけた体験記①〜③、たくさんの方に読んでいただいています。この場を借りて御礼申し上げます🙏
あのとき欲しかったのは、正解よりも“そばにいて見守る大人”でした。だから私はいま、その役割を自分で引き受けています。
mari.
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