【掌編小説】ショパン君 (プレリュード73)ビューローちゃん
ビューローちゃん 3歳 ビューローの生まれ変わり 上野のお山保育園の園児 特技は、ネーミング 夢は、テディーベアを取り返すこと
(1)
(リスト君)
「ビューローちゃん、これ君に
あげるよ」
(テディーベアを渡しました。)
(2)
(ビューローちゃん)
「ありがとー、リストお兄ちゃん」
(リスト君)
「その子は、『コジマ』って名前
なんだよ、大切にしてね」
(ビューローちゃん)
「うん、大切にするね」
(3)ビューローちゃんが嬉しそうに
テディーベアを持って歩いていま
した。
(ワグナーちゃん)
「おい、ビューロー何もってんだよ」
(ビューローちゃん)
「リストお兄ちゃんにもらった
テディーベアだよ」
(4)
(ワグナーちゃん)
「ちょっと俺に見せろよ」
(ビューローちゃん)
「良いよー」
ワグナーちゃんは、テディーベアを
受け取るや否や、三輪車を猛ダッシュ
して行ってしまいました。
(ビューローちゃん)
「僕の、こじま~」
(おまけ)
ハンス・フォン・ビューローは、ドイツの男爵で指揮者、ピアニスト。現在の職業指揮者の先駆的存在で、ビューローが登場するまで、作曲家と演奏家の分業化は明確でなく、オーケストラの指揮は作曲家自身によることが多かった。
ピアノ演奏でリストに賞賛され、その知遇を得る。リストが庇護していたワーグナーにも心酔し、指揮を学ぶ。
リストの娘であるコジマと結婚、2子を儲けるが、やがてコジマはワーグナーと恋愛関係に陥り、コジマはワーグナーと同棲に至る。後にビューローはコジマと離婚する。
バッハ、ベートーヴェン、ブラームスを「ドイツ三大B」と呼んだ。
バッハの平均律クラヴィーア曲集をピアノ音楽の「旧約聖書」、ベートーヴェンの32曲のピアノソナタを「新約聖書」と呼んだ。
(プレリュード74へつづく)
