保険者照会廃止。もうマイナは“使うフェーズ”に入っている
保険者照会がなくなると、何が起きるのか。
理念より先に、現場の動きが変わる。
受給者証から所得区分がなくなる
― 保険者照会廃止とEM対応まとめ(調剤事務向け)
難病(54)・小児慢性(52)の受給者証から
所得区分の記載がなくなる。
まずここが大事。
区分そのものがなくなるわけではない。
確認方法が変わるだけ。
そして背景にあるのが
「保険者照会廃止」。
■ 保険者照会がなくなるとどうなる?
これまで自治体は、
「この人の所得区分は?」と保険者へ確認していた。
だから受給者証に区分が載っていた。
これからは違う。
👉 所得区分はオンライン資格確認で確認する
👉 自治体はもう保険者に問い合わせない
という流れ。
つまり、
オンライン資格確認が前提の制度設計に切り替わった。
わりと本気のやつ。
■ 所得区分の確認方法(EMアップデート対応)
EMシステムズのアップデートマニュアルでは
確認方法が明示されている。
優先順はこれ。
① マイナンバーカード(オンライン資格確認)
② 資格確認証
③ 限度額適用認定証
このいずれかで確認する。
■ 基本の流れ
① マイナ受付ができる場合
オンライン資格確認で限度額情報取得
→ 所得区分確認
→ レセコン入力
これが原則。
② マイナが使えない場合
患者が
・資格確認証を持参
・限度額適用認定証を持参
していれば、その記載区分で入力。
■ 何も確認できない場合
ここが実務のポイント。
● 69歳以下
→ 区分は空白で請求
推測しない。
前回区分を流用しない。
● 70歳以上
→ 高額区分を入力
69歳以下と処理が異なるので注意。
■ オンライン確認が前提になった結果
今回の保険者照会廃止は、オンライン確認が
「広がったらいいな」ではなく
「もう広がっている前提」で制度を組んできている。
だからもしオンライン確認が回らないと、
・区分確認が煩雑になる
・限度額情報が患者任せになる
・請求差し戻しが出る
・最終的に薬局が調整役になる
という流れも現実的。
思想の問題というより、もうフェーズが進んだという話。
■ 移行期あるある
今はちょうど切り替わりの時期。
・受給者証を見て「あれ、区分どこ?」と探す
・患者に「前は書いてありましたよね?」と言われ
る
・空白で出すのが少し不安になる
・限度額認定証を久しぶりに確認する
でもそれでいい。
紙の感覚とデータ運用が
少しの間、同居する。
■ まとめ
✔ 受給者証に所得区分は書いていない
✔ 区分はマイナ・資格確認証・限度額認定証で確認
✔ 69歳以下は確認できなければ空白
✔ 70歳以上は高額区分入力
✔ 推測入力はしない
制度は一段進んだ。
やることは変わらない。
確認できた情報だけを入力する。
できなければルール通り処理する。
その積み重ねが、移行期を静かに乗り切る方法。
区分の入力は“事務処理”に見えて、
実は高額療養費の計算に直結している。
フェーズは進んだ。
私たちは、静かに対応するだけだ。
👉この記事を書いた時点ではこの考え方でしたが、
👇️その後の運用変化を踏まえた内容を、こちらで書
いています。
