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認知症の母の今日のひとこと⑤「八代亜紀、40回目」

こんにちは、まりなです。
認知症の母の介護をしながら、noteを書いています。

今日も「母のひとこと」シリーズです。

母は認知症で、2分前のことは忘れてしまいます。

でもテレビは毎日ついていて、ニュースや芸能の話題は繰り返し流れてきます。

ある日、追悼番組で八代亜紀さんの歌が流れていました。

すると母が、突然歌い始めます。

母の知っている歌です。

私「お母さん、八代亜紀さんは亡くなったんだって」

母「そうなの?でもテレビに出ているよ?」

私は説明します。

「これはね、亡くなる前に録画されていた映像なのよ」

母は少し寂しそうな顔をします。

でも、次の歌が流れると
また楽しそうに歌い始めます。

そして少しすると——

また同じ質問が始まります。

「お母さん、八代亜紀さんは亡くなったんだって」

「そうなの?でもテレビに出ているじゃない」

この会話、気づけば
たぶん40回くらいしました。
……たぶん、もっとかもしれません。

でも不思議なんです。

母の中では
亡くなったはずの人がテレビに映る。

だから母にとっては

“亡くなった”と“生きている”が
同時に存在してしまう。

きっと美空ひばりさんも、
母の中ではずっと現役です。

何度も同じ話を聞くのは
正直、疲れる日もあります。

でもそのたびに、母は

初めて聞いたみたいに
少し驚いて
少し寂しそうな顔をします。

その表情を見ると

「ああ、この人は
今日も“今日”を生きているんだな」

と思うのです。

八代亜紀さんの話、40回目。

母にとっては、いつも1回目。

介護って、
そういう時間の中にあります。

また書きますね。

🌷最後まで読んでくださってありがとうございました。

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